misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ドラマ 『シカゴ・メッド』シーズン3 感想

シーズン3がHuluで公開されたので、観ていました。シーズン1,2はNHKで見たと思うのですが、3はやっていたのかしら?
シカゴシリーズはファイアとPDは同期をとってAXNで放送してくれていますが、MEDはNHKで放送されていたせいか、別扱いになっていました。

さて、シーズン2からしばらく間が空いていたのですが、シーズン3はすごいことになっていました。

今シーズンを振り返ります。以下、ネタバレを含みます。
海外ドラマ「シカゴ・メッド」公式サイト

コナー・ローズとエヴァ・ベッカー

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シーズン2で登場した外科医のエヴァは、コナーと執刀することが多いようです。手術の結果を見れば二人の相性は素晴らしいのですが、エヴァはコナーをライバル視しているためか何かにつけて噛みつき、手術中にする二人の会話はバチバチと火花を散らしていました。

アスペルガー症候群で共感性を欠いている(と本人も自覚)レイサム医師でさえ、彼らのただならぬ様子に気付いて、コナーに大丈夫かと訊ねるほど。

けれども、ロビンがコナーの元を去ると、二人は親密な関係になります。手術中の会話も、お互いを認め合うようになり、オペ室のスタッフはその変化に驚きを隠せません。

結合双生児の手術でコナーの実力が認められるとヨーク・クリニック(たぶん格上の病院)からスカウトされます。そのことを知ったエヴァは「行くんでしょ?」とコナーに食ってかかります。「君ならどうする?」「もちろん行くわ」というやりとりがありましたが、次シーズンに彼がヨークに行くかどうかは言及されずに終わりました。

エヴァは一人になると泣き崩れますが、これは単なるくやし涙だったのでしょうか。

今シーズン、二人が親密になったのはなるべくしてなったという気がします。仕事では、誰よりも相手を理解できる立場にいて、人の生死に関わる手術を通して一体感や特別な感情が生まれるのは当然のことだったのではないでしょうか。

思えば、エヴァはコナーに憎まれ口をたたきながらも、彼が付き合う女性に対するいやみが多かったように思います。好きな男の子にいじわるをする女の子みたいな。
とはいえ、彼らの仕事上の関係をみれば、この関係を継続させるのは難しいでしょう。

わたしはエヴァ役のノーマ・クーリングの話し方と声が好きで、彼女を観るのが好きでした。今後も長くMEDで活躍してほしいです。

サラ・リースとダニエル・チャールズ

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サラ・リースは、シーズン2でメンターであるチャールズが患者に撃たれると、そのことがトラウマになりました。精神科だから、いろいろな患者がいます。

彼女は患者が怖くなり、催涙スプレーを白衣のポケットにしのばせます。実際それを患者に向けて使ってしまった後は、チャールズからは離れ、別の医師の指導下になるのですが、ある日、リースはチャールズに「自分を先生の指導下に戻してほしい」と訴えます。サラにとって、チャールズは指導医であると同時に父親のような存在でした。

けれども、サラの長い間不在だった父親ロバートが、チャールズの患者の一人として彼女の人生に戻ったとき、事態は悪化します。感情的に人を操作するその患者はすぐに精神病質者と診断され、さらに悪いことにチャールズはロバートのことを、彼が大学で教えていた女子学生が行方不明になった事件の殺人犯ではないかと疑っています。

心臓移植のあとリハビリをしているサラの父親の部屋を訪れたチャールズは、ずばり本人にそのことを切り出します。会話の途中で発作を起こし倒れるロバートが最後にチャールズに言い放った言葉は「あきらめろ」でした。

チャールズは心臓マッサージをしようとしますが、手を止めます。そこへサラが入ってきて自分の恩師が父親にしていることを目にしてしまうというのが、シーズンラストのシーンでした。

今シーズンは、ほとんど硬い顔をしていたサラ。やっとPTSDから立ち直ったと思ったのも束の間、畳みかけるように試練が次々に襲いかかり、彼女を見ているのが辛かったです。

ウィル・ハルステッドとナタリー・マニング

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いつかはそうなるだろうと思っていましたが、ウィルとナタリーはお互いが好きだと告白します。けれども、二人に問題が起きるのも、そんなに時間はかかりません。

ウィルは無認可の薬を使ったことを咎められると、ナタリーを庇い自分の判断だったと言ってしまいます。それを知ったナタリーはウィルが自分を過度に保護していると言い、それは自分が女性だからでしょう?と激怒します。

それにしても今シーズンのナタリーはどうしちゃったのでしょう。息子に予防接種を受けさせなかった親を大声で叱責したり、患者が望まない治療を受けさせたり。治療をめぐって激しくウィルと対立することも少なくありません。

ウィルは、ナタリーに「距離を置こう」と告げられて、一人でバーで飲んでいるところにやってきた小児科医とキスをしてしまい(何でよ?)、それがまたナタリーの怒りを買ってしまいます。

ウィルも脇が甘いと思いますが、わたしはナタリーの情緒の起伏に少し引いてしまいました。最後にウィルは指輪を差し出しプロポーズをしますが、その答えは次シーズンまで持ち越されました。

イーサン・チョイとエイプリル・セクストン

シーズン2の最後で熱いキスを交わしたイーサンとエイプリルの関係は、ONでもOFFでも順調そう。イーサンの自宅で、二人で水鉄砲を持ち戦闘ごっこをしている姿は微笑ましいものでした。

が、これまた、イーサンの妹エミリーが登場することで、暗雲がたちこめてきました。

イーサンは、嘘をつくことが平気で病院から薬を盗んだ妹と一緒に住むことを決めたようでした。「エミリーを変えるのは不可能よ」というエイプリルの言葉は彼の心には届きませんでした。であれば、エイプリルはもうイーサンと住むことはできないでしょう。


印象に残った患者や病気のケースもありましたが、実際にはER内の人間関係のほうがずっと気になってしまいました。問題を抱えた家族が多く、私生活に比重がずいぶん置かれているように感じました。シカゴ・シリーズの中でも、飛び抜けているのではないでしょうか。