海外ドラマ HBO『BIG LITTLE LIES ビッグ・リトル・ライズ』
これはママヒエラルキーのおはなしかしら、と思い込み敬遠していました。しかしゴールデン・グローブ賞とエミー賞のダブル受賞で話題になったのをきっかけに、私もHuluで見ることにしました。実際に見てみると、私が思っていたような、ただのママ友の話しではなく、どちらかというとミステリ要素が濃いドラマでした。
それにしてもキャストがゴージャスですねー。 二コール・キッドマン、ウィザースプーン、ウッドリー、ダーン、ゾー・クラヴィッツ、そしてアレクサンダー・スカルスガルドという映画スターの名が並びます。しかも主役級のそうそうたる顔ぶれです。映画とドラマの俳優がきっちり分かれていた頃には考えられなかったことです。
以下少々ネタバレ含みます。
https://www.hbo.com/big-little-lies
赤と青の光の点滅、激しい呼吸の音でスタートします。小学校のチャリティイベントで誰かが殺害されたらしい。
探偵よろしく、関係者が証言を重ねます。保護者の夫婦関係、仕事、噂話など思い思いにコメントします。誰もが他人のことに興味津々で、好き勝手なことを言っていますが、裕福そうなこの町の表面下で何が起こっているのかは誰も知りません。
マデリン・マッケンジー(ウィザースプーン)は、本人は素のまま生きているんでしょうけれど、トラベルメーカーでもあります。ジェーン・チャップマン(ウッドリー)は、モントレーに最近引っ越してきた若いシングルママです。マデリンの最も親しい友人はセレステ・ライト(キッドマン)。若い銀行家ペリー(スカルスガルド)を夫に持ち、二人の熱い関係は町の他の夫婦たちの羨望になっています。
セレストとペリーは美男美女の高身長カップルで、海沿いの豪華な家に住み、ラルフローレンのポスターから飛び出たような双子の息子を育てています。一見、非の打ち所のない家族のように見えます。
豪家な家は、セレストだけではありません。マデリンの自宅も、後に登場するレナータ(ダーン)の家もため息が出るほど素敵です。マデリン家の巨大なキッチン・カウンターにはフルーツが盛られたバスケットがあり、レストランのようなおしゃれな料理が並びます。レナータはキャリア・ウーマンなので、それを反映した家なのでしょうか。白いパティオにプール、高価そうなソファ、家の中でひときわ存在感を放つ白い階段はスタイリッシュという完璧さ。そしてどちらも大きな窓から海を眺めることができます。
このショーは細かいところまできっちり計算されていますねー。インテリアやファッション、どれをとってもこだわりを感じます。
マデリンには娘が二人がいるんですね。小学校に入学したばかりのキュートなクロエと、10代のアビゲイル。アビゲイルは最初の夫との間にできた子で、元夫の再婚相手、編み込んだ髪と硬い腹筋を持つヨガインストラクターのボニー(ゾー・クラヴィッツ)と親しい間柄になっています。
学校初日レナータは、娘のアマベラの首の後ろに噛まれた痕を見つけます。アマベラが同級生のいじめを告発したとき、レナータは学校や他の親に対して激怒します。そのことがきっかけになり、誰かの死を招くような出来事が起こります。
何者かに虐められている娘の母親としてのダーンは破壊力がありますねー。怖いものなしのあの髪型と服装はローラ・ダーンにしか出来ない気もしてきます。自分の上司だったらちょっと引くかもしれないけれど、案外友だちになったら頼もしくて楽しいかもしれません。
このドラマの原作は、オーストラリア人のリアーン・モリアーティのわりと最近の小説ということを知りました。今度読んでみようかしら。
別の小説『The Husband’s Secret』もブレイク・ライブリー主演で映画化するのだとか。