2021年7月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 感想
先日、一回目の新型コロナウイルスのワクチンを接種してきました。翌日、注射した部分が痛くて腕が上がらなかった以外は、特に副反応はなく一安心。会場は最寄りの公民館で、想像していたよりもスムーズで、接種後の15分の経過観察を含めても、30分もかからなかったのにはびっくり。
海外ドラマ
ひそかに抵抗を続けてきた(^_^)けれど、ついにU-NEXTにログイン。最初の1か月は無料だそう。AmazonやNetflixと比べると料金が割高なので継続するかどうかはわからないけれど、海外ドラマのリストを眺めて、まずはこちらを観てみることに。
コンドル シーズン2(U-NEXT)
EPIX | Hit Movies, TV Series and More
WOWOWプレミアで、シーズン1を観ていたのにシーズン2の放送を見逃していた。
シーズン1が2018年、シーズン2は2年後の2020年に放送された。CIAの分析官だったジョー・ターナー(ジェレミー・アイアンズの息子、マックス・アイアンズが演じている。ドラマの元になっている映画のロバート・レッドフォードほどハンサムではないけれど、父親譲りか?色気がある俳優だと思う)はシーズン1の事件後にCIAとの関係を絶ち、ヨーロッパを転々としていた。
今シーズンの最初のエピソードの舞台はブダペストで、彼のアパートのベランダからはドナウ川が見渡せる。
ある日、ロシア対外情報庁の男が接触してきたことで、再びCIAの情報戦とスパイ同士の駆け引きに巻き込まれることに。CIAの中にロシアの二重スパイ(モグラ)がいるという。モグラが誰なのかは、ドラマ中盤で明かされるが、視聴者はもっと早くに彼が怪しいと感じでいたのではなかろうか。もちろん、わたしも彼が登場したときからそうじゃないかと思っていた。
全10話は長い気もするけれど、飽くことなく集中して鑑賞できた。とはいえ、シーズン1に比べると規模が縮小された感が否めず、どちらかというと主役のジョーよりもモグラにスポットが当たっていて、ジョーの活躍が今ひとつだった。それを払拭するように、最後の最後でジョーがある行動を取ることになるのだけれど、これがねー、まったくよろしくない。モグラの始末はCIAに任せるべきで、彼の裏切りを公にすることが必要だったはず。CIAもFBIも組織として一切機能していないのはいかがなものかと。CIAの副長官のアボットはまったく仕事をしてないようにみえるけれど?
今シーズンの最後で、ジョーはCIAに正式にカムバックしたようだったので、続くシーズン3を楽しみに待ちたい。
LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 シーズン22(FOX/Hulu)
ついにエリオット・ステイブラー刑事が登場するエピソードが放送された。若い頃よりも渋みの増した今のエリオットがいい。彼が主演する『Organized Crime』の日本放送はいつに?
シカゴ P.D. シーズン7(AXN)
ここ少し、バージェスにスポットが当たり嬉しい。PDだけは同僚同士の恋愛もイヤな感じがしない。ルゼックとバージェス、ジェイとアプトン(まだ恋愛ではない?)を応援したい気持ちに。
リアリティ・テレビ
コンテストタイプのリアリティ・ショーを観るのがたのしい。現実こそ、一番のドラマでは?
メイキング・ザ・カット ~世界的デザイナーを目指して~(Amazon)
シーズン1を娘と見ていたので、新シーズンを待っていた。現時点でシーズン2の5話まで鑑賞済み。
世界中から集めた10人の実力あるデザイナーが次代の世界的ファッションブランドを目指して競い合う。最後まで勝ち残ったデザイナーは自身のブランドへ投資する資金として賞金100万ドルを受け取るというもの。
毎回、新しいデザインの服を見るのも、あーでもない、こーでもないと審査員になったつもりで、評価するのも楽しい。
映画
プロミシング・ヤング・ウーマン
映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』公式サイト | 2021年7月16日(金)公開
キャシー・カサンドラ(キャリー・マリガン)は毎週クラブに通い、泥酔しているふりをし、心配した(下心ありの)男性と一緒に帰宅し、彼がことに及ぼうとしたタイミングで、完全にシラフな様子で「何やってんの?」と詰め寄る。彼女は身をもって、男性らに教訓を与える使命に駆られているよう。
そして、彼女がこんなことをしている理由が、ゆっくりと明かされてゆく。
ある日、キャシーが働いているコーヒー・ショップで、元同級生で現在は小児科医であるライアンと再会し、彼との距離を縮めていくうちに彼女の復讐心は一時緩んだように見えたがー。
ポップなBGM、30歳のキャシーのファッションや小物にはパステルカラーがふんだんに散りばめられ、えさに飛びつく男性たちはナイス・ガイ。けれど、キャシーの可愛らしい顔のその裏では、どうしようもない怒りがマグマのごとくフツフツと音を立てていた。
この映画の脚本・監督は英ドラマ「Killing Eve」のエメラルド・フェネルということを後で知り、非常に納得。
小説
チェスナットマン
コペンハーゲンで若い母親を狙った凄惨な連続殺人事件が発生。被害者は身体の一部を生きたまま切断され、現場には栗で作った小さな人形「チェスナットマン」が残されていた。本の帯で、ジェフリー・ディーヴァーが絶賛していたので即購入。ディーヴァー先生の言う通り、リアルなキャラ設定と事件の展開にのめり込み、700ページ近いボリュームある本をめくる手が止まらなくなった。
作者のセーアン スヴァイストロプは、小説はこれがデビュー作だけれど、デンマークのドラマ『THE KILLING』の制作・脚本家として知られているのだそう。
だからかどうかはわからないが、この小説もドラマ化されて、Netflixでこの秋に配信されるらしい。リマインダーの設定を忘れずに。
喪われた少女
地元警察は別荘で死亡している女性を発見。レイキャヴィーク警察のリーズルは女性の父親を強引に逮捕する。10年後、殺された女性を偲び4人の仲間が絶壁の無人島・エトリザエイに集い、そのうちの1人が崖から転落死した事件を追う。フルダ・シリーズ三部作の二作目。
前作『闇という名の娘』の衝撃のラストから遡ること15年、50歳を目前にしたフルダの仕事と私生活が描かれる。
プロローグを読んだだけで、一気に小説の中に引き込まれた。一体何があったのか。
閉じ込められた女
今回、フルダは若い女性の失踪事件を追っていた。その一方で、娘のディンマがフルダに心を閉ざしている様子なのが気がかりだった。家族の中で、思わぬ悲劇が進んでいた。フルダ・シリーズ三部作の完結編。フルダの人生を遡る逆年代記がついに完結。
40歳のフルダに起こることを知っているので、最初からなんともいえない辛い気持ちで読み進めた。こんな気持ちで本を読むことになるとはー。
魔女の組曲
ラジオパーソナリティーのクリスティーヌに届いた1通の自殺予告。その日から彼女は何者かの悪意に運命を狂わされていく。一体誰が何の目的のために?前作の事件で療養していたセルヴァズが追っていた事件と交差したとき、意外な事実を知ることに。
警部セルヴァズ・シリーズの最新刊『夜』を読んだことで、シリーズ1作目から読み、こちらで最後となる。ベルナール ミニエはフランスで一番人気のある小説家ともいわれているだけあって、そのおもしろさははずれなし。フランスではドラマ化もされているようなので、日本でも観れると嬉しいのだけど。
スクリーム
ウィル・トレントシリーズの最新刊。刑務所内の殺人事件の捜査にあたるウィルは、服役中の男から犯人を教える代わりに8年前の連続強姦殺人事件を再捜査するよう取引を持ちかけられる。不正捜査によって男を逮捕したという人物は前グラント郡警察署長、ウィルもよく知る人物だった。
このシリーズも、グラント郡シリーズも結局のところはサラ・リントンの物語なんだと思わされた一冊だった。ウィルと結婚するために、サラが過去と決別する必要があったのはわかる。けれど、死んだ元夫とその部下を貶めるのはどうかと。事件の真犯人も途中でわかってしまったし。次作はどこに向かっていくのだろう。