ジャック・カリィ①『百番目の男』
『百番目の男』ジャック・カリィ 文春文庫
ジャック カーリイの新作が面白いときいたので、はじめから読もうと思い、まずはこの本を読んでみました。デビュー作であり、カーソン・ライダー刑事シリーズの1作目ということで、J・カリィーが書きたかったであろうことが、これでもかというくらい詰め込まれた作品になっています。
主人公カーソンが一人称「僕」で語る形式で話しは進みます。彼はPSIT(精神病理・社会病理捜査班)に属しているという設定なんですが、これは実在するんでしょうか?私はアメドラ『クリミナル・マインド』のBAUみたいなイメージで読んでいました。
身の回りが変な人ばかり、という設定はリアリティに欠けあまり好きでないのですが、それを補うべく、様々な設定が盛りだくさんで面白く読めました。レクター博士のような兄のサイコっぷり、スカーペッタのような検視官との関係、相棒ハリーとの息の合ったやりとりなど、次作品でも楽しめそうな予感です。