『失踪』ドン・ウィンズロウ

必死に子の行方を探す親を追ったドラマ『ザ・ミッシング』や『ノー・セカンドチャンス』を見たと「海外ドラマ」カテゴリーに書きました。この小説では、行方不明になった少女を捜索するのは元刑事です。

アメリカ中西部の平穏な町で、5歳の少女ヘイリーが失踪します。事件を担当する刑事デッカーは奔走するのですが、未解決のまま時間だけが過ぎていき、3週間が過ぎた頃、第2の事件が起きてしまいます。責任を感じたデッカーは、全てをなげうち、少女を捜し出すべくアメリカ中を訪ね歩くことに。わずかな手がかりをたぐり、大都市ニューヨーク(現題は『Missing New York』)に辿り着きます。

 

私はドン・ウィンズロウの本を読んだのは今回初めてです。同著の小説『犬の力』の評判が高かったので、いつか読んでみようと思っていたのですが、そのままになっていました。この冬、彼の新作が2本続けてリリースされたので、そのうちの一冊であるこの本を読んでみました。

印象としては、非常に読みやすく、正統派のハードボイルドという感じでした。すべてを犠牲にしてでも、少女を捜すデッカー。もう刑事に未練もないボロボロになった中年オヤジかと思ったら、彼は何と(読み違えてなければ)34~35歳で、将来有望な刑事だったのです。その若さで一体何に突き動かされているのでしょう。彼の何ごとにも達観したようなその言動はあっぱれとしか言いようがありません。

ミステリーとしての展開も面白く、途中から捜索が加速してからは一気に読みました。シリーズ化したら、ぜひ続編も読んでみたいです。映画にしても良さそう。主人公にするなら誰が良いかしら、と通勤電車で真剣に悩みました。

失踪 (角川文庫)

失踪 (角川文庫)