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『策謀の法廷』スティーヴ・マルティニ

翻訳小説

この本、とにかく面白かったです。弁護士ポール・マドリアニのシリーズの最新刊です。といっても、出版されたのは2011年なんですね。何で気付かなかったの、もっと宣伝してほしかった(と責任転嫁してみる)という気持ちでいっぱいです。マドリアニ・シリーズは『情況証拠』をかなり前に読んだと思うのですが、もう忘れてしまいました(そんなことがないよう、ここに書くようにしたわけですが)。

ソフトウェア会社の社長が殺害された事件で、逮捕された元陸軍軍曹のルイスの弁護をすることになったポール。ルイスは全て仕組まれたこととして無罪を主張し、ポールたちはルイスの容疑をはらすべく地道に捜査を進めることになります。法廷シーンでのかけひきの面白さは圧倒的ですし、裁判で揺れ動く人の心理・心情、その比喩表現が巧すぎです。読みながら何度心で拍手したことか。いつまでも読んでいたいと思えるような本でした。 

先日グリシャムの本のことを書きましたが、同じジャンルの本として、こちらの作品は正統派という印象です。グリシャムなどは法曹界の人間ドラマがたっぷりなのですが、こちらは事件に焦点を絞り、ミステリ要素もあり楽しめます。ポールは洞察力に優れ、堅実、努力家で、大多数の弁護士がこうなのではと思わせるような人物設定も好ましいです。他の本も読んでみたくなりましたし、翻訳されていない同シリーズを刊行してくれると嬉しいです。

策謀の法廷 (上) (扶桑社海外ミステリー)

策謀の法廷 (上) (扶桑社海外ミステリー)

 
策謀の法廷 (下) (扶桑社海外ミステリー)

策謀の法廷 (下) (扶桑社海外ミステリー)