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『アルファベット・ハウス』ユッシ・エーズラ・オールスン

翻訳小説

『アルファベット・ハウス』ユッシ・エーズラ・オールスン(著)

アルファベット・ハウス (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

アルファベット・ハウス (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

私はここに何度か書いたように、オールスンの「特捜部Q」シリーズのファンなので、彼の本を本屋で見つけて迷わず購入しました。新作だと思い込んでいましたが、これはデビュー作で、ポケミス1900番記念作品だったんですね。

2人の英国のパイロット、ジェームズ・ティースデールとブライアン・ヤング(2人は近所に住み、幼なじみです)は、ナチスドイツの写真偵察任務中、上空で撃墜されてしまいます。2人は傷つき、敵の追跡から逃亡中に東部戦線で負傷した上級SS兵士を乗せた列車を見つけ、咄嗟に乗り込みます。絶望的な状況で、彼らは精神障害のあるSS将校を投げ捨て、彼らに成りすますことにします。2人には他に選択肢がありませんでした。

彼らはフライブルグの近くの精神病院に収容されます。そこは「アルファベット・ハウス」と呼ばれていました。なぜアルファベットなのか、想像できますか。彼らは狂気を装いますが、そこには想像も及ばない恐怖の体験が待っていました。彼らの友情、勇気と身体的な持久力は最も厳しいテスト下に置かれます。

今作は犯罪スリラーではなく、精神的なスリラーといえます。最初から最後まで緊張に満ちた意欲的な作品になっています。ただの戦争物語ではありませんが、もちろん彼らの人生を大きく変えたファクターであることは間違いありません。読んでいるときは面白くて(そして苦しくて)止められなくなりました。読了後、何度も彼らの数奇な運命に想いを馳せました。少し長いですけれど、おすすめです。

特捜部Qシリーズのほうは、新作『吊るされた少女』が来月11月に刊行予定になっているので、今から楽しみです。映画の続編の公開も期待したいところです。


『スキン・コレクター 』ジェフリー ディーヴァー(著)

スキン・コレクター

スキン・コレクター

 

これも本屋で見つけて即買いました。リンカーン・ライムシリーズの最新刊です。この作品はライムの典型的ストーリー展開で、ディーヴァーファンなら間違いなく楽しめますし、今まで読んだことがないなら、これを機に好きになることでしょう。

いくつもに張り巡らされたプロット、手がかりリスト、サプライズ、そしていつものメンバー、わくわくし通しでした。前作の『ゴースト・スナイパー』よりもさらに面白かったです。 


『髑髏の檻』ジャック カーリイ(著)

髑髏の檻 (文春文庫)

髑髏の檻 (文春文庫)

 

こちらもシリーズ最新作です。刑事カーソンが休暇で赴いたケンタッキーの山中で連続殺人が起きるという話しです。前作『イン・ザ・ブラッド』では全く登場しなかったサイコな兄(連続殺人鬼ジェレミー)が意外な姿で現れます。また例外なく、カーソンには新しい恋人が(どんだけハンサムなのよ)できます。

この本の前に、シリーズ6作目となる『Little Girls Lost』というタイトルの作品があったようなんですが、なぜかパスされて7作目の『Buried Alive』(この作品です)が翻訳されています。


『ザ・バット 神話の殺人』ジョー ネスボ(著)

ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)

ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)

 

前回ハリー・ホーレシリーズの『ネメシス』を紹介しましたが、これはその1作目、著者のデビュー作品です。翻訳される順番がランダムなので、今回はハリー・ホーレのまだ若かりし頃の事件です。著者はこの作品で「ガラスの鍵」賞を受賞しています。

意外なことに舞台はオーストラリア、ノルウェー人女性が死体で見つかり、オスロ警察の刑事ハリーは捜査協力のため、単身シドニーに渡ります。犯人の目星は二転三転し、警察は出し抜かれてしまいます。

 

意図したわけではないのですが、今回は全てシリーズもので、最新作またはデビュー作となりました。どれもはずれはなく、面白かったです。いつもなら海外ドラマを見ている時間に、つい本を手にとって読んでしまったくらい夢中になりました。

 

先日スタチャンのHPを見ていたら、犯罪捜査官エーレンデュルシリーズ『湿地』の映画の放送を見つけました。映画化されていたんですね、知りませんでした。11月7日(土)が初回で11月中に5回放送予定です。シリーズ最新刊の『声』を書いたばかりです。これも大好きなシリーズの1つです。11月の楽しみが増えました。

スターチャンネルのページ:
http://www.star-ch.jp/channel/detail.php?movie_id=24170