misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ドラマ Netflix 『リバー/River』

今年5月くらいにWOWOWで放送していた『埋もれる殺意~39年目の真実~』で、久しぶりにニコラ・ウォーカーを見ました。『MI:5』のルース役のイメージが強いウォーカーですが、今でもイギリスのテレビシリーズの第一線で活躍しています。個性的でチャーミングな女優さんです。

英ドラマ『埋もれる殺意』は、確かITVの放送だったと思います。ロンドンが舞台で39年前の未解決事件を捜査するという『コールドケース』のようなストーリーでそれなりに楽しめました。

二コラ・ウォーカーが昨年『埋もれる殺意』で刑事役をこなしたあと、立て続けに刑事として出演しているのがこの『リバー』です。こちらはBBCの放送のあと、Netflixで公開されました。この1話目を見たら、もう止められなり、週末に続けて視聴してしまいました。全6話のショーです。他の刑事ドラマとは一線を画した内容になっています。以下ネタバレ含みます。 

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http://www.bbc.co.uk/programmes/b06jkk8f

主人公リバーを演じるのはステラン・スカルスガルド(読みが難しいのは、スウェーデン出身だからでしょうか)で、私はこのショーで初めて彼を知りました。190㎝を超える大きな身体で、心に秘めた喪失感を見事に演じていました。 

リバーはシックスセンスを持つ熟年刑事です。彼は死んだ人々と話すことができます(といっても、ファンタジーではありませんよ)。そんな彼の仕事の元パートナーのスティービー(これが二コラ・ウォーカー)が何者かに殺されたことを、私たちは早々に知ることになります。

リバーは古めかしくて暗く、複雑な性格ですが、スティービーは天真爛漫でいつでも明るく、ディスコミュージックのような人です。彼女はそのひょうきんさと率直さで、彼を気難しいセカイから外へと導びきます。

彼にとって、彼女の存在がいかに大きかったか、彼女なしの世界がどれほど虚しいものなのかは、想像に難くありません。

捜査の過程で、リバーが知らなかったスティービーの別の側面が明るみになります。リバーは、どんなときも一緒だった彼女との思い出と、彼女の秘密の生活を一致させることに苦労します。

彼とスティービーとのやりとりは、彼には見えていても、周りの人には見えないので、相当痛いです。その痛々しさが、胸を打ちます。夜中に一人で見ていて、私まで孤独に包まれてしまうようでした。 

アディール・アクターはリバーの新しいパートナーとして素晴らしかったです。控えめで、根気よく彼をサポートしようとします。リバーの奇抜さをうまく吸収するスポンジのような役割だったと思います。

なんだか、不思議なクライム・ドラマでした。英国ドラマが好きな人にはおすすめです。