読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

『夏を殺す少女』~『月の夜は暗く』アンドレアス・グルーバー

翻訳小説

ある日、Amazonのサイトを開けると、『夏を殺す少女』が、私宛のおすすめ本になっていたので、読んで見ました。最近は、Amazon以外でもリコメンド機能が強力になってきました。私はおすすめされたものは一応チェックし、気に入ったものは見たり読んだりしています。

 

さて、本題に戻ります。この本の著者アンドレアス・グルーバーはオーストリアの小説家です。昨今では北欧のミステリー小説も翻訳されて読めるようになってきましたが、私自身はオーストリア小説は初めてです。

まずはおすすめの邦訳1作目から最新の3作目までをまとめて読みました。これらは、1人の刑事が主役のシリーズものではなく、主人公もそれぞれ異なります。共通点はウィーンと隣国で事件が絡むというところでしょうか。

 

 1:夏を殺す少女

夏を殺す少女

夏を殺す少女

 

簡単な案件だと思われていた事故が、それを疑問視する二人によって思いもよらない展開になってゆくというミステリです。オーストリアとドイツ の捜査がパラレルで進み、それらはいつしか点になって結ばれます。

エンタメ的な描写と展開の速いストーリーで引力のある小説です。オーストリアの主人公はウィーンの弁護士エヴェリーンで、彼女は少女の頃の出来事でトラウマを抱えています。ドイツ側はライプツィヒ警察のヴァルター、喘息持ちのシングルファーザーです。

この二人の主人公が魅力的だし、彼らをアシストする人物たちにも好感が持てます。なので陰湿な事件なんだけれども、どこかホッとするところもあります。この本が面白かったので、次作を手にとってみました。

 

 2:黒のクイーン

邦訳は2作目ですが、実際には『夏を殺す少女』より前の作品です。主人公ホガートのシリーズ3部作の1作目ということです。

黒のクイーン (創元推理文庫)

黒のクイーン (創元推理文庫)

 

こちらは、ウィーンの保険調査員ホガートが、焼失した絵画の事件を調査中に行方不明になった同僚を捜しにチェコプラハに飛ぶというものです。『夏を殺す少女』でも、ウィーン側で調査に乗り出したのは弁護士でした。事件を追うのが必ずしも刑事でないというのも、著者のこだわりでしょうか。

ミステリの題材が面白く、パズル感覚の謎解きを楽しめます。プラハの写真を見ながら、読みました。下の写真は、ホガートが泊まったホテル。なんとも素敵です。

余談ですが、行ったことはないのに、プラハに惹かれるのは何故なんでしょう。深津絵里さんが出ているダイワハウスのCM、出張先のプラハの映像が好きです。
「ここで、一緒に」初雪篇|テレビCM(ダイワハウス)

 

3:月の夜は暗く

月の夜は暗く (創元推理文庫)

月の夜は暗く (創元推理文庫)

 

母を殺されたミュンヘン市警の捜査官ザビーネは、(Dr.Houeseに負けず劣らずのかなりの)変わり者の腕利き分析官スナイデルと犯人を追います。捜査を進めると、別々の都市の聖堂で、同様に奇妙な殺され方をした女性たちの事件が浮かんできます。

他の2作も面白かったですが、こちらはさらに磨きがかかった感じです。サビーネとスナイデルのやりとりが楽しく、一気に読みました。

 

3作品を紹介しましたが、それぞれは関連がないので、どれから読んでもOKです。夢中になること間違いなしです。