映画『スター・トレック BEYOND』
大好きなシリーズです。とは言っても、このシリーズの歴史は長いですが、私が本格的に見たのは、J・J・エイブラムスの『スタートレック』からです。
私が若い時、同僚にスタートレックファンの斎藤さんという人がいて、彼はこのシリーズが大好きで、大変リスペクトしていました。今、彼がどうしているかはわからないのですが、この新シリーズを見て喜んでいることは間違いないと思います。
今回の作品は、リブート版の第3弾です。クリス・パインのカーク船長、ザカリー・クイントのスポックがすっかり板についたという感じです。
今回は、かなり最初のほうから、クライマックのような迫力とめまぐるしい危機感で、私は強張って見ていました。なので、そのあとのスコット(サイモン・ペッグ)のコミカルなシーンに癒されことは言うまでもありません。
悪役を誰が演じているのか、最初はわかりませんでした。いかにも悪役という姿で登場します。顔はわからないけれど、どこか聞き覚えのある声、誰かしらと思っていたら、この1つ前に書いた『ルーサー』のイドリス・エルバだったんですね。悪役の持つ哀愁の表現が彼らしい。悪役ながら素晴らしかったです。
今回はアクションだけでなく、ドラマチックな脚本になっていました。信頼や友情といったものが色濃く描かれていて、クルーが家族になったようでした。
最初のスポックであるレナード・ニモイ、若くして事故で亡くなったアントン・イェルチンへの追悼で感傷的になりました。特にニモイを悼む演出には誰もが心打たれたのではないでしょうか。スタトレ新参者の私でさえ、ウルッときました。
また、アントン演じるチェコフにずいぶんとスポットが当たっていました。これはあとから編集し直したんでしょうか。作品の中では、元気で活躍していて感慨深かったです。