小説『虎狼』モー・ヘイダー

『虎狼』モー・ヘイダー 

虎狼 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

虎狼 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

キャフェリー警部シリーズの7作目にあたります。キャフェリーは仕事の傍ら、幼い頃に行方不明になった兄の消息を突き止めようとしている刑事です。今作品でわかったのは、彼はジョージ・クルーニー似ということ。ちょっと私の想像とは違っていたんですが、まぁいいでしょう。ハンサムなことに変わりはありません。

今回の事件は、村から離れた邸宅に、2人の男が侵入し、そこに住むオリヴァー老夫婦とその娘が囚われてしまうことから始まります。そんな折、偶然にもキャフェリーのもとへ、オリヴァー家の飼い犬が姿を現します。

そして、『喪失』のウォーキングマンが、再びキーマンとして登場。キャフェリーは彼に示唆されて、犬の飼い主を探すことになるんですが、この捜索は意外な方向へと進んでいきます。

メインの事件に関しては、イヤミスと言ってもいいと思うので、好き嫌いがはっきりわかれるかもね、と思います。が、事件の真相を知ったからといって、そのまま本を閉じてはいけません。そのあとに、ウォーキングマンがキャフェリーの兄の死の真相について語るシーンがあるのでお見逃しなく。

ほかのモー・ヘイダー作品についてはここに書いています。

 

『邂逅 (シドニー州都警察殺人捜査課) 』キャンディス・フォックス 

邂逅 (シドニー州都警察殺人捜査課) (創元推理文庫)

邂逅 (シドニー州都警察殺人捜査課) (創元推理文庫)

 

こちらは、オーストラリアのキャンディス・フォックスによるデビュー小説です。警察小説というにはかなり異色です。原題にもなっているハデスの存在感が大きく、冒頭、彼の身に起きたことから一気に引き込まれました。

シドニー州都警察殺人捜査課に異動してきたという刑事フランクがこの小説の主人公だと思うのですが、灰汁の強いキャラクターばかりの中で、この人はいたって普通っぽい。コントラストがきいているとも言えます。

彼の相棒となった美人刑事エデンとその兄エリック。海底から遺体の入ったボックスが20も見つかったという事件の捜査と平行して、兄妹の生い立ちについても明らかになっていきます。

 

『棺の女』リサ・ガードナー

棺の女 (小学館文庫)

棺の女 (小学館文庫)

 

この著者の本を読んだことがありませんでした。リサ・ガードナーで検索すると、ラブ・サスペンスの新女王などと書いてあったりするので、ちょっと敬遠していました。

ですが、本書は面白かったです。主人公は20代の女性、フローラ。ある夜、飲んでいた店のバーテンダーにさらわれてしまいます。フローラはガレージに監禁されたものの、自分の身を守るために犯人を殺してしまいます。

現場に駆けつけた女性刑事は、フローラの素人離れした身の守り方に不信感を抱く一方で、犯人と3人の女性失踪事件との関連を捜査することに。そして、フローラは過去に起きた拐監禁事件の被害者だと知ります。ところがその矢先、フローラがまたもや失踪してしまいます。 

 

少し前の記事『ザ・ミッシング』を見ている間、何度もこの小説のことを思い出しました。