misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

2021年10月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 感想

10月になってから、コロナの感染者数はだいぶ落ち着いていますね。わたしはコロナが蔓延してから会っていなかった友人と食事に行きました。

海外ドラマ

マーベルファンの娘は、Disney+(ディズニープラス)に加入しています。 10月27日より新たなコンテンツブランド「スター」が追加されて、わたし好みのドラマや映画が観れるようになりました。

以下、ネタバレ含みます。

マーダーズ・イン・ビルディング(Disney+ Star)2021

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【公式】Disney+ (ディズニープラス) |ドコモから入会がお得

Wマーチン+セレーナ・ゴメスのミステリー・コメディのシリーズ。

NYのアッパー・ウェストサイドの高級アパートを舞台に、実録犯罪マニアという共通の趣味で仲良くなったチャールズ(スティーブ・マーティン)、オリバー(マーティン・ショート)、メイベル(セレーナ・ゴメス)という異色のトリオが、彼らの住む建物内で起きた死亡事件の謎を解き明かすために奮闘する。

二人のマーチンが出ていると知ったら見ないわけにはいかないですよねー。
たまたま同じ趣味を持っていた3人が、ひょんなことからチームを組んで探偵のようなことを始めるのですが、それがもう楽しそうで!わたしもそんなチームがあったらぜひ仲間に入れてほしいと思いながら観ていました。

コメディアンで女優のティナ・フェイポッドキャストの人気パーソナリティとして)やジェーン・リンチ(長年チャールズのスタント役をやっていた友人として)、そしてスティング(本人役)といった有名なゲストスターが登場し、嬉しいサプライズもありました。スティング、最高でした。

オープニングのイラストも、アパートの壁紙やインテリアも、メインの3人のファッションもすごく好きです。特にブーツを合わせたメイベルの普段着コーデが可愛いかったです。

あのエンディングではシーズン2もありそうで、楽しみです。

チェスナットマン(Netflix)2021

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チェスナットマン | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

コペンハーゲンで若い母親を狙った凄惨な連続殺人事件が発生し、現場には栗で作った小さな人形「チェスナットマン」が残されていた。その人形には1年前に誘拐、殺害された少女の指紋が付着していたため、重大犯罪課の刑事トゥリーンとヘスは、服役中の犯人と少女の母親である政治家の周辺を調べ始める。

先に原作の小説を読んでいたのでドラマを楽しみにしていました。インターポールから来た刑事ヘスには誰がキャスティングされるのかしらと思っていましたが、ミケル・ボー・フォルスゴーだったんですねー。嬉しい!

何度か日記にも書いたのですが、わたしが初めて彼を知ったのは『ロイヤル・アフェア』(2012)でした。精神を病むデンマークの国王クリスチャン7世の演技が素晴らしくて感動しました。その王を演じていたのがフォルスゴーです。その後『特捜部Q 檻の中の女』(2013)では存在感のあるサブキャラとして印象に残り、最近ではNetflixの『ザ・レイン』(2018-20)が記憶に新しいです。

ミケル・ボー・フォルスゴーは、作品ごとに印象がまったく違うので、『チェスナットマン』に登場したときには、しばらく彼だとは気づきませんでした。

わたしは小説がどのように映像化されるのかという視点で観ていたのですが、期待していた通りノルディック・ノワールの雰囲気が存分に感じられるドラマになっていました。全6話という長さもちょうど良かったと思います。

事件を通して、トゥリーンとヘスはお互いを認め合うようになりましたが、トゥリーンは子どもと過ごす時間をつくるためにIT部署に異動、ヘスは別の現場に向かうためコペンハーゲンを離れます。けれども、この二人を主人公にした続編を待ちたいです。

シカゴ・メッド シーズン3(Hulu)2017

Huluで配信されるようになってから毎日観ていました。前の日記にも書いたのですが、少々突飛なスクリプトが多くて、「ザ・ドラマ」という感じです。

IT'S A SIN 哀しみの天使たち(スターチャンネル)2021

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IT’S A SIN 哀しみの天使たち公式サイト | 映画・海外ドラマのスターチャンネル[BS10]

1980年代ロンドンに生きるゲイの若者たちが、HIV/エイズに関する正しい情報と理解が少ない社会に翻弄されながらも明るくお互いを支えあいながら生きる様を描いたドラマ(全5話)。

どこかの記事で、今年観るべきドラマとして紹介されていたので観てみることに。HBOの映画『ノーマル・ハート』も同時代のNYのゲイ・コミュニティーを描いていましたが、このドラマでスポットが当たるのはもっと若い世代です。

仕事や勉強のためだったり、自由を求めたりと、それぞれの事情で実家からロンドンに来た若者たちは、すぐに友達になりシェアハウスで一緒に住み始めます。自由を謳歌し、楽しい日々を送っていたのですが、エイズの蔓延によって彼らの生活は深刻な影響を受けるようになります。

ドラマのかなり最初の方で一緒に暮らす男性カップルが同時にガンに罹患し、途方に暮れている様子がありました。彼らはその後亡くなってしまうのですが、その原因がエイズだとは知らなかったのかもしれません。

ほとんどの家族は息子がゲイであることを知りません。息子がエイズになったことでそのことを知り、息子とその仲間たちに寄り添う母親もいましたが、息子を恥じ、死の原因を隠蔽する家族もいました。

最後のエピソードで、キーリー・ホーズ演じる母親の態度には驚きましたが、自分だったらどうするだろうと考えてしまいました。

ペンブルックシャー・マーダー(WOWOW)2021

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英国サスペンス「ペンブルックシャー・マーダー 21年目の真実」 | ドラマ | WOWOWオンライン

2006年、ロンドン警視庁での任務を終えて、ウェールズのダベッド・ポーイス警察に戻ってきたスティーヴ・ウィルキンス警視は、1989年に起きた殺害事件を知り、再捜査に踏み切る。当時集められた証拠物件を調べていくうち別の未解決事件が浮上してくる。

ルーク・エヴァンスが主演した英ITVのミニシリーズ(全3話)。

実在する連続殺人犯ジョン・クーパー(現在は終身刑で服役中)が起こした未解決殺人事件に挑む刑事たちの物語です。まるでノンフィクションを観ているような気分になりました。地味ですが、好みのドラマです。

ドキュメンタリー

ゴールデン・ステート・キラーを追え / I'll Be Gone in the Dark(U=NEXT)2021

作家のミシェル・マクナマラが凄惨な事件の犯人を追った書籍をもとにしたHBOのドキュメンタリー。

1970-80年代に米国カリフォルニア州を震撼させた連続殺人・強姦事件。30年以上も未解決だった一連の事件の犯人(ゴールデン・ステート・キラー)を追い、独自に調査を行った女性作家による渾身の捜査録を書籍にした本は「黄金州の殺人鬼」というタイトルで邦訳もされています。出版された当時、話題になっていたのでこの本を読みました。

マクナマラは最初 "True CrimeDiary" というブログでさまざまな情報をまとめ、未解決の犯罪に関する理論を提示するコツを示し、世間の注目を集めました。ブログをきっかけにして、犯罪の犠牲者だけでなく、事件に取り組んだ探偵や他の専門家ともつながり、膨大な資料を集めて研究してゆきます。

本を読んではいたのですが、作者自身については全く知らなかったので、このドキュメンタリーを通して作者が亡くなっていたことを知り驚きました。研究と出版に向けての準備にどれほどの無理をしていたのかと思い、とても残念です。

映画

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021)

先の日記に感想を書きました。

この映画で、ナノポッドを開発している科学者オブルチェフを演じたのは、上に書いた『チェスナットマン』で、鑑識官ゲイツを演じていた俳優さんです。映画を観ているときに、どこかで見たことあるなぁと思っていたのです。

キャッシュトラック(2021)

ロサンゼルスの現金輸送専門警備会社に通称“H”が警備員として入社する。当初は気にも留められない存在だったが、現金輸送車が襲われた際に卓越した戦闘スキルで阻止する。彼の本性は?目的は?

ガイ・リッチー監督×ジェイソン・ステイサムに惹かれて劇場に足を運びました。何も考えずスカッとしたいときにおすすめ。

今作はガイ・リッチーらしくもあり、今までとはちょっと違う感じもしました。次はにジェイク・ギレンホール主演の映画が控えているそうで楽しみです。

小説

気付けば、10月はリモートワークが中心だったせいか、あまり本を読んでいなかった。通勤電車がないと、なかなか進みません。

天使と嘘 マイケル・ロボサム/越前敏弥 訳

臨床心理士のサイラスが施設で出会った少女イーヴィは嘘を見抜ける能力を持っていた。そして、彼らは警察の要請で女子スケートチャンピオン殺害事件の捜査に加わる。将来を期待されていた選手に、何が起こったのか。

SF的な要素あり?と恐る恐る手にとった本ですが、そんなことはなく、新しいコンビに魅了されました。次回作も期待大です。

魔の山 コルター・ショウ ジェフリー・ディーヴァー/池田 真紀子 訳

ショウは教会を襲撃して逃走した若者二人組を追跡していた。居場所を割り出して二人を見つけ出したショウだったが、その眼前で一人が崖から身を投げて死亡してしまう。自殺した若者は「オシリス財団」というカルトグループの研修を受けていたという。彼は洗脳されたのではないかと疑いを持ったショウは、同カルトを調べるうちに財団の記事を書いた記者が殺害されていたことを知る。

懸賞金ハンター<コルター・ショウ・シリーズ>第二弾。J・ディーバーがカルトとは珍しい気もしました。わたしはこれを読んでいる時期、偶然にもNetflixでカルト集団のドキュメンタリーを観ていたので、本に書かれていることがとてもリアルに感じられました。次回はいよいよ家族の謎に迫ることになりそうですが、敵は手強そうです。

夜と少女 ギヨーム・ミュッソ/吉田恒雄 訳

1992年、コート・ダジュールの名門高校で、最も魅惑的な少女ヴィンカが忽然と姿を消した。哲学教師アレクシスと駆け落ちしたとみなされ、捜査は打ち切りに。以来25年、彼らを見た者はいない。同級生のトマとマキシムは事件に関わる秘密を抱えたまま卒業、恐るべき過去は巧みに封印されたはずだったが。

次々に明かされてゆく事実に驚き、後半からはノンストップで読みました。作者の他の作品も読んでみたくなりました。