misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ドラマ『ザ・フォロイング/THE FOLLOWING』シーズン2

DVDで見ました。1stシーズンの感想で私はこう書いているんですね。

2ndシーズンがあるらしいのですが、キャロルも元奥さんももう出てこないでほしい。全く別の事件を追ってライアンの活躍をみたいです。でも、このドラマ・タイトルからしてそうはいかないのでしょうか?なんて、いろいろと文句をいいつつも、2ndも見てしまいそうです。

やっぱり見てしまいました。以下ネタバレ含みます。

シーズン2になってもやはり「フォロイング」は「フォロイング」でした。残忍な殺人、暴行、拷問、そしてキャロルによるマインドコントロールのシーンなど、視聴者への衝撃度を上げようとしたあまり、脚本が緻密さを欠いていました。これらのシーンが先にあり、後付けしたストーリーラインのように思えてなりませんでした。またライアン対キャロルという構図を作りたいのはわかりますが、ライアンが孤軍奮闘するための過程が空々し過ぎて、何度も突っ込みを入れました。突っ込みどころ満載で、ある意味楽しめましたが。

今シーズン、キャロルにカリスマ性はあったでしょうか。彼が心酔していたエドガー・アラン・ポーのエピソードはほぼなくなり、彼が何を言おうとそれはただの戯言にしか聞こえてきません。悪役には悪役なりの引力があって然るべきと思うのですが、それを持たずして、彼を崇拝するフォロワーを見せられても、説得力に欠けるというものです。

私はキャロルが本格的に登場する前のエピソードのほうが面白かったです。スピーディングでスリリング、張り詰めた緊迫感がありました。突如として登場したリリーと双子の息子たち。彼らを投入したことでストーリーは複雑に絡み合い、番組の基軸のバランスが良くなったようにも思いました。

リリー役のコニー・ニールセンはこのドラマで初めて知りましたが、気品があって綺麗な人ですね。どのファッションも素敵でした。それなのにあのサイコぶり、余計に怖さが増しました。そして今シーズンを語るのに避けられないのがリリーの息子、マーク&ルーク。サム・アンダーウッドが一人二役をしていたんですね。HOMELANDのときもそうでしたが、こういう役が似合うこと。3rdにも登場するんでしょうね。

もう1人、ライアンの姪でNYPDの情報分析課の刑事マックス(ジェシカ・ストループ)が追加されました。密かに調査を進めていた叔父ライアンに協力していたという設定です。1stシーズンでライアンと共に捜査したFBI捜査官マイク(ショーン・アシュモア)の再登場で、ライアンを通じて二人はリレーションシップを育んでいきます。二人は常にライアンのことを心配し、同じ方向を向いているように見えましたが、二人だけのシーンではお互いが向き合い、少しずつ意識し合う様子が描かれていました。

マイクについては、1stのときの印象って実はあまりないのですが、2ndのある事件を通して焦点が当たりました。今シーズン最もエモーショナルな描き方でしたし、そのときのマイクには誰もが感情移入してしまったことでしょう。傷心のマイクとマックスのちょっとしたエピソードは、この暗いドラマの一種の清涼剤となりました。二人の微妙な距離感は良かったと思いますし、最後のキスシーンも良かったです。

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別のドラマでおなじみの人も出ていました。教団コーバンの教祖マイカに『ミディアム』のジョー役のジェイク・ウェバー、その妻役は『SUITS』のジャシンダ・バレット(ハーヴィー役の ガブリエル・ マクトの奥さん)、どんな役でも素敵です。『The Killing』のレディック捜査官のグレッグ・ヘンリー、TWDのベス役のエミリー・キリー(1話のみでしたが)など、見たことあるわ、という役者が続々登場します。米国俳優の層の厚さを感じます。

現在3rdシーズンを本国で放送中。なんだかんだ言いながら、またケヴィン・ベーコンに釣られて見ると思います。今度こそ全く別の事件を追うライアンの活躍をみたいです(って前回も書きました)。そして、追加するならばマイク&マックスのカップルの行方も気になるところです。

(5/6追記)
今日YouTubeで面白い動画をみつけたので追記しておきます。アメリカのコメディ・サイト「Funny or Die」が製作した(と思う)ビデオです。


THE FOLLOWING | Funny AND Die - YouTube

ビデオのタイトルはもちろん『THE FOLLOWING』ですが、『デクスター』とのクロスオーバーにもなっているような作品で、とにかく必見です。
カフェで一緒に食事しているのはライアン(Kevin Bacon)と『Battle Creek』(ブレイキング・バッドのクリエイター、ヴィンス・ギリガンと、Dr.HOUSEのクリエイターであるデヴィッド・ショアがタッグを組んだ新ドラマ)の刑事(Dean Winters)。そこへ刑務所にいるジョー・キャロル(James Purefoy)から電話がかかってきます。
場所は変わり、ディーンが入浴していると何やら変な音が。そこにいたのはデクスター(Michael C.Hall)で、二人は「ディーン」、「マイク」と呼び合っていたところに、すかさずライアンがやってきてマイクを銃で撃ちます。ライアンがディーンを連れて逃げようとすると、ドアにはサム(Sam Underwood)が。デクスターの弟子ザックとしてなのか、フォロイングのマークとしてなのか、もう不明なんですけれど、いずれにしても一瞬にしてライアンに撃たれてしまいます。
ようやくドアを出たところで登場したのは何と実生活の奥様で『クローザー』で有名なキーラ(Kyra Sedgwick)。ライアンに「うちに帰りましょう」と肩を並べて歩きます。果たしてキーラは本物なのでしょうか?
パロディなのにゴージャス、出演者もそっくりさんとかじゃないですよ。もうさすがです。ゲラゲラ笑っちゃいました。

ザ・フォロイング〈セカンド・シーズン〉 コンプリート・ボックス [DVD]

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