misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

2021年6月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 感想

Amazonプライムデーの少し前にオプション・チャネルの二ヶ月間99円キャンペーンをやっていたのを見つけ、スターチャンネルEXとSTARZPLAYを申し込みました。

海外ドラマ

AXNのシカゴ・シリーズは録画していますが、まだ全部観れていないので、途中までの感想になっています。

インベスティゲーション(スターチャンネルEX)2020

2017年にスウェーデンの女性記者がコペンハーゲン近海で切断遺体となって発見された「潜水艇事件」を、捜査を担当したベテラン捜査主任の視点でドラマ化した作品。

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インベスティゲーション公式サイト | 映画・海外ドラマのスターチャンネル[BS10]
タイトルが示す通り、捜査チームに焦点を当てたドラマ。クライムドラマとしては珍しく容疑者は一切画面上に登場しない。なのでドラマではお馴染みの犯人を追跡したり取り調べをするシーンはない。友人の話しやPCの閲覧履歴から容疑者の人となりの一部を知ることができるだけだ。
容疑者は事故を主張。殺人であることを証明するには死因の特定が必要となる。そのためには発見されていない遺体を探すしかないということで、バラバラにして投棄された遺体を海から回収する。なんとも無謀な仕事に思えるが、犬や研究者の力を借りてやってのける。実話だと知らなかったら、脚本によるものだと思ってしまうところだけれど、この作品には視聴者受けするような派手な脚色はほとんどない。そのせいで、ペースが遅く退屈だと感じる人がいるかもー。

わたしは、自分が担当する仕事をプロとしてこなす人々に感動したし、本筋とは関係ないが、北欧の風景や自宅のインテリアの美しさを堪能した。
ベテランの俳優陣による抑制のきいたパフォーマンスが素晴らしく、非常に説得力があったのも良かった。
遺族に配慮したドラマ化だったのだと思う。

ザ・キャプチャー 歪められた真実(スターチャンネルEX)2019

戦犯の無実が証明されたばかりの元兵士が、身に覚えのない監視カメラ映像により暴行拉致容疑をかけられ再び追われる身に。果たして映像は真実を捉えているのか?

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ザ・キャプチャー 歪められた真実公式サイト | 映画・海外ドラマのスターチャンネル[BS10]
監視カメラ大国のBBCによるスリラー・ドラマ。
戦争犯罪で有罪判決を受けた英国の兵士ショーン・エメリー(カラム・ターナー)は、裁判で無罪を勝ち取り解放される。エメリーの法廷弁護士が、アフガニスタンでの殺害を描写したビデオに欠陥があったことを証明したからだ。その数日後の深夜、監視されているCCTVのライブ映像には、彼の弁護士ハンナ・ロバーツと激しく口論するエメリーが映し出されていた。そして、彼女はその後行方不明に。

もちろん、彼はすぐに捕らえられるが、証拠のビデオを見せられたショーンの反応を目の当たりにして、昇進したばかりの野心的な刑事レイチェル・キャリー(ホリデイ・グレインジャー)は、疑問を持つ。そこでエメリーの過去を掘り下げ、ビデオの証拠でさえ真実であるとは限らないということに気づく。

想像以上に大がかりで組織的な陰謀があったことはわかったけれど、ラストは予想外だった。これは次シーズンへつなげるためのものだったのでしょう。シーズン2に期待。

Lupin/ルパン(Netflix)2021

ついにパート2が配信された。パート1からの続きからスタート。

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Lupin/ルパン | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
勝手にパート2で終わりかと思っていたら、パート3に続くんですね。
オマール・シーの魅力は全開だけれども、変装してもその大きな身体で彼だとわかってしまいそうなもの。もう、このドラマはファンタジーだと思うことにしましょう。次パートはどういった展開になるのか先が読めないだけに楽しみ。

BLACK SPACE/ブラックスペース(Netflix

イスラエルの高校で発生した銃乱射事件。ユニコーンのマスクをかぶった殺人者たちの正体を突き止めるため、​はみ出し者の捜査官が動き出す。

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Black Space | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
普段は学園ものはあまり見ないが、イスラエルのドラマという珍しさで観てみることに。
高校生活の描写は、喫煙、飲酒、麻薬取引と何でもあり。どこかの国とあまり差異はないようだった。女子高校生役の二人がよく似ていて途中迷子になりそうだったが、なんとかついていった。
ショーを牽引した捜査官ダビデ役のグリ・アルフィはコメディアンでもあるそう。役によってがらりとイメージが変わるのかも。

LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 シーズン22(FOX/Hulu)

サプライズ・ゲストが続けて登場。第4話ではバーバが久しぶりに登場し、裁判ではカリシとの子弟対決に。第6話ではウェントワース・ミラーが戻ってきた。これが最後にはなりませんように。

シカゴ・ファイア シーズン8(AXN)

作中、オーチスの話題が出るたびに泣く、クルースのプロポーズを見ては泣く(何やっているんだか)。最初の頃はほとんど台詞がなかったキャップの出番が増えて嬉しい。

シカゴ P.D. シーズン7(AXN)

新メンバーが仲間入り。今後の成長と活躍に期待したい。

シカゴ・ジャスティス(AXN)

シカゴ・シリーズの中で、このドラマが本家に一番近い気がして、なんとも懐かしい気持ちに。

映画

Huluで『マイ・プレシャス・リスト』が公開されたので、再度観てみた。疲れているときはこのくらいハート・ウォーミングな映画じゃないとー。何がいいって、深夜の法律事務所での仕事。所員が誰一人いないオフィスで、バイトが数人いるだけという、なんとも羨ましい環境なのです。

私の知らないわたしの素顔(WOWOW

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映画の「サスペンス/ミステリー」カテゴリーにあったので観てみた。
パリに暮らす50代の大学教授クレール(ジュリエット・ビノシュ)は、ほんの出来心からFacebookで「24歳のクララ」に成りすまし、年下の元恋人の友人アレックスにコンタクトをとる。メッセージを交換するうちに、アレックスとクララは恋に落ちてしまい、事態は思わぬ方向に展開していく。
最初は、嘘をつきSNSでバーチャル恋愛にドハマりするわたしと同年代のクレールが痛々しくて目も当てられなかったのだけれど、彼女がセラピストに告白したことで、その辛い過去を知り、多少は共感もできるように。

映画後半に挿まれる彼女の空想の物語が、ビノシュが演じているせいか、然もありなんという感じがして違和感がない。この物語がメインになっていないところが、この映画の肝なのかもねー。エンディングは怖かったけれど。
ビノシュも美しいが、クレールのセラピスト役のニコール・ガルシアの美しさよ。

小説

通勤途中の電車の中でひらすら読み、仕事の休憩時間にもひたすら読む。現実逃避に走る今日この頃です。

血の葬送曲

スターリン体制下のレニングラードで、歯を抜かれ、顔の皮を剥がされた5つの死体が線路に並べられるという事件が起きる。人民警察の警部補ロッセルは、捜査を進めるうちに、連続殺人犯の正体を突き止められるのは元ヴァイオリニストの自分しかいないと気づく。
冷戦期の共産主義国家を舞台にした警察捜査小説で、ミステリーとしても面白かったが、なんといっても、この時代の様子が衝撃的だった。選択を間違えただけ、誰かに密告されただけで秘密警察に捕まり、そのまま行方不明になってしまう日常・・。こんな時代に、どういう気持ちで生きていけばいいのだろうか、、想像もつかない。
続編が出たら、必ず読みたいと思う。

三時間の導線 グレーンス警部

ストックホルムの遺体安置所に「あるはずのない」死体が置かれていた。調査を始めたグレーンス警部と捜査陣は凄惨な光景を目撃することに。そしてその場に残された指紋から割り出された人物とは。「三」シリーズの第三弾。
ポーランド・マフィア、南米ときて、今回はアフリカが舞台となる。ピート・ホフマンは西アフリカで働いていたのだ。
上巻ではグレーンス警部の無茶ぶりに腹が立ったけれど、下巻では64歳のグレンースが奔走する姿に拍手し、ピートの子どもたちの成長を知って温かい気持ちに。

闇という名の娘

アイスランドのミステリー。Amazonの紹介文の通り、「誰もが想像できない結末――読み終えてストレスがたまること請け合い」だった。なんともいえない気持ちのまま、この気持ちをどこに持っていたらいいのか。
レイキャヴィーク警察・犯罪捜査部の女性刑事フルダ・ヘルマンスドッティルは定年間近の64歳(グレーンスと同じ)。彼女は誤解していたかもしれないけれど、後に続く世代から尊敬されていたのだと思う。フルダを主人公にした小説は三部作になっていて、彼女の年齢が遡って描かれているのだそう。次を読むしかないでしょう、これは。

死ぬまでにしたい3つのこと

このタイトルから、かなり前に観た『死ぬまでにしたい10のこと』という映画を思い出した。
スウェーデンを代表する企業の社長令嬢が大量の血痕を残して失踪した。未解決のまま時が過ぎた十年後、同じタトゥーを入れた少女の死が判明する。ある事情から素性を隠し再捜査に加わったFBI捜査官ジョンが、事件解決に挑むというもの。
スウェーデンで100人に1人が読んだ話題作らしい。わかりやすいオチが万人受けしたのかしら?この邦題に期待して読むと肩透かしにあうかも。

危険な男

私立探偵を営む、海兵隊あがりの元警官ジョー・パイクは、銀行の帰りに窓口の女性イザベルの誘拐現場を目撃し、彼女を救い、二人組の犯人を警察に引き渡したのだが。
寡黙で実力派のジョー・パイクは、まさにこうあってほしいと思うような理想の探偵。ジョーが主人公の小説の邦訳は約十年ぶりという。次はもう少し早いと嬉しいけれど。

集結 (P分署捜査班)

P分署の最新刊『誘拐』を読む前に、まずはこちらのシリーズ1作目を読了。
本書はイタリア版87分署シリーズと言われているらしい。わたしはデンマークの『特捜部Q』、フランスの『パリ警視庁迷宮捜査班』シリーズに似ているかなと。
ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕ききだが問題のある警官たちが送りこまれ、急造で捜査チームが結成されるというもの。
個性的で愛すべき面々が事件を解決に導く。イタリア人の名前に慣れなくて読むのが難しいけれど、ストーリーは軽妙な語り口でスピーディに展開されるのですいすい読める。読みたいシリーズがまた増えた。

寒慄【かんりつ】

アルプスの山中で開催されたスノーボード選手権で、女性選手サスキアが姿を消してから十年後、当時の関係者のミラは四人の元選手と再会する。密室状況のサスペンスを描く。
アガサ・クリスティーを彷彿させるような展開。スポーツの世界では勝つことが最も重要なんですねー。共感できる女性は登場しないけれど、真相を知りたくて最後まで読まされてしまった。

氷結

警部セルヴァズ シリーズの最新刊を先月に読んだことから、シリーズ最初から読んでみたくなった。順番は『氷結』⇒『死者の雨』⇒『魔女の組曲』で、このうち1作目と2作目を読んだ。
『夜』に登場する殺人鬼ハルトマンがなぜセルヴァズに執着するようになったのか、その過程がわかりスッキリ。それにしても、この本は作者の一作目というのだから驚き。ところどころで「おいおい!」と思ってしまうのだけれど、その面白さで一気読み必至なのだ。