misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

2021年11月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 感想

通勤が唯一の運動だったわたしは、テレワークになり順調に(?)体重が増えてきました。それで、思い立ってクロスバイクを購入。ママチャリ以外の自転車を買うのは初めてですが、色も形も気に入り、天気が良い日は昼休みに海沿いを走ったりしました。

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ですが、少し物足りなさを感じるようになり、これまた思い立ってスマート・トレーナー(XPLOVA NOZA S)をAmazonで購入し、Zwiftを始めることにしました。まだ1週間くらいしか乗っていないのですが、ロンドンやインスブルック、パリを走りました。マイペースで走れるので、わたしのような年齢がいった女性でも、十分楽しめますよ!

海外ドラマ

以下、ネタバレ含みます。

ビッグ・スカイ(Disney+ Star)2021

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C.J.ボックスの同名小説を映像化した探偵ドラマ。

モンタナ州高速道路のはずれでトラック運転手による誘拐事件が発生。私立探偵と元警官が、誘拐された姉妹の捜索を進めるうち、その地域で姿を消したのは彼女たちだけではないことに気付き、新たな被害者が出る前に犯人を食い止めようとする。

日本で翻訳されているC.J.ボックスの「ジョー・ピケット」とは別のシリーズのドラマ化です。1話完結ではなく続きものになっているんですが、最初の事件の犯人は逃走したままで、途中から全く違う事件を追ったりもします。ベースになっている小説を数冊まとめてシーズン1にした感じでしょうか。

1話の最後で衝撃的なことが起こり、かなり驚きました。一体このドラマはどこに行くのー?と思いながら観ていました。

メインキャラクターの探偵役のキャサリン・ウィニック(『バイキング』)とカイリー・バンバリー(『ボクらを見る目』)は、役になりきるのに苦労しているように感じました。探偵として突出しているわけでもなく、カリスマ性があるわけでもないので、ちょっと中途半端で惜しいです。

余計なお世話ですが、いかにもハリウッドから来ましたというような髪型や化粧のまんまのルックスではなくて、モンタナっぽさ(って何よ!という気もしますが)を前面に出したほうが良かったのでは?必死で犯人を追っている人にしては二人とも美しすぎです(^_^)

州のハイウェイパトロール警官役のジョン・キャロル・リンチと彼の妻のブルック・スミスが登場するシーンはぞわぞわして好きでした。

グローリア(Netflix)2021

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グローリア | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

1968年、冷戦時代のポルトガルの小さな村グローリアにある、CIAが運営する反共産主義プロパガンダを再放送するラジオ局に若きエンジニアがやってくる。彼の目的は?

Netflixではじめてのポルトガル・ドラマということで観ました。エンジニアの主人公ジョアンはいかにもKGBに傾倒した優男風で、彼は最初こそ、スパイはしても人を殺すことはしたくないというスタンスをとっていましたが、それも徐々にタガが外れていき、表情も変わっていきます。

スパイ活動が露見し、ジョアンが窮地に陥ることを想像(期待)していたのですが、最後は思いがけない結末でした。わたしは一体何を観ていたんだとショックを受けました。

THE BAY 2 ~虚構の家族~(WOWOW)2021

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英国サスペンス「THE BAY 2 ~虚構の家族~」 | ドラマ | WOWOWオンライン

ITVの警察ドラマの第2弾。弁護士一家の娘婿が射殺され、警察が捜査を進めると、一家の周辺に次々に不審な点が浮上する。

被害にあった家族は一見すると何の問題もなさそうでしたが、いざ蓋を開けてみると機能不全になっていたということが少しずつ明るみになってゆきます。彼らを取り巻く怪しげな犯人候補が多く登場するので、推測しながら観るのは楽しかったです。

今シリーズは、子どもたちの父親でもあるリサの元夫が登場したり、リサのボスのトニーの離婚問題など、個人的な問題も並行して描かれます。前シーズンで危なっかしいリサの子どもたちは成長したようでした。

ミュージカル

ハミルトン / Hamilton(Disney+)

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【公式】Disney+ (ディズニープラス) |ドコモから入会がお得

2016年のトニー賞で、史上最多となる16ノミネート11部門受賞を果たしたミュージカル『ハミルトン』が、ようやく字幕付きで観れるようになったということをカノンさんのブログで知りました。

わたしは、2020年2月に娘と行くロンドン旅行のときにハミルトンを鑑賞する予定を立てていました。けれども、コロナウィルスの蔓延で泣く泣く旅行を中止することに。しかも購入したチケットは払い戻しができないタイプだったんですよね(泣)。

それがやっと観ることができました!

アメリカ建国の父たちが登場するだけで、涙が出そうになり、もうただただ感動!笑いあり、涙ありで、気持ちが熱くなって160分はあっという間でした。

ラップやヒップホップを多用しているのも楽しいですし、何よりも個性的な俳優たちのパフォーマンスに魅了されました。ちょこちょこ登場するジョナサン・グロフの英ジョージ3世も最高!どの楽曲も覚えやすくて親しみが持てるものばかり。リン=マニュエル・ミランダはほんとうに天才ですね。

それから、衣装もステキなんです。スカイラー姉妹のドレスの美しさ、男性陣の時代を感じさせるシルエット。どれも考え抜かれたものだと思います。

字幕付きで、しかもオリジナル・キャストで観れるなんて実にすごいことです。そんな機会を与えてくれた Disney+にありがとうと言いたい。わたしのようにディズニーもマーベルもあまり興味がないという人でも『ハミルトン』を観るために、契約するのもあり!です。何度でも観たくなるミュージカルです。

パリのアメリカ人(松竹ブロードウェイシネマ)

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パリのアメリカ人 - 松竹ブロードウェイシネマ

近所の映画館で松竹ブロードウェイシネマが公開されたと知って、足を運びました。チケット代は3千円で、通常の映画より少し高いかもしれませんが、満足感からしたら、むしろ安いぐらいかもしれません。迫力ある大画面で観れるのが嬉しいです。

こちらは2015年のトニー賞で4部門を受賞した作品をスクリーン上映したものです。正当なバレエミュージカルで、ダンスが圧巻です。主人公の男性と女性はおふたりとも、プロのバレエ団でプリンシパルの経歴があるのだとか。

どんだけ体力あるのよと、まったく体力のないわたしは関心しまくりでした。あのハイレベルなダンスと歌を毎日こなしていたとは驚きしかないです。

松竹ブロードウェイシネマの第2弾が公開されたら、また観に行きたいです。

小説

ヨルガオ殺人事件 アンソニーホロヴィッツ/山田 蘭 訳

あの『カササギ殺人事件』から2年。クレタ島でホテルを経営する元編集者のわたしを、英国から裕福な夫妻が訪ねてくる。彼らが所有するホテルで8年前に起きた殺人事件の真相をある本で見つけたと連絡してきた娘が失踪したというのだ。その本とはかつてわたしが編集した名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの『愚行の代償』だった。

はい、文句なしで面白いです。『カササギ殺人事件』がミステリーとしてもエンタメとしても完璧だったので、まさかシリーズになるとは思っていませんでした。なので、新作が出たときは〈ホーソーンホロヴィッツ〉のほうの続編だと勘違いしました。

私はメモ(作中作の人物と実際の人物の対応表を作ったりね)をしながら本を読み進めましたが、犯人はわかりませんでした。犯人が判明したときには「そういうことー?」と叫んでしまいました。

時は殺人者 ミシェル・ビュッシ/平岡 敦 訳

バカンスで、コルシカ島を家族4人で訪れたとき、一家の乗った車が崖から転落し、運転していた父と、母、兄が亡くなった。ひとり助かったクロチルドは、この悲劇から27年後、事故以来初めて、夫、娘とコルシカ島を訪れる。そこに母の筆跡で一通の手紙が届く。母は生きているのか?

事故があった当時にクロチルドが書いていた日記のようなノートと、現在が平行して描かれます。クロチルドの心の声が軽妙で、読みやすいです。かなり意外な結末でした。

ウサギ狩り人 ラーシュ・ケプレル/古賀 紅美 訳

ストックホルムの高級住宅街で、売春婦の客だった男が撃ち殺された。唯一の目撃者によると、被害者に童謡をきかせ、ゆっくりと時間をかけて止めを刺したという。4年の刑で服役中の元国家警察警部ヨーナは国を揺るがす凶悪犯を追跡するために、復帰する。

<ヨーナ・リンナ>シリーズの第6弾。そういえば、ヨーナ、服役していたんですね。

前作というか、ここ最近はボロボロだったヨーナは図らずも刑務所での充電期間を経て心身ともに元気になったようでした。決まり文句「ほら、僕の言った通りだろう」も出て、安心しました。けれども、次作はイヤな予感がして気になります。

母の日に死んだ 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ ネレ・ノイハウス/酒寄 進一 訳

かつて孤児院から子どもを引き取り、里子として育てていたライフェンラート家の邸から遺体が発見された。死んでいたのは邸の主人であるテオだったが、主人の飼い犬のケージ付近の床下から、ラップフィルムにくるまれ死蠟化した3人の遺体が出てきた。30人もの里子の世話に心血を注いでいた男は、恐るべき連続殺人犯だったのか?

読み始めたら、止まらなくなるくらい面白かったです。今さらですが、オリヴァーもピアも等身大の人間らしさが好きです。ずっと続いてほしいシリーズの1つです。

女たちが死んだ街で アイヴィ ポコーダ/高山 真由美 訳

13人の女性が殺された連続殺人事件は、犯人が捕まらないまま捜査が打ち切られていた。それから15年後、またしても同じ手口の殺人事件が起こる。

ミステリーというより、殺人事件によって、人生が変わってしまった女性たちの物語という印象です。わたしはこれを読んでいるとき、たまたまAmazonのドキュメンタリー『キリング・シーズン ロングアイランドの連続殺人鬼』を観ていたこともあってよりリアルに感じられました。

彼と彼女の衝撃の瞬間 アリス・フィーニー/越智 睦 訳

ロンドンから車で2時間ほどの距離にある町・ブラックダウンの森で女性の死体が発見された。事件の取材に向かったのは、ニュースキャスター職から外されたばかりのBBC記者のアナ。事件を捜査するのは、地元警察の警部ジャックだった。

アナとジャック、それぞれの視点で語られていくのですが、意外な事実が次々にわかってゆきます。犯人は予想していた人は違う意外な人でした。