海外ドラマ『ブロードチャーチ3〜殺意の町〜 最終章』
WOWOWで放送していたのを録画して見ました。最初に見たときは、次シーズンがあるとは思えませんでしたが、シーズン3まできましたね。そして、このシーズンをもって終了でしょうか。もっとデイヴィッド・テナントとオリビア・コルマンの名コンビを見たい気もしますが。
以下ネタバレあります。犯人は書いていませんが、ストーリーには触れています。
アレック・ハーディ(テナント)とエリー・ミラー(コルマン)は、親友の誕生日パーティーの後に49歳のトリッシュ・ウィンターマン(ハッピー・ヴァレーのS2で浮気相手の女性にひどい目にあう刑事の妻だった人です)をレイプした犯人を追います。
トリッシュが多くを話さない代わりに、レイプキット、証拠収集、聴取、知人からの厳しい扱いなど、レイプ被害の余波がドキュメンタリー・タッチで描かれます。被害者は打ちひしがれて一気に何歳も歳をとったように見えます。
実際、最初に画面に登場したトリッシュを見たとき、実際の年齢よりも上だと思いました。なので、あとから実際の年齢を知ったときは驚きました。
ハーディはせっかち(犯人が野放しでいることに焦っているということもあります)で、いつも気分が悪く何かに怒っているように見えます。一方で庶民的で人情派のミラーは、必要なときに彼を叱ったり慰めたりします。二人とも十代の子どもを育てるために、ときに悩み、自分のやり方で努力しています。
二人がトリッシュの自宅を訪れたとき、ミラーが別の部屋に行っている間にテナントが早速トリッシュに話しをきいているのを見て、ミラーは苦言を呈します。「まずはお茶を入れて飲むの!」。私もそう言おうと思っていたところです。
最初のシーズンで起きた11歳のダニー・ラティマーの死は海辺の町を震撼させましたね。あれから時を経た今でも町はダニーのことも忘れていません。
ダニーの父親マーク(アンドリュー・ブキャン)は、無力感と前シーズンで出た無罪判決に苦しんでいます。そのことで、妻ベス(ジョディ・ホイータカー)との距離は広がります。ベスは他の人を助けるためにケアワーカーとして働き、トリッシュのカウンセラーをし目的を見出そうとしています。
今シーズンの事件の被害者トリッシュと親友キャスとの間で交わされる会話は興味深かったです。ある事実が判明してからのそれは、同姓としてかなり苦々しい思いで見ていました。女性同士の友情、裏切り、確執、そして寛容は、かつてエリーとベスが今の関係を築くまでにどれほど多くの時間が必要だったのかを思い出させてくれました。
もし、見逃した方がいたら、5月30日、31日に再放送が予定されています。
WOWOWオンライン
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