misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ドラマ Netflix『運命の7秒 / Seven Seconds』

Huluで配信中の『運命の銃弾』を途中挫折した私は、このドラマを見る気になれませんでした。けれども、アメリカ版『The Killing』のショーランナーが製作したというので、見てみることにしました。

このショーはタイトルは「7秒」ですが、実際には10時間にも及びます。これがとんでもなく長く感じられました。オープニングシーンで事故は瞬く間に起こりますが、それ以降はずっとのろのろとしたペースで動きます。そう、挑発的なスタートを切ったものの、キャラクタ設定はフラット、物語は蛇行し続けます。

以下、ネタバレあります。注意してください。

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Seven Seconds | Netflix Official Site

ルーキー警官ピーター・ヤブロンスキー(ボー・ナップ)は、妊娠中の妻に会うため、車で病院に向かっています。彼女に問題が起きたのではないかと心配し、自ずとスピードも速くなります。そして、自転車で公園を通り抜けようしていた黒人のティーンエイジャー、ブレントン・バトラーを撥ねてしまいます。彼は911には電話せず、麻薬捜査班の仲間を現場に呼び、事故を報告します。最初こそ、ヤブロンスキーは自主するつもりでいました。

しかし、ユニットのリーダー、マイク・ディアンジェロ(デビッド・ライオンズ)は、この事故を隠ぺいすべきだと主張します。そうしなければ、黒人コミュニティとメディアの両方から糾弾されてしまうと言うのです。説得されてヤブロンスキーはしぶしぶディアンジェロに同意することに。

その頃、その場にいた誰もが死んだと疑わなかったブレントンは息をしていたのです。

一人息子が事故に遭い悲しみにくれる母親はラトリス・バトラー(レジーナ・キング)。家族には、勤勉で敬虔な夫イザヤ(ラッセル・ホーンズビー)とイザヤの弟で帰還兵のセスがいます。彼らは、様々な方法で悲しみを抱きしめて戦います。 

地方検事補のKJ ハーパー(クレア=ホープ・アシティ)がこのケースを担当することになります。最初はおざなりに処理するつもりでしたが、途中で何かがおかしいと感じ、ジャージーシティの警官、”フィッシュ” リナルディ(マイケル・モズレー)と事故を深く掘り下げて、真実を明らかにしようとします。

 #私だけかもしれませんが、ラトリスとKJが 似ていて混乱しました。どちらも黒髪、同じくらいの身長、地味な服装で、悲しみに暮れています。

ショーは、子どもを失ったバトラー家、とりわけ母親の悲しみと、ヤブロンスキーの不安やパニックに焦点を当て、時間を費やします。このメリハリのない長いメロドラマにメスを入れるべく登場したのがKJかと思っていたら、彼女も個人的な問題を抱えていました。あぁ、そして彼女はアル中というタグまでついているではありませんか。

暗闇の中でいくつもの傷心スパイラルが長々と続き、演出がこれ見よがしでイライラします。キャストの(たぶん優秀な)パフォーマンスはもはや空回りしているようにかみえず、私の中にあったシンパシーは徐々にしぼんでいきます。

 

とにかく登場人物の一人ひとりが紆余曲折あり過ぎて、時間がとられます。KJはストレスからアルコールやベッドに逃げ出します。そして、それが原因で仕事に支障をきたしても特に反省はないようです。そして、ヤブロンスキーは、あぁ、父親がDV男で悲惨な家庭環境で育ったこと、ブレントンには、あぁ、秘密の生活があったことなどもわかります。

そういえば The Killing の犠牲者も秘密を抱えていたんでしたっけ。そして「7秒」と同じく物語の進行はスローペースでしたね。 唯一の目撃者で薬物中毒の女子高校生ナディーンは、あぁ The Killing のシーズン3に出てきた同じようなキャラの焼き直しでしょうか。

 

事件は早々と解決できたかもしれないですが、主要な人物たちは独りよがりな行動をとり、このショーをなんとか長引かせようと余念がありません。

 

KJの上司にあたる検事は、彼女を愛人にしたことはあったものの、仕事上のサポートはしていないようでした。KJはまたも孤軍奮闘し、ストレスフルに。人種差別の暴動が全国ニュースになり、マスコミの注目を浴びている裁判なんですけれどもね。

また、どうでもいいことかもしれませんが、ヤブロンスキー側に付いた女性弁護士の服装にも違和感があります。偏見が問題視されている裁判で、あの服装はどうなんでしょう。成功している優秀な弁護士なら、もっとTPOに合わせたコンサバの服を着ても良さそうなものですが。

最後の判決については、陪審員の人種が偏っているようにも感じましたが、こんなものだろうと思います。これ以上何を期待しろというのでしょう。大ドンデン返しとか?このショーにそれを求めますか。

 

結局のところ、私にとってこのドラマは目新しいものはなく、どこかで見たことのある手垢がついたスクリプトを繋ぎ合わせたようにしか感じられませんでした。また現代の都心で起きた事件にしては、ずさんな隠ぺい工作と殺人事件で、リアリティに欠けているのではないでしょうか。

 

関連記事:

母親役のレジーナ・キングの出演作:
サウス・ランド

父親役のラッセル・ホーンズビーの出演作:
グリム シーズン3

 

海外ドラマ 『シカゴ P.D.』S3EP21に登場『シカゴ・ジャスティス』

先日、AXNで録画した『シカゴP.D.』のシーズン3を見ていたら、ごつい感じのどこかで見たことがある人が検事補として出てきました。それはストライクバックの片方の人(フィリップ・ウィンチェスター)ではありませんか。彼は、過去にボイトが逮捕されたときの担当検事だったと、誰かが発言していたことから、端役ではなさそうな感じがしました。

以下、ネタバレ含みます。

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Chicago P.D. - NBC.com

バージェスとローマンが乗ったパトカーが襲われ、ローマンは負傷し、バージェスは銃撃犯を追いかけます。束の間、犯人を見失ったバージェスでしたが、銀色に光るものを手にした男を見つけると、彼に向かって発砲します。しかし、その男は警官を撃ったのは自分ではないと主張します。彼は17歳の優等生で、犯行に使われた銃が見つからなかったことから、バージェスによる銃撃と逮捕は正当だったかどうか、波紋が広がります。

この回は、PDには珍しく法廷シーンや検察側の捜査シーンに時間が割かれていました。そして、容疑者がアフリカ系アメリカ人だったことから、人種差別問題へと発展し、今にも暴動が起きるのではないかと緊張が高まっていきます。

って、ちょっと待ってください。このシチュエーションはどこかで見たことがあります。そうです。同じようなシーンが『Law & Order』にもありました。それで気づきました。これは『シカゴ・ジャスティス』への序章だったんですね。 

今までもPDやMEDがスタートする前に、先行するドラマ、PDならFIRE、MEDならPDにメイン・キャラクタが登場していました。現在は3つのドラマがAXNでタイムラインに沿って放送されています。クロスオーバーを謳っていなくても、シーケンス・エピソードに別ドラマのキャラが登場することはしょっちゅう。FIREやMEDで事件に巻き込まれたときはPD、FIREやPDで誰かを病院に搬送するときなどはMEDが、というようにごく自然にキャストが行き交います。

 

シカゴシリーズは、L&Oシリーズと同じくディック・ウルフ(Dick Wolf)のドラマなので、JUSTICEは、L&Oの雰囲気が色濃く引き継がれるのだろうと期待しています。

しかも、登場したのはストーン検事補。これまた、きいたことのある名前ではありませんか。それで調べてみると、L&Oの最初の4シーズンで検事として登場したベン・ストーンの息子という設定だったんですね。

ベンとは、このブログを書くきっかけにもなった人(日記の最初に書いています)です。こんな嬉しいサプライズがあったとは知りませんでした。

 

以前の日記にもJUSTICEのことを少しだけ書いた(なのに、忘れていたんですよね)のですが、そのあとに流れたニュースにびっくりしました。はい、知っています。JUSTICEは、シーズン1の全13話で終了してしまったんですよね。

他の3ドラマと絡みづらかったからでしょうか。それとも、シカゴシリーズのフランチャイズを4つも維持するのは難しかったということでしょうか。まだ見ていないので何ともいえませんが、いずれにしても、シーズン1が日本で放送された暁には、必ず見ようと思います。

来週にはFOXで『Law & Order SVU』シーズン19が放送されます。JUSTICE 終了後、ストーンはこの最新シーズンの後半からレギュラー出演するようです。これは見逃せません。

 

P.S.
この回で負傷したローマンは後遺症のせいでパトロール警官には復帰できないと宣言されていました。PDからいなくなってしまうんでしょうか。だとしたら、結構好きなキャラだったのに残念です。

海外ドラマ Amazonビデオ 『4ブロックス / 4BLOCKS』

Amazonプライムビデオで見ました。1昨年くらい前に、同じドイツのドラマ『ユー・アー・ウォンテッド』(ここに書いています)を見ましたが、今回はHBOの『ザ・ソプラノズ』のようなお話しです。

意識したかどうかわかりませんが、主人公の通称は『ザ・ソプラノズ』と同じ"トニー"、二人のトニーの身体のフォルムもちょっと似ている気がします。以下ネタバレ含みます。

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4 Blocks Startseite

アラブ移民のアリ "トニー"ハマディは、26年間家族と共にドイツに住んでいます。 彼は移民が多く住んでいるエリアの一つ、ノイケルン区の犯罪組織のボスなんですが、妻と娘を守るために、裏社会からは身を引き、合法的なビジネスマンになろうと考えています。そして、永住権の取得を間近に控えた今、新しいビジネスへ転換するための準備をまさに進めようとしているところです。

トニーの妻カリラは永住権を誰よりも心待ちにしています。夫が裏家業で稼いだ金で裕福な生活を送っていることに甘んじる一方で、一刻も早く夫が堅気になることを望んでいます。今まで「普通の職業につけなかったのは、私たちは教育を受けられなかったから」と言う彼女の言葉に嘘はないのでしょう。

#移民だから教育を受けられなかったというよりは、ドイツに移り住む前のことを言っているように受け取りましたが、どうなんでしょうか。

 

ある日、車に隠し持っていたコカインが見つかり、義弟のラティフが逮捕されてしまいます。実の弟だが、短気で予測不能アッバスにはファミリーを任せられず、トニーはリーダーの座から離れることができません。暴走する手下、シマをめぐるターキッシュ・ギャングとの抗争など、組織のことで手一杯なのに、妻からはなぜ組織から抜けないのかと責められます。トニーは家族と組織の板挟みで心安まる日はありません。

そんな時、トニーは旧友ヴィンスと十数年ぶりに再会します。何も知らないトニーはヴィンスを認め、後に頼るようになりますが、視聴者は早い段階で彼が何者なのか知らされます。

むさ苦しくて男臭い、ヒップホップとラップの音楽がノリノリのこのドラマ、私は結構好きですが、潜入捜査官としてのヴィンスは、さすがに詰めが甘すぎです。潜入を得意とするアメドラで学習済みの私からすると、まずあり得ないようなミスをしてしまいます。

ところが、そのことが彼のその後の運命を決めたわけではありませんでした。人はときに意外な行動をとるものです。

 

ジャーマンドラマとはいえアラブ系がメインなので、ほとんど知っている役者はいませんでしたー。ただ、二人だけはすぐにわかりました。

一人はトルコ側リーダー役の、以前ここに書いたロナルト・ツェアフェルトです。垂れ目で優しそうなルックスなんですが、今回はヘアスタイルをバイキング風(と私が勝手に思っているだけなんですが)にして、強面のギャングを演じています。

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もう一人は、Netflixで配信されているドラマ『ダーク(DARK)』に出てくる刑事役のオリヴァー・マスッチ。こちらでも同じく刑事をしています。ドイツのマッツ・ミケルセンと密かに思っていますが、ダメでしょうか。

 

国内外のTV賞を数多く獲得したこの作品、シーズン2が制作されるようです。

 

海外ドラマ Netflix『タブラ・ラサ 隠された記憶』

アクセスするたびに新しいドラマをリコメンドしてくれるNetflix。次々に新しい作品が公開されていますね。最近はヨーロッパのドラマが増えて嬉しいです。

こちらはベルギーのドラマ。最初に見たときは何語?と思いましたが、オランダ語らしい。ベルギーは南北で別々の言語が使われていて、オランダ語が6割、フランス語が4割、そしてドイツ語が1%未満なんだそうです。これらが国の公用語というのだから、驚きです。

さて、全9話から成るこのドラマ、ジャンルはサスペンス・スリラー と言ってもいいですかねー。私は新しいドラマを見るとき、カテゴリがかなり気になります。SF、スーパーナチュナルものが苦手なので、そうとは知らずに見ていて、途中でそれだと気づいたときほどショックなことはありません。

とは言っても、全く見ないわけではありません。『ウォーキング・デッド』だって見ているし、Netflixの『ストレンジャー・シングス』だって見ました。映画『スター・トレック』や『スター・ウォーズ』も好きです。でも、最初からそれ前提で見ているのと、そうでないのとでは全く違います。

なんで、こんなことを書いているかというと、このドラマを見ているとき、何度も自問したからなんです。

#非現実的セカイの話しじゃないのよね?もしそうなら、見るの止めるけど・・

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Tabula Rasa | Netflix Official Site

タブラ・ラサは、精神科病棟に閉じ込められている記憶喪失の女性ミーをめぐる心理的スリラーです。ミーは、訪ねてきた刑事から、失踪したトーマスと最後に会った人物が自分だと聞かされます。ミーは何が起こったのかを覚えておらず、彼が誰なのかわかりません。けれども、トーマスが見つかるまでは、病院から出ることができないというのです。

ミーの記憶喪失は、病院に入る前日の出来事がトラウマとなって引き起こされたわけではないんですね。それよりずっと前に起きた交通事故が原因で、前向性健忘症になっています。映画『メメント』を思い出す人もいるのではないでしょうか。

彼女は自分が誰であるかはわかっていて、事故前のことは覚えていますが、それ以後の新しい情報を保持することはできません。

トーマスを見つけるために、ミーは失われた記憶を呼び戻し、パズルを解いて暗い迷路を抜け出す必要があります。ですが、最近の過去を思い出そうとすればするほど、彼女は自分の周りの人だけでなく、自分自身にも不信感を抱くようになります。

 

私(たち)は、ミー視点のセカイを見せられていることが多いにも関わらず、どうみても彼女がパラノイアにしか思えないので、つい周りの人を信じてしまいます。実際にはどういう展開になるでしょう。後半くらいから、面白くなります。

ビジュアルがホラーなので、怖いものがダメ!という人以外におすすめです。

 

海外ドラマ BBC『ライン・オブ・デューティ/Line of Duty 』

このドラマ、、実をいうとかなり前に一話目を見てそのままになっていました。メインキャラがレニー・ジェームズで、これがウォーキング・デッドモーガンにしか見えなくて・・。しかし、時を経て再度見始めたら、これがドハマリしてしまいました。

ロンドン旅行に行く前に見ていたのですが、旅行の準備もせずにNetflixでシーズン1から4まで立て続けに見ました。シーズンが進むほど面白くなり、中毒のように見ていました。そして、私のお気に入りリストの上位にランクインしました。

以下、少々ネタバレ含みます。

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BBC One - Line of Duty

このシリーズ(以下LoD)は、スティーブ・アーノット巡査部長(マーティン・コムストン)、ケイト・フレミング巡査(ヴィッキー・マクルーア)、そしてテッド・ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)で構成される、警察内の汚職を明らかにする不正防止ユニットAC-12の物語です。

私が今までに見た警察ドラマでも、内部監察が出てくるものは結構ありました。当然、どれも身内である警察官から忌み嫌われていました。AC-12もしかり。なので、なかなかこのチームに入りたいと思う人はいないですよね。実際、エリートコースに乗っていたアーノットがなぜAC-12に所属するようになったか、そのいきさつがシリーズの最初で描かれています。

どこか負け犬感漂う、後ろ暗い仕事だったりするわけですが、そういった負のイメージも最初のうちだけ。LoDを見ているうちに、いつしか彼らを応援し、ときに叱咤し、気がつけばこのショーにどっぷり浸かってしまうと思います。

 

LoDは1シーズンごとに新しい人物が投入されます。彼らこそ、シーズンのメインキャラクターです。最初はトニー・ゲイツ警部レニー・ジェームズ、それに続いてリンゼイ・デントン警部補(キーリー・ホーズ)、その後は、ダニエル・メイズがダニー・ウォルドロン巡査部長、続くシーズン4ではロズ・ハントリー警部(タンディ•ニュートンがAC-12の捜査対象となります。

 

タンディ•ニュートンブリティッシュ・エアウェイズの機内安全ビデオにも出演していました。また、HBOの『ウエスト・ワールド』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされていましたね。

キーリー・ホーズは言わずもがな、その集中力のある演技は素晴らしいものです。ダニエル・メイズは映画中心で活躍している実力派俳優です。ロンドン旅行中、たまたまテレビでやっていた『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』を見ていたら、LoDとはまったく違う役どころで出ているダニエル・メイズを発見し、思わず娘と顔を見合わせて笑ってしまいました。


このドラマの特徴と言ってもいいと思うんですが、登場人物は1つのシーズンに縛られません。デントンはS2の捜査対象者でしたが、S3ではS2から実際の年月が経過した姿がリアルに描かれています。私は、S3でデントンが再登場したときにはかなり驚きました。

シーズンごとのメイン・プロットとシリーズを通して連続するプロットが巧妙にパッチワークのように繋がっていて、どれも見逃せません。

ですので、シーズンを途中から見るのはおすすめできません。1からシーケンシャルに見たほうが楽しめます。ありがたいことに、Netflixでは最初からシーズン4まで連続で視聴可能です。

私はこのドラマに集中するあまり、同じキャラクタを憎んだり同情したり、信じたいけれど疑ってみたり、最悪のことを想像して手に汗握ったり、感情の振り子が大きく揺さぶられました。

このドラマの最大の見せ場は、事件現場ではなく、激しい攻防戦が繰り広げられるインタビュー・ルームです。タブレットでページをめくることに、これほど真剣に見入ってしまうとは思いもよらなかったです。身内をインタビューするので、AC-12のメンバーで質問できるのは容疑者よりも階級が1つ以上上というルールも、リアルで面白いです。

 

LoDを見ているとき、私は特にヘイスティング警視に注目していました。初めはそうでもなかったんですけれど、夫として、チームのリーダーとして、彼の真摯な姿に心打たれました。スティーブとケイトのメンターに相応しい人です。

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しかしですね。あの「H」問題のことが気になってしまいます。「H」とは 犯罪組織と悪徳警官を結ぶネットワークのボスのイニシャルで、ヒルトン警視長とヘイスティング警視は、お互いを「H」だと非難する場面があります。フリーメイソンのこともあり、私はイヤーな予感がしました。

ヒルトンが死んでしまった今、彼が果たしてほんとうに「H」だったかどうかは、謎に包まれたままです。そもそも彼は自殺だったでしょうか。上流階級の逃亡は、ありがちといえばそうなんですけれど、おそらく殺されたのではないかと。

だから、今後の展開がとても気になります。間違ってもヘイスティングは「H」ではありませんように。

それから、気になっていているのが、マニート。AC-12の知性派ヒロインとして、信頼できる人です。夜にオフィスに来るよう頼まれたマニートは、子どもを抱っこしながら仕事をこなし、ヘイスティングから感謝されていたのが印象に残っています。

そのマニートヒルトンにAC-12のインサイダー情報を渡していたのですから、驚きました。彼女はヒルトンに何か弱みを握られていたのだと思います。彼女は逃げるように早めに産休をとり、その後については不明です。ヒルトンがいなくなった今、無事に産休から復帰してほしいです。

 

娘はスティーブに対し「なぜモテるのかわからん」とつぶやいていました。いや、かわいいと思うけどなぁ。次シーズンが待ち遠しいです。

 

ロンドンと海外ドラマ

ずっと仕事で忙しかったので、まとまった休みをとり、娘と一週間ロンドンに行ってきました。旅行の様子は別ブログに書きます。

mina66.hatenablog.com

 

今回の旅行絡みで、ドラマのことをちょこっと書きたいと思います。

ロンドンで見るドラマ

現地の日曜夜に、ITVで『Endeavour(刑事モース)』を放送していました。これはラッキーと、ドラマを観るべく、シャワーも浴びて画面の前でスタンバイしていたんですが、毎日歩き続けた疲労がピークになっていたこと、そして英語だった(当然ですが)ことで、途中から眠ってしまいました。

たぶん、私が見たのは最新作のS5, EP5だったのだと思います。軍隊の話し(ざっくりしていて申し訳ない)で、モースが(私の知らない)女の子とイチャイチャしていたのは覚えています。日本で放送されるまで時間がかかるだろうに、、もったいないことをしました。

それから、『Marcella(女刑事マーチェラ)』の2ndシーズンが放送されていました。2年ぶりに次のシリーズが制作されていたんですね。もう少ししたら、Netflixで配信されるのではないでしょうか。 はい、これは日本で見ます。

もう一日多く滞在できていれば『Shetland(シェトランド)』の最新作も見れました。が、モースと同じ理由で最後まで見れたかどうかは怪しいです。これもAXNミステリーで放送してくれるのを待つことにします。

 

飛行機の中で見るドラマ

今回飛行機はブリティッシュ・エアウェイズBritish Airways)を利用しました。行きの機内では映画もテレビ番組も少なかったんですが、帰りはなかなか充実していました。テレビドラマの中に Boxset という、シーズン丸ごと見れるものがありました。結構なラインナップで、『The Walking Dead 』や『Game of Thrones 』(どちらもシーズン7)もありました。

それで、私はこの1つ前の日記に書いた『Doctor Foster(女医フォスター)』のシーズン2を全部見ました。これは英語ができなくてもいけると思います。フォスターの息子トムは、偶然にも行きの機内で見た映画『ダークタワー』でジェイクを演じていました。思春期の男の子を見事に演じています。 

それから久しぶりに『Ripper Street』のシーズン5も見ました。シーズン4を見ていなかったので、S4で重要人物が死んでいたことにショックを受けました。

また、はじめて見ましたが『The Detectives: Murder on the Streets』は地味だけど、面白そうでした。マンチェスターを舞台にしたドキュメンタリーのようです。

 

ドラマのロケーション

ロンドンといえば、様々なイギリスドラマの舞台になっているので、ロケーションめぐりもいいなと思いロンドンに行く前に調べておいたんですが、実際には時間が足りずに行けませんでした。もっと長くいれれば良かったんですけれど。

ロンドンではありませんが、『ルイス警部』『刑事モース』の舞台、オックスフォードには行ってきました。オックスフォードではどこを見てもテンションが上がりました。

 

以下は行こうと思っていて行けなかったところです。次回チャンスがあればぜひ行ってみたいと思っています。 

・『ロンドンスパイ』London Spy:ランベス橋(Lambeth Bridge)

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二人が出会った重要な場所でした。

 

・『刑事ジョン・ルーサー』Luther:サザーク橋(Southwark Bridge)

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この橋は、ルーサーのアイコンでもあります。

 

・『シャーロック』Sherlockウォータールー橋(Waterloo Bridge)

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宿泊したホテルの近くだったんですけれどもね。

 

海外ドラマ BBC『女医フォスター Doctor Foster』

AXNミステリーのHPを見ていて、面白そうなドラマを見つけました。 すでにシーズン1は放送済みで、シーズン2が今月の放送予定になっています。それでシーズン2が放送される前にどこかでシーズン1が見れないかと探したところ、Huluで配信していたので早速視聴しました。

なんですが、AXNミステリーでは、2月24日(土)にシーズン1と2が一挙放送されるようです。HPに書いてあるドラマ紹介をそのまま引用します。 

最高視聴者数1000万人!2015年に放送開始された新ドラマの中で視聴率No.1を獲得! 英国アカデミー賞主演女優賞受賞、ミニシリーズ部門作品賞ノミネート! 英国の諺“さげすまれた女の恨みほど怖いものはない”を物語る、愛する夫に裏切られた女の復讐劇!
https://www.mystery.co.jp/programs/doctor_foster

本国イギリスで視聴率が高かったのも首肯けます。一話見たら釘づけになること必至、怖いもの見たさで続きを見たくなります。以下ネタバレ含みます。

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http://www.bbc.co.uk/programmes/b06ds22h

開業医として働くジェマ・フォスター(サランヌジョーンズ)は、夫サイモン(バーティ・カーヴェル)のマフラーに一本の金髪を見つけたことから、彼の浮気を疑うようになります。思い込んだら一直線、夫の携帯電話チェックまでに時間はかかりませんでした。そして、夫を尾行するためには自分の患者を払いのけることも厭いません。

夫の不貞を確信したときのジェマのうろたえぶりがすごい。一度は夫を家から放り出そうとしますが、「わたしはできる女、ほかの女とは違い取り乱したりしないの」と冷静を取り繕います。

そんな「できる女」ジェマは、医師という職業の倫理規定のほとんどに違反し、詐欺、脅迫することには抵抗はないようです。よくドラマに出てくるお馴染みの鉄壁の守秘義務はどうなっているのだ、と突っ込みたくなります。

夫のサイモンといえば、典型的過ぎる浮気亭主(といっても実際にはこういう男性にお目にかかったことはありませんが)。彼の発言がいちいちおかしい。「同時に二人の女性を愛してしまった」ですって。はいはい。本当は若い子がいいんだけれど、妻のほうが圧倒的に経済力があるから、悩みますよねー。子どももいますし。

 

サイモン役のバーティ・カーヴェル は、英国内の女性を敵に回したんじゃないかしら、などと心配になってしまうくらいはまり役でした。サランヌジョーンズは、デスパレート・バロメータ(実際にあったら、見てみたいですけれど)が振り切れている様子が実に素晴らしかったです。

 

ちょっと関係ないですけれども、ドラマのオープニングがLudovico Einaudi のピアノ曲で嬉しくなりました。ドラマ中、挿入される音楽も素敵です。