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小説『虎狼』モー・ヘイダー

『虎狼』モー・ヘイダー 虎狼 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 作者: モー・ヘイダー,北野寿美枝 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/11/09 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る キャフェリー警部シリーズの7作目にあたります。キャフェリーは仕…

海外ミステリ小説2016 秋から冬まとめて

秋から最近までに読んだ本を一気に紹介します。少々ネタバレ含みます。 <フランス> 『傷だらけのカミーユ』ピエール・ルメートル 傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4) 作者: ピエール・ルメートル,橘明美 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: …

『夏に凍える舟』ヨハン テオリン

少し前に本屋で『夏に凍える舟』を見つけました。確かこの著者の本は読んでいたはず、と思っていたのですが、実際に読んだことがあったのは1作目『黄昏に眠る秋』だけでした。なので、1作目をもう一度読み直し、それから続けて2作目以降を続けて読みました。…

『目隠し鬼の嘘』フェイ ケラーマン

久しぶりの「リナ&デッカーシリーズ」の最新作です。デッカーの娘シンディが刑事になった『新人警官の掟』が翻訳されたのが2012年、それ以来になります。そのシンディはもう結婚していたんですね。って、この作品の前に翻訳されなかった本が5作品もあるんだ…

『夏を殺す少女』~『月の夜は暗く』アンドレアス・グルーバー

ある日、Amazonのサイトを開けると、『夏を殺す少女』が、私宛のおすすめ本になっていたので、読んで見ました。最近は、Amazon以外でもリコメンド機能が強力になってきました。私はおすすめされたものは一応チェックし、気に入ったものは見たり読んだりして…

『証言拒否 リンカーン弁護士』マイクル・コナリー

マイクル・コナリーのリンカーンシリーズの最新刊です。 ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長を撲殺した容疑で逮捕されます。高級車リンカーンを事務所代わりにしている、ロスきっての人気弁護士ミッキー・ハラーは社…

『人形(ひとがた)』 + モー・ヘイダー

これはジャック・キャフェリー警部シリーズの第6作目で、前作の『喪失』の1年後の話しということです。私はこの本を読んでから、1年前の『喪失』を読み、そして、1作目、2作目と続けて読みました。 以下、読んだ順から書いています。 6:人形(ひとがた) …

『誘拐の知らせ』G・ガルシア=マルケス

Netflixのドラマ『ナルコス』(Narcos)を見たのを機に、この本を読みました。 著者ガブリエル・ガルシア=マルケスは、1982年にノーベル文学賞を受賞したコロンビアの作家です。 ドラマの感想: 海外ドラマ Netflix 『ナルコス』 - misasa104の日記 政府と…

英ガーディアン紙が選んだ必読書(Crime)

手持ちの本を読んでしまい、次は何を読もうかと悩むことありませんか?新しく刊行される本を待っている間に過去の作品を手にとってみようにも、どれにしたら良いか、また悩んでしまいます。それでこんなサイトを見つけました。 英ガーディアン紙は、専門家や…

ゴシック小説(2) 『ドリアン・グレイの肖像 』オスカー・ワイルド

海外ドラマを見て、ゴシック小説に興味が涌いたことを先に書きました。 ゴシック小説(1) 『フランケンシュタイン』メアリー シェリー 次に読んだのがこの小説です。この作品もいくつかの出版社から邦訳が出ていますが、私が読んだのは以下です。 ドリアン・…

『まるで天使のような』マーガレット・ミラー

『まるで天使のような』マーガレット・ミラー カナダ出身のマーガレット・ミラーが、この小説を書いたのは1962年。創元推理文庫から新訳で復活しました。 山中で交通手段を無くした青年クインは、"塔"と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めることに。そこで…

ゴシック小説(1) 『フランケンシュタイン』メアリー シェリー

先月くらいからAXNミステリーで放送している、海外ドラマ『ペニー・ドレッドフル ~ナイトメア 血塗られた秘密~ 』を見ています。いつもならタイトルで敬遠してしまいそうですが、録画してあったので見てみました。 何の前知識もなく見たのですが、作中にヴ…

『失踪』ドン・ウィンズロウ

必死に子の行方を探す親を追ったドラマ『ザ・ミッシング』や『ノー・セカンドチャンス』を見たと「海外ドラマ」カテゴリーに書きました。この小説では、行方不明になった少女を捜索するのは元刑事です。 アメリカ中西部の平穏な町で、5歳の少女ヘイリーが失…

『弁護士の血』スティーヴ・キャヴァナー

翻訳小説を読んだり、海外ドラマを見たりすると、裁判では真実がそれほど重要ではないと思い知らされることがあります。真実より重要なもの、それは起訴側が証明できるものです。 主人公のエディ・フリンは、もとは父親ゆずりの詐欺師でしたが、ある事件をき…

『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』ダヴィド ラーゲルクランツ

本屋で『ミレニアム4』を見つけて驚きました。このシリーズの著者スティーグ・ラーソンは既に他界しているので、続編はないだろうと思っていたのです。この作品はラーソンと同じスウェーデンの作家、ダヴィド・ラーゲルクランツがシリーズを受け継いだものだ…

『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル

『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル 悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3) 作者: ピエール・ルメートル,橘明美 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/10/09 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (12件) を見る ミステリを読んでいて、ストーリーの…

小説『特捜部Q―吊された少女―』ユッシ エーズラ・オールスン

『特捜部Q 吊された少女』ユッシ エーズラ・オールスン 特捜部Q―吊された少女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 作者: ユッシエーズラ・オールスン,Jussi Adler‐Olsen,吉田奈保子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/11/06 メディア: 単行本 この商品…

『アルファベット・ハウス』ユッシ・エーズラ・オールスン

『アルファベット・ハウス』ユッシ・エーズラ・オールスン(著) アルファベット・ハウス (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 作者: ユッシ・エーズラ・オールスン,鈴木恵 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/10/07 メディア: 新書 この商品を含むブログ (…

翻訳小説 2015夏秋

先々週から風邪を引いてしまい、だいぶ良くはなってきましたが、年齢のせいなのか運動不足のせいなのか(両方ですかね)、いったん風邪を引くとなかなか治りません。ま、風邪を口実に家でダラダラしているわけで、今日も1人でAXNで放送しているエミー賞のラ…

『闇からの贈り物』V.M.ジャンバンコ

シアトル郊外で子ども2人を含むシンクレア一家が惨殺される事件が起きます。刑事アリス・マディソンはパートナーのブラウン刑事と事件を追いますが、捜査は難航を極めます。 主人公マディソンは、1ヶ月ほど前に殺人課に配属されたばかり。独身で、酒はほとん…

『ブエノスアイレスに消えた』グスタボ マラホビッチ

私にとって初のアルゼンチン・ミステリ小説です。この手の本では珍しくKindle版(どうでも良いんですけれど、近視・遠視・乱視の私のとってKindleはありがたいツールです)が、すぐに出たので嬉しくなって購入しました。この本は、結構ボリューミーなんです…

『ザ・ドロップ』デニス・レへイン

今まで読んだポケミスで最もページ数が少ない本です。この作者の小説は今までは厚かったと思うんですけれど。ところで今になって気付いたことがありました。私はこれまでずっと「デニス・ヘイレン」だと思っていたんですね。刷り込みされたものってなかなか…

『ありふれた祈り』ウィリアム ケント クルーガー

「あの夏のすべての死は、ひとりの子供の死ではじまった。」ミネソタ州の田舎町で、穏やかな牧師の父と芸術家肌の母、姉と弟とともに暮らす13歳の少年の人生を変えたひと夏を、今は大人になったフランクが40年前を回想するかたちで描かれています。 ミステリ…

『他人の墓の中に立ち』イアン ランキン

本書はリーバス警部シリーズの19作目なんだそうです。スコットランドのエディンバラを舞台に活躍するリーバス警部の小説で、調べてみると本国では2000年~2007年の間シリーズ4までドラマ化もされていました。そんなシリーズものとは知らず、図書館の新作リス…

小説『サンドリーヌ裁判』トマス・H・クック

名前シリーズが続いているようで、今度は「サンドリーヌ」です。私はトマス・H・クックのまるで詩を織るような表現力と洗練された文章が好きです。犯罪の背景にある人間性に焦点が当たり、暗い気持ちになることもありますが、彼の作品のファンです。 サミュ…

『犯罪心理捜査官セバスチャン』M・ヨート&H・ローセンフェルト

図書館の新着案内で『模倣犯』を見つけて予約を入れようとしたのですが、セバスチャン・シリーズの2作目と知り、まず1作目を読んでみようと手に取ったのがこの本です。 スェーデンを代表する脚本家の二人がタッグを組んで書いた作品というだけあって、主人…

小説『猟犬』ヨルン リーエル ホルスト

北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞の3冠を達成した本です。ポケミスではノルウェー作家の作品は過去1960年にあり、本書が2作目となるそうです。 オスロの南のラルヴィックという小さな街の警察署に勤…

小説『ノア・P・シングルトンの告白』エリザベス・L. シルヴァー

ノア・P・シングルトンはペンシルヴェニア女子刑務所にいる死刑囚です。既に獄内で10年の歳月が過ぎ、35歳になっています。処刑日が半年後に迫り、まもなく終止符がうたれようとしています。そんな時、恩赦の申請を検討中だという二人の弁護士が訪ねてくるの…

小説『瘢痕』トマス・エンゲル

ノルウェーで今注目されているというトマス・エンゲルの小説で、舞台はオスロです。オスロというと、ジョー・ネスボのハリー・ホーレシリーズが思い浮かびますが、その面白さは負けず劣らず、読み出したらとまらなくなりました。 主人公ヘニング・ユールはネ…

小説『ピルグリム』テリー・ヘイズ

・『ピルグリム』〔1〕名前のない男たち・『ピルグリム』〔2〕ダーク・ウィンター・『ピルグリム』〔3〕遠くの敵読み出したら止まらなくなること間違いなしです。1巻をKindleで読んでいたのですが、読み終わったらすぐにダウンロードして(そこがKindleの良…

小説『その女アレックス』

・『その女アレックス』ピエール・ルメートル最近本屋でこの本が積んであったので、人気が出たのかしらと思ったら、今年の海外ミステリ・ランキングで1位になっていたんですね。私は10月くらいに読みました。フランス・ミステリで舞台はパリです。読みやすく…

『策謀の法廷』スティーヴ・マルティニ

この本、とにかく面白かったです。弁護士ポール・マドリアニのシリーズの最新刊です。といっても、出版されたのは2011年なんですね。何で気付かなかったの、もっと宣伝してほしかった(と責任転嫁してみる)という気持ちでいっぱいです。マドリアニ・シリー…

『特捜部Q ―知りすぎたマルコ―』ユッシ・エーズラ・オールスン

デンマーク小説『特捜部Q』シリーズの第5弾です。本屋で見つけてすぐに買いました。なんと帯に「映画版<特捜部Q>が今冬いよいよ日本上陸!続報を持て!」となっているではありませんか。昨年に映画化されたのを知っていたのですが、日本では公開されないのか…

『巨大訴訟』ジョン・グリシャム

ジョン・グリシャムといえば、リーガル・サスペンスの巨匠と言っていいと思います。今まで数々の作品が映画化されてきました。 有名なのはトム・クルーズの『ザ・ファーム 法律事務所』、ジュリア・ロバーツの『ペリカン文書』、マシュー・マコノヒーの『評…

ジャック・カーリイ⑤『イン・ザ・ブラッド』

この本を読むために、といっても過言ではないのですが、今まで翻訳されているJ・カーリイの本を読んできました。ついに最新刊(といっても大分前に出版されていたんですけれどね)を読むことができました。 今回は奇をてらった事件というよりは、むしろシン…

ジャック・カリィ④『ブラッド・ブラザー』

ジャック カーリイのカーソン・ライダーシリーズの4作目です。3作目の『毒蛇の園』も既読ですが、4作目のこちらのほうがダントツで面白かったですし、完成度も高いと思いました。今回はNYに呼ばれて、場所を移しての捜査です。しかもその捜査対象はカーソン…

ジェイムズ・トンプソンの『凍氷』

J・カリィ③『毒蛇の園』を読み終えて、4作目を読む前にちょっと休憩、こちらを読みました。カリィのシリーズは気に入っているのですが、作者特有な言い回しのせいなのか、翻訳が合わないのかちょっと読みづらく、ときどき手が止まります。 なので、今回の本…

ジャック・カリィ②『デス・コレクターズ』

『デス・コレクターズ』ジャック・カーリイ 文春文庫 引き続きカーソン・ライダー刑事シリーズの2作目です。1作目よりかなり洗練されて読みやすくなっています。 主人公「僕」ことカーソン刑事は最悪な家庭環境で育ったにも拘わらず、あまりに飄々としてい…

ジャック・カリィ①『百番目の男』

『百番目の男』ジャック・カリィ 文春文庫 ジャック カーリイの新作が面白いときいたので、はじめから読もうと思い、まずはこの本を読んでみました。デビュー作であり、カーソン・ライダー刑事シリーズの1作目ということで、J・カリィーが書きたかったであ…

クックの『ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密』

『ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密』トマス・H. クック ハヤカワ・ポケット・ミステリ 最近のクックは名前シリーズなのですね。キャサリン・カー、ローラ・フェイ、ジュリアン・ウェルズと続きます。ジュリアンの前に、アン・クラインがあるようなのです…

コナリーの『ナイン・ドラゴンズ』

『ナイン・ドラゴンズ』上下 マイクル・コナリー 講談社文庫 本屋にふらりと寄ったら(というか頻繁に行くんですけれどね)、コナリーの本が並んでいるではありませんか。しかもボッシュ・シリーズの新刊です。ファンとしてはもちろん即買いです。 期待大で…

『アンダルシアの友』の友とは

『アンダルシアの友 』アレクサンデル・セーデルベリ ハヤカワ・ポケット・ミステリ スェーデンのミステリ小説です。シングルマザーの看護士ソフィーが患者のスペイン人エクトルと親しくなることから全て始まります。アンダルシアの友とはこのエクトルです。…

スェーデン小説『三秒間の死角』が面白い

『三秒間の死角』上下 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム 角川文庫 スェーデンの小説です。翻訳小説で何を読もうかと迷ったらこれです!とにかく面白いです!文庫の裏表紙に書いてあるあらすじの通り、潜入捜査員パウラが麻薬組織を潰すために…

ノルウェー小説『スノーマン』を読んで

『スノーマン』上下 ジョー・ネスボ 集英社文庫 (ハリー・ホーレ刑事シリーズ第7作) 最近、北欧の小説を読む機会が多くなってきたのですけれどノルウェー小説は初めてです。怖いけれど、先に進まずにはいられない、スリリングな内容です。上巻を図書館で…