misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ミステリー小説:シリーズものを愉しむ

久々に本のこと。ドラマの好みと同じで主に海外ミステリー小説を読んでいますが、あるとき、読みたい新刊がなくなったので、今まで読んでいなかったシリーズを最初から読み始めたら、これがすごく良かった。
シリーズの最新刊が出たとき、前作をなかなか思い出せないことがあったり、シリーズによっては物語のシーケンス通りに出版されないこともあるので、順を追って続けて読めるのはストレスフリーで、シリーズの醍醐味を存分に堪能できます。

そこで、おすすめシリーズの本(映像があればそれも)を紹介したいと思います。海外ミステリーのシリーズものは、過去を遡れば有名どころがたくさんありますが、今回は現在進行形のものを中心にします。

アメリカ>
● C・J・ボックス:ジョー・ピケットシリーズ

夏ごろに読む本がなくなり、何気なく1巻目を読んだらその面白さにはまってしまった。それで今年刊行された最新刊(13巻目)の『発火点』まで一気に読了。
ワイオミング州の州猟区管理官ジョー・ピケットを主人公にしたシリーズ。猟区管理官とは、広大な土地をパトロールし、野生生物を保護、管理し、密猟者を逮捕する権限を持つ法執行官で、実はこの本を読むまでは知らなかった。ジョーは、ミステリ界では珍しく(!)幸せな結婚生活を送り、特別な才能があるわけでも、過剰な暗い過去があるわけでもなく、ヒーロー像からはほど遠いが、「正しいこと」を貫くべく全力で仕事に向き合う。ジョーの相棒で、野性的な魅力が溢れるネイト・ロマノウスキがさらにこのシリーズを盛り上げる。
昔好きだったディック・フランシスの競馬シリーズと比較されることも多いよう。このシリーズが何年にも渡りいくつもの賞をもらっているのも納得。

テキサス猟区管理官の日常 – Discovery Channel Japan | ディスカバリーチャンネル
本とは直接関係ないが、Dplayで無料公開されている『テキサス猟区管理官の日常』で、猟区管理官の仕事を垣間見ることができる。
ボックスの別シリーズ本『ハイウエイ』は、ABCでドラマ(タイトルは『Big Sky』)化されて現在本国で放映中。


ジェフリー・ディーヴァーリンカーン・ライムシリーズ

四股麻痺で法医学の天才リンカ―ン・ライムが難題を次々と解決し、犯人を追い詰めるシリーズ。昨年刊行された『カッティング・エッジ』が14作目。新刊が出版されたら、迷いなく買うシリーズの1つ。
他にもライムシリーズに登場した人間嘘発見機キャサリン・ダンスを主人公に添えた魅力的なシリーズもあるが、今年出版された本はまったく異なるものだった。

懸賞金ハンターで、行方不明者を探すことを仕事にしているコルター・ショー。彼がその仕事を選んだ背景には家族の物語が起因していた。
重いハードカバーの本を仕事用のリュックに入れ、電車内と昼休みにずっと読んでいた。こちらもシリーズとなり本国では2作目が出版されている。

ボーン・コレクター (字幕版)(2000)
日本で2000年に公開されたシリーズ1作目の映画化。本ではリンカーン・ライムは白人だが、映画ではデンゼル・ワシントンが演じている。アメリアはアンジェリーナ・ジョリー
Lincoln Rhyme: Hunt for the Bone Collector - NBC.com
今年、NBCでドラマ化されたが、残念ながら1シーズンで終了のよう。アメリアやロン・セリットー介護士トムなどのお馴染みの登場人物が映像で見れるのは嬉しいので、日本で公開されたら見てみたい。


マイクル・コナリーハリー・ボッシュシリーズ

最新刊『汚名』はシリーズ20作目なんですね、すごい。ハリーはもう60代半ば。この本を読んでいる最中、何だか既視感を覚えると思ったら、Amazonのドラマで見ていたのだ。そして、こちらはロス市警ハリウッド分署深夜勤務女性刑事レネイ・バラードの新シリーズ。今年出た2作目の『素晴らしき世界』では何とボッシュと共演。といってもちらっと登場するだけなんでしょう、と思っていたら、最初からガッツリ登場。今後の展開が気になるー。

BOSCH / ボッシュ オフィシャル トレーラー シーズン1
Amazonオリジナルの代表ドラマと言ってもいいでしょう?


● J・D バーカー:四猿シリーズ

帯にジェフリー・ディーヴァー大絶賛!と書いてあったので読み始めたら、これがまぁ面白かった。今秋刊行された『猿の罰』でシリーズは完結。3部作なので、長編ミステリとして一気に読むと面白さが倍増するのでは。


● カリン・スローター:ウィル・トレントシリーズ

破滅のループ (ハーパーBOOKS)

破滅のループ (ハーパーBOOKS)

Amazon
スラム街にある養護施設で育ち、読み書き障害(ディスレクシア)がある、ジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレントが主人公。カリン・スローターの本は中毒性が高い。
昨年『贖いのリミット』を読んだことをきっかけに今年、翻訳されている本を順に全て読んだ。もし映像化するならウィル・トレントを誰にキャスティングすべきか。ハンサムで、壮絶な過去を持つ男が似合うのは、、、と妄想が広がるー。


スウェーデン
● アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム:グレーンス警部&スンドクヴィスト警部補シリーズ

アンデシュ・ルースルンドは元々報道記者で、刑務所に関するドキュメンタリー番組を制作した際にベリエ・ヘルストレムと出会い、そこから二人の共作のこのシリーズが生まれた。『熊と踊れ』(ステファン・トゥンベリとの共著)の著者でもある。
ストックホルム市警のエーヴェルト・グレーンス警部とスヴェン・スンドクヴィスト警部補が活躍するシリーズとなっているが、最新刊『三分間の空隙』では『三秒間の死角』で同僚の内通者の運命を左右したエーヴェルトが、今度は脇役として重要な鍵を握り活躍する。

THE INFORMER/三秒間の死角(字幕版)(2019)
主人公ピート・ホフマン役はジョエル・キナマン(ドラマ『THE KILLING』や多くの映画にも出演、スェーデンを代表する俳優と言っていいでしょう)が演じている。だから、『三分間の空隙』を読んでいる間、ピートはジョエル・キナマンその人だった。いやぁ、素晴らしい。


● ラーシュ・ケプレル(スウェーデン):ヨーナ・リンナ警部シリーズ

1作目を出版した頃は、ペンネーム以外のプロフィールの不明だったため本国では正体探しに懸命だったらしいが、実はそれぞれが別分野での小説を書いているアンドリル夫妻の共著名だとわかった。今やスウェーデンでは爆発的なヒットになっているのだとか。シリーズは、現時点で4冊が翻訳済み。
主人公はフィンランド出身で、現在はスウェーデンに住んでいるヨーナ・リンナ警部である。

ヒプノティスト 催眠(字幕版)(2013)
シリーズ1作目『催眠』を映画化。かなり前にこの映画を鑑賞し、しばらく後に小説が原作だと知った。シリーズを読了してから、最近再び視聴してみたところ、小説のヨーナ・リンナとうまくリンクしなかった。それは最新刊『砂男』でヨーナの過去を知り、衝撃のラストを目撃してしまったせいなのかも。ええぃ、早く次が読みたい。


ノルウェー
ジョー・ネスボハリー・ホーレシリーズ

安定の面白さ。1作目を読んで以来、ジョー・ネスボの本は見逃さない。『ファントム』はシリーズ9作目。もっと読んでいるような気がしたのは、シリーズ外の本を読んでいたからか。今から『ファントム』を読むところ。

スノーマン 雪闇の殺人鬼(字幕版)(2017)
マイケル・ファスベンダー演ずるハリー・ホーレがいい。


<イギリス>
● アンソニーホロヴィッツホーソーンホロヴィッツシリーズ

昨年、わたしのミステリー小説ベスト1となった『メインテーマは殺人』の続編。主人公は著者その人「わたし」と元刑事ホーソーンのコンビ。二人の掛け合いがたまらなく楽しい。1作目がとても良かったので、2作目はどうかと心配したら、負けず劣らずの傑作だった。
カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』、そしてこの『その裁きは死』の表紙デザインがお気に入り。

アレックス・ライダー | AXNジャパン
アンソニーホロヴィッツの小説をドラマ化した『アレックス・ライダー』をAXNで見ていた。どちらかというと若い人向けという感じ。重過ぎないのがいいのか。


イアン・ランキンリーバス警部シリーズ

スコットランドエジンバラを舞台にしたシリーズ。1作目では若い刑事だったリーバスも定年になりその後にフリーで仕事をしていた。最新刊『寝た犬を起こすな』で復職するが、階級は格下げとなり元部下の配下になり微妙な関係に。また、今まで敵のような存在だった監察課のマルコム・フォックスと手を組むことで二人はお互いを認めるようになる。
はい、この日を待っていました。


● ノックス・ジョセフ:マンチェスター市警 エイダン・ウェイツシリーズ

今のところ、翻訳されているのは『堕落刑事』と『笑う死体』の2冊。2作目は前作より断然良かった。
ウェイツは若いが、既に人生はめちゃくちゃ、生きていくことすら困難な状況にも関わらず、事件を淡々と解決に導く。今後の展開から目が離せない。
本には関係ないけれど、著者がイケメン過ぎません?写真を見てみて。


<フランス>
● ソフィー・エナフ:パリ警視庁迷宮捜査班シリーズ

警視庁の落ちこぼれ、曲者ばかりを集めた捜査班の活躍を描く。フランス版<特捜部Q>シリーズと言われているようだが、こちらの班のメンバーは40人ほどいるらしい。でも安心してください。実際に稼働しているのは10人に満たないので、名前が覚えられないなんてことにはなりません。
班員の一人一人が癖が強いが生き生きと描かれている。ユーモアがあって人間愛に満ちているのだ。


今年読んだ本を中心に紹介しました。ほかにも エイドリアン マッキンティのショーン・ダフィーシリーズや、先に書いたユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズなどもおすすめです。

海外ドラマ Netflix『クイーンズ・ギャンビット / The Queen's Gambit 』

たまたま見つけて見始めたNetflixオリジナルドラマ『クイーンズ・ギャンビット』が面白い。1950年代に孤児院で育った少女がチェスの才能を開花させていく姿を描くリミテッド・シリーズで、 原作は『ハスラー』『地球に落ちてきた男』で知られるウォルター・テヴィス、そして、クリエーターは『ゴッドレス』のアラン・スコットという。チェスについてほとんど知らないわたしでも、このチェス中心に展開するドラマに魅了され途中でやめることができなくなってしまった。今年一番の傑作シリーズといってもいいのではないでしょうか。

以下ネタバレを含みます。

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https://www.netflix.com/jp/title/80234304

母親を亡くしたベス・ハーモンはケンタッキー州の孤児院に預けられる。孤児院では、子どもたちの鎮静剤と​​して州が提供する精神安定剤を毎日飲ませていた。あるとき、州はそれを禁止することになるのだが、ベスは薬の依存症になっていた。

施設の地下室にいる寡黙な用務員が一人でチェスを指しているのを見つけたベスは、そのゲームに魅了される。そして二人は密かに静かに対局するようになり、ベスは子どもながらにして驚くべき才能を発揮する。それを認めた用務員は、高校のチェス部の顧問をベスに紹介し、ベスは高校に出向いて、チェス部の何人もの男子学生と同時対局を行うようになる。

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その後活躍するベスを用務員はずっと誇らしく感じていたに違いない。


ある日、ベスが精神安定剤の入った巨大な瓶を盗もうとした後、院長は彼女にプレーするのを禁ずる。孤児院での生活は楽しいものではなかったが、まだ子どものベスは、親友のジョリーンと冗談を言うことによって生き延びていた。ベスがティーンエイジャーになり、養子縁組されると、彼女なりに新しい生活に慣れようと努力する。しかしベスのチェスへの執着は並外れたものではなかったので、チェスの大会に参加するため彼女は奔走する。そしてベスはすぐに競争の激しいチェスの世界に飛び込み、次々にランクを上げていくことにー。


ベスは子どもの頃のトラウマを抱えながら競争に勝つために、養母の精神安定剤をくすねては飲み、アルコールを乱用するので、見ているこちらはハラハラしてしまうのですが、それがまたこのドラマに惹きつけられてしまう要因にもなっています。

7話は長いと言う人もいるかもしれませんが、わたしにはまったく無駄なものはないように感じられました。どれも必要で、やり過ぎない知的な執筆はバランスが良くて、高揚感高まるものになっています。いいドラマはキャスティングも素晴らしいと感じることが多いですが、今回も、もちろんそう思います。

アニャ・テイラー=ジョイは、素晴らしいパフォーマンスを見せ、ベスの約10年間を演じています。まだぎこちない若いチャンピオンかと思っていたら、さなぎから蝶のように変身を遂げ、魅力的な女性に成長し、対局中は、その人形のような顔に感情的な目をキラキラさせて視聴者を釘付けにします。ベスの子ども時代を演じたアイラ・ジョンストンもすごく良かったです。

ケンタッキーのチェスチャンピオン、ハリー・ベルトク役のハリー・メリングは、過去にはハリーポッターで甘やかされて育ったいとこダドリーを演じていましたが、今はその面影はあまり残っていないようです。最近見た映画『キーパー』でも味のある役どころで、わたしの中では今注目の俳優です。米国のチャンピオン、ベニー・ワッツ役のトーマス・ブロディ=サングスターと共に、チェスの世界に彩りを添え、ベスがアルコール依存という穴に落ちそうになるとき、彼らは理性の声としても機能します。

ベスの養母になったアルマ役のマリエル・ヘラーはどちらかというと映画監督としてのイメージが強いですが、愛のない結婚生活に閉じ込められている主婦役にフィットしていました。最初、ベスが引き取られたときは、どんな家庭だろうと不安になりましたが、ドラマにありがちな養母と娘のような関係にはならず、それぞれ失ったものを埋めるかのように親密な関係を築いてゆきます。それは、二人が最も必要としているときにお互いをサポートするくらいに。わたしは正直で計算のないアルマが可愛らしく感じられて、彼女がベスの母親になったことで幸せそうにしている様子に心温まりました。

それから、1960年代のセットや衣装をぜひ見てみて。本当に見事で素敵ですから。
ーと書いているうちに、もう一度見たくなりました。

海外ドラマ 今、毎週見ている番組

毎週視聴している番組を紹介します。何も見たいものがないといったシーズンもあるんですが、この夏は今までで一番録画している気がします。


ブリティッシュ ベイクオフ シーズン8:FOX (Huluでも配信)
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新装開店となるリニューアル第1弾シーズン! イギリス全土から選ばれたアマチュアの参加者12人が、オーブンを使って菓子やパンを作るベイキングの腕を競う。シーズン4から見ているが、ケーキやパンを作ったことがない私でもハマった大好きな番組。Dlifeの後どうなるかと思っていたら、FOXで放送となった。ありがとう。今一番楽しみな番組。今シーズン優勝するのはきっとあの彼に違いないでしょう。


レジデント 型破りな天才研修医 シーズン3:FOX
ジョージア州アトランタにある有名総合病院を舞台に、現場で命と向き合う若き研修医の奮闘を描く。主人公コンラッドとニックのいちゃいちゃが面倒くさいけれど、きっと需要があるんでしょうね。医療ドラマにサスペンス要素もあって面白い。サブキャラのミーナとAJはお互い意識はしているけれど、部下と上司という距離を保っているのがいい。


9-1-1:LA救命最前線 シーズン3:FOX
救命オペレーターが受ける通報を軸に、最前線で奮闘する消防士・警察官の姿を描くヒューマン・ドラマ。ということで、登場人物はトラウマ・コンテストに集まった参加者のよう。やはりこのドラマはライアン・マーフィーなのだ。そして、ロブ・ロウリヴ・タイラーが出演するスピンオフ『9-1-1:Lone Star』が本国では今年はじめに放送された。


SEAL Team/シール・チーム :FOX
ネイビーシールズの精鋭部隊B(ブラボー)チームの活躍を描く。『BONES』のデヴィッド・ボレアナズがチームリーダーのジェイソンを演じている。SEALチームのドラマは他にもあるけれど、堅実なキャラ設定がいい。『ベイツモーテル』でノーマンの兄ディラン役のマックス・シエリオットがムキムキになって登場しているのも見どころ。


シカゴ・ファイア シーズン7:AXN
モテキャラだったセブライドが、ステラにもフラれ、今シーズンはいいことなし。ケイシーも妻のドーソンがいなくなり、女性記者と一時はいい感じになったものの、結局実らず。その脇で、シルビーと牧師カイルのカップルは新鮮に感じるけれど、どうなるんでしょう。行き着くところ、シルビーはケイシーと結ばれるのか。内輪カップルばかりでなくてもいいのでは?と思うのでは私だけでしょうか。


シカゴ P.D. シーズン6:AXN
シカゴシリーズの中ではこれが1番好み。メンバーは皆スマートでスタイリッシュ。これぞ、アメドラ!という感じ。バージェスのヘアスタイルがゴージャスでいつも見入ってしまう。シーズン4からメンバーに加わったアプトンはキャラが確立し今やなくてはならない存在に。アントニオがクスリに依存してしまうエピは、見ているのが辛かった。ジョン・セダが今シーズンで降板するのを知らされているだけに。


レッドライン ~悲しみの向こうに:スパドラ
誤射事件で家族を失った白人の父親と黒人の娘の物語で『ER 緊急救命室』のノア・ワイリーが主演。上のシカゴシリーズとはちょっと違ったシカゴの風景が見れる。けれども、少々見続けるのがしんどくなってきた。


FBI:特別捜査班:WOWOW
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シカゴシリーズに続くディック・ウルフのショー。夫を亡くしたマギーとジダンの男女コンビがメインであまりパッとしないなぁと思っていたが、L&Oのジェレミー・シストが懐かしくてつい見てしまう。最近、別のチームが活躍するエピソードが放送されたのでピンときた。やはりスピンオフらしい。調べてみるとすでに米国では今年1月に『FBI: Most Wanted』が放送されている。FBIの最重要指名手配リストにある容疑者の追うチームのドラマということ。日本で放送されれば見るでしょう、たぶん。


グッド・ドクター3 名医の条件:WOWOW
WOWOWでのシーズン3の放送は終了。一番のお気に入りキャラのメレンデス医師は次シーズンの登場は絶望的に、そしてパク医師は家族のいるアリゾナに戻りたいと言う。モーガン・レズニックにいたっては外科医としてのキャリアが終了したようだった。ご都合主義的な感じもするけれどショーンとリアはカップルに?一体、次シーズンはどうなるのか。


こうやって書いてみて気づいたんですけれど、ブリベイ 以外はすべてアメドラですねー。それにしても、好きなジャンルの幅が狭いことといったら。こればかりは今後も変わらないでしょうね。

海外ドラマ Netflix『The Sinner -隠された理由-』シーズン3

少し前まで、見たい海外ドラマがないかなぁとNetflixをサーフィンして、結局何も見ない、なんてこともあったのですが、ここ最近、立て続けに好みのドラマが公開されると、今度は何から見ようと悩むことに。先に『マーチェラ』を見ようと思っていたんですが、1話目の途中から字幕の表示タイミングがずれるバグがあった(今は解消されているよう)ため、犯人役がマット・ボマーと知り、マイリストに追加したばかりの『The Sinner』を見てみることに。

サブタイトルからもわかるように、『The Sinner』はホワイダニットのドラマです。2017年、Netflixにこのシリーズが登場すると、そのオープニング・シーケンスの犯罪シーンがセンセーショナルだと話題に。
普通の人でも、きっかけがあれば異常な犯罪者になってしまう、というのがテーマのように思います。

最初のシーズンから、事件を担当するのは熟年刑事ハリー・アンブローズ。彼は、ほかの刑事なら見逃してしまうような些細なほころびを見つけ、容疑者に寄り添い、その動機に迫ります。といっても、彼が優秀な刑事として描かれるわけではありません。むしろ、様々な問題を抱えていて、自分が抱えているトラウマに対処することに時間を費やしているようにもみえます。

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The Sinner | Netflix Official Site

ジェイミー・バーンズ(ボマー)は高校の教師で、おしゃれなエッセンシャル・オイルの店を持つ妻リーラはもうすぐ子どもが生まれそうです。ある日、ジェイミーの大学時代の友人ニック・ハースが彼らの家を訪ねたことで、ジェイミーの穏やかな生活は一変します。リーラはそれまでニックのことをジェイミーから聞いたことがありませんでした。その夜、ジェイミーとニックは二人で出かけ、地元のアーティスト、ソーニャが所有する土地で自動車事故を起こし、ニックは死んでしまいます。一見悲劇的な事故のように見えましたが、アンブローズの本能は殺人事件として調査するよう告げます。

今シーズンの見どころは、マット・ボマーに尽きるといってもいいでしょう。ボマーの瞳を見ていると日によって変わる秋空を連想してしまう。彼は(言うまでもなく)ハンサムなので学校中の女子生徒のあこがれの先生だったけれど、本人は3歳児程度の自意識しか持ち合わせていなかったよう。彼はその容姿と努力で何でも手に入れられたかもしれないのに、学生時代にニックと出会い、生死の境を歩くようなスリルにハマったことで、彼は再び危険な行為を求めるように。


ジェイミーが仕事熱心な教師から殺人者へ変わっていく様子に釘付けになりました。今シーズン、アンブローズが最後にとった行動は許されるものなのか。次シーズンがあるらしいけれど、一体どこに向かうのでしょう。

海外ドラマ Netflix『ラスト・キングダム / The Last Kingdom』シーズン1から3までのあらすじ、シーズン4感想

4月末、Netflixで『ラスト・キングダム』のシーズン4が公開されました。そういえば、シーズン1で夢中になったものの、シーズン2の途中から見ていませんでした。それで再び見初めたら、なんて良くできたシリーズだろうと再び感動。実生活では感情の起伏はほぼなく淡々と生活していますが、このシリーズを見たら有りとあらゆる感情が噴出してきて、感情のエクササイズをしているような気分に。

シーズン1のことはここに書きました。

HBOの『ゲーム・オブ・スローンズ』(GOT)と比較されることが多いと思いますが、『ラスト・キングダム』(TLK)はGOTのような群像劇にはなっておらず、主人公ウートレッド・ラグナルソンを中心にした物語になっています。またファンタジーではないので、私のようにちょっとファンタジーが苦手という人にもおすすめです。
以下ネタバレ含みます。


まずシーズン1~3を振り返ってみます。

シーズン1のあらすじ



主人公のウートレッドはベバンバーグの太守の次男だったが、幼少期にデーン人(バイキング)のラグナルらに襲撃され、父と兄を失う。ウートレッドと少女ブリダはラグナルに奴隷として捕らわれた。その後ラグナルはウートレッドに一目置くようになり、他の子どもたちと同じように愛情を注ぐようになる。
ウートレッドはそこで幸せに暮らし、大人になっていった。ラグナルの娘テューラの結婚前夜、デーン人仲間のキャルタンとその仲間がラグナルの家を放火し、ラグナルは焼死してしまう。その夜、ウートレッドとブリダは森にいたおかげで難を逃れた。テューラに想いを寄せていたキャルタンの息子スヴェンは彼女をさらうが、誰もがテューラは死んだと思い込んでいた。

ラグナルを殺したのはウートレッドだという噂を流され、ウートレッドは行き場を失い、ウェセックスに向かう。そこで、ベバンバーグでウートレッドの教育係でもあったベオカ神父と再開する。デーン人からの攻撃に直面していたウェセックスは、ウートレッドの助言により、デーン人相手に奮戦し勝利する。その戦いで王は致命傷を負い、弟のアルフレッドが王位に就くことに。アルフレッドは異教徒のウートレッドを生理的には受け入れられないものの、彼の戦闘スキルを買い、1年間は自分に仕えるように言う。

サクソン人に仕えるなんて許せないということで、ブリダはアイルランドから帰国したヤング・ラグナル(火事で死んだラグナルの息子)と共に、ウートレッドの元から去ることに。
ブリダは出自こそサクソンだったんですが、シーズンを重ねるごとにデーン人であることに固執します。

ウートレッドは、王の推薦でミルドリスと結婚するも、後に彼女(の村)が教会に多額の借金をしていることを知ることになる。ウートレッドは、結婚によってもたされた借金を清算するために王に仕える戦士レオフリッチとコーンウォラムを襲撃し宝物を略奪。そして美しい魔術師のイゾルデと出会い、ウートレッドは彼女を連れて帰ります。
#当然、見知らぬ女性を連れ帰ってきたことに、妻のミルドリスは怒りが爆発します。そりゃ、そうでしょう。

襲撃の件を知った王アルフレッドはウートレッドに処刑を命じるが、ちょうどそのタイミングでデーン人たちによって攻撃され、誰もが一斉に逃げ出すことに。その後、ウートレッドたちは王とその家族と共にしばらくは湿地帯に身を寄せていたが、アルフレッドはデーン人と戦うことを決意し、戦に参戦するよう、国中にメッセンジャーに送り援軍を要請する。その結果、彼らは勝利を手に入れたが、重い代償を払うことになった。イゾルデは、残酷なバイキングの戦士によって斬首されてしまい、共に戦ってきたレオフリッチも命を落としてしまう。

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#レオフリッチは世俗的で、率直な物言いが魅力的でした。最初こそウートレッドのことをバカにしていましたが、間もなく二人には親密な絆が築かれます。死んでしまっても、3rdシーズンでウートレッドの幻覚の中に登場するくらいに。

ブリダとラグナルはウェセックスにアルフレッド王の人質として収監され、ウートレッドは後に親友になるハリグと、デーン人に襲われているところを助けた修道女のヒルダと共に北へ向かいます。

シーズン2のあらすじ



アボット修道院長は夢で、カンバーランドの正当な王であるグスレッドが現在キャルタンの奴隷にされているというお告げを受けた。それを聞いたウェセックスの王アルフレッドは彼を解放し、自分の影響力をさらに北に広げようと考え、身代金を交渉するためにベオカ神父を派遣する。
#お告げとか予言とか、その頃は重要だったのでしょう。

ウートレッドは旅の途中でベオカに出会い、グスレッドを解放するために一役買うことに。そして、ウートレッドの案で大胆な救助が上演され、グスレッドを取り戻すことに成功すると、グスレッドは命の恩人ウートレッドを顧問とし、ウートレッドは彼の妹であるギセラに想いを寄せるようになります。

アボットはグスレッドよりもカリスマ的で人気者のウートレッドを脅威に感じるようになり、ベバンバーグのエルフリックと協定を結ぶように新しい王グスレッドを説得。このエルフリックこそ、ウートレッドの叔父で、ウートレッドの父親が戦死すると、その息子ウートレッドを消そうとした人だった。エルフリックは、軍を提供する見返りにウートレッドを殺せという。グスレッドはウートレッドを殺すことはできず、その代わりに彼を残忍な奴隷商人に売ってしまう。そして、ウートレッドとハリグは奴隷船の漕ぎ手となり、そこで、アイルランド人の奴隷であるフィナンと出会い、彼らは奴隷として過酷な日々を送る。

この恐ろしい不正はアルフレッド王の耳にも届き、彼は人質でウートレッドの義兄、ラグナルを送り、ウートレッドを追跡するよう指示する。1年が過ぎた頃、本国に戻ってきた奴隷船を見つけたラグナルは今にも死にそうなウートレッドを発見する。ウートレッドは心身ぼろぼろだったか、最も心を痛めていたのはハリグを失ったことであった。彼らはキャンプで何日も過ごし、ゆっくりとウートレッドが回復するのを待つ。

#傷心のウートレッドを癒したのはヒルドでした。野原で二人がプラトニックな友情を深めるひとときは、エピソードの中で最も静かで最高のシーンだったと思います。

その後、ウートレッド修道院に身を寄せているギセラを取り戻し、二人は結婚します。

ウェセックスのアルフレッド王は、2つの王国を恒久的に同盟関係に置くために娘エセルフレドとマーシアのエセルレッドの結婚を手配する。その頃、バイキング兄弟のエリックとジークフリードがカンバーランドの脅威となっていたため、アルフレッドはウートレッドをカンバーランドに送る。ウートレッドは彼らのキャンプを襲撃した後、兄弟をデンマークに追放。その見返りに、グスレッド王に兵を貸すようにネゴります。
#自分とハリグにしたことで怒り心頭のウートレッドを前にしたら、弱いグスレッドは応じるしかないでしょう。

ウートレッドはラグナル、ブリダと共に、彼らの家族を殺したキャルタンと息子スヴェンがいるダンホルムを攻撃し、ラグナルは父親を殺された敵を討つ。そして長いこと捕らわれていた妹テューラを救う。ラグナルとブリダは、デーン人の軍隊と共にそこにとどまり、ウートレッドたちはトラウマを抱えたテューラを連れてウェセックスに戻ります。そこで3年間は比較的平和な生活を送り、その間、ウートレッドとギセラは2人の子どもを授かります。

テューラの心のケアをしていたベオカ神父でしたが、その後二人は恋に落ち、結婚します。

さて、一度は追放されたエリックとジークフリード兄弟が大軍を連れてイギリスに戻ってきていた。彼らがロンドンを占領すると、平和は中断され、ウートレッドマーシアの(アルフレッド王の娘エセルフレドと結婚した)エセルレッドと共にロンドンに派遣される。彼らがロンドンに到着したときには、そこはもぬけの殻状態になっていた。実は兄弟はサクソン人のキャンプに戻り、エセルフレド王女を誘拐していたのだ。

ルフレッド王は娘のために法外な身代金を支払うことに決めた。そのことに、今まで王に忠実だった貴族オッダは苛立ち、デーン人と戦うために軍を手配する。
その頃、誘拐されたエセルフレドはバイキングの弟エリックと恋仲になり、二人で脱出させてほしいと密かにウートレッドに助けを求めていた。彼はしぶしぶ同意したものの失敗し、エリックは殺されてしまう。

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ストックホルム症候群は小説の中でもよく出てきますが、バイキングのエリックとエセルフレド王女はうまくいくはずもなく。

そこへオッダの軍隊が到着しデーン人を撃退、サクソン人が勝利を収めるが、オッダは王を裏切ったとして拘束され、牢獄内で自殺する。

セカンド・シーズンはひねりとターンでどこに進もうとしているのか全く分かりませんでした。
お告げでカンバーランドの王になったグスレッドには終始イライラさせられました。またアルフレッドの娘エセルフレドが結婚した相手は、これもありがちなんですけれど、まぁひどい男だったので、彼女が囚われた先で、デーン人を好きになってしまうのも仕方なかったかなと。

ウートレッドは二人の王に振り回された感がありますが、戦ではいずれも勝利し、ますます戦士として磨きがかかってきました。

シーズン3のあらすじ



ブラッドヘア(血染めの髪)という名前のヴァイキングの戦士は、勝利のビジョンを見たと主張するスケイドと呼ばれる魅惑的な予言者に導かれて、戦う準備を開始する。

一方、ウェセックスでは、アルフレッド王の体調が悪化し始めたため、息子エドワードがスムーズに王位を継承するための準備が進められる。ウートレッドは、ウェセックス周辺の村を襲撃しているブラッドヘアの部下と戦うために3人目の子を妊娠している妻を置いて家を出る。この任務中に、ウートレッドは教会で何人かの司祭を拷問しているスケイドを発見し、彼女を人質にする。
#アルフレッド王の息子は2ndシーズンではまったく出てこなかったので、存在自体を忘れていたのだけど、どこからともなく、今シーズンに登場。

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#予言者というだけで、一目置かれる時代なのはわかりますが、司祭を殺して喜んでいる様子は、ただのサイコパスにしか見えないんですけど。

ウートレッドウェセックスに戻ると、ギセラが出産で亡くなっており、これは、呪いのせいだと思い込む。ウートレッドはその後、王に対してとった行動がもとで、王の元から逃げる途中、腕に傷を負ってしまう。

そのころ、前王の息子エゼルウォルドは、本来なら自分が王位を継承するはずが、無視されていることに不満を募らせていた。そこで、エゼルウォルドは最も優秀な戦士、つまりウートレッドとアルフレッドを戦わせようと画策する。
#エゼルウォルドはアルフレッド王を破滅させるために、敵に取り入っては様々なことを提案。小賢しさが爆裂。

ウートレッドは怪我のために体力が弱まり、幻覚を見始める。そのため、義兄ラグナルと幼馴染のブリダがいるダンホルムに向かう。彼らは、スケイドを隔離し、ウートレッドを回復させようとする。そこでラグナルと従弟のクヌートはアルフレッド王に対して戦争をしかけようとしていることを知る。

ちょうどその頃、自分を殺そうとしている夫から逃れるため、エセルフレドは修道院に身を隠していた。そのことを知ったウートレッドはラグナルとブリダに背を向け、仲間とスケイドを連れ、修道院に向かう。到着して間もなく、シーズン2で殺されたバイキングの兄弟の部下だったヘステンが、エセルフレドとウートレッドがいる修道院を襲撃。対決の後、ウートレッドはエセルフレドの安全と引き換えに、スケイドをヘステンに引き渡す。

デーン人たちが、ウェセックスに向かう道中、エゼルウォルドはクヌートから、ラグナルがいずれはエゼルウォルドを殺すつもりだと言っていたことを聞かされる。焦ったエゼルウォルドは、殺される前に始末しなければと、夜になるのを待ってラグナルのテントに忍び込み、寝込みを襲い刺し殺してしまう。
ラグナルは戦で死ななかったため、ヴァルハラ(天国)には行けないという。これはブリダにとって、到底受け入れ難い現実だった。

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#お兄ちゃん気質のラグナルが好きだったのに、、さみしい。

兄弟の死を知らされたウートレッドは、兄の墓に向かう。そこに1人いたブリダは、ウートレッドがサクソン人のために自分たちの元を去らなければ、こんなことにはならなかったのだと責めます。しかし彼はラグナルの死はスケイドの呪いせいだと信じ、ヘステンからスケイドを取り戻すことを決意する。

ウートレッドウェセックスに戻り、ヘステンがスケイドを囲っているビームフロートに兵を派遣するよう王アルフレッドを説得するが拒否されてしまう。
しかし、エドワードはウートレッドの提案を受け入れ、ウェセックスの兵がウートレッドたちと合流できるよう手配し、その結果サクソン人が勝利する。アルフレッドは当初、自分の言うことをきかない息子エドワードに腹を立てていたが、王を継承するためには必要な行動だったと息子を認める。

ウートレッドは最も信頼できる部下を巧みに利用した秘密作戦で、デーン人のキャンプを攻撃し、スケイドを取り戻すことに成功する。一行はクックハムで休憩するが、ウートレッドの部下たちは、ウートレッドがスケイドに惑わされるのではないかと懸念する。
#彼らはリーダーに全幅の信頼を寄せていますが、こと女性に関しては不安になる気持ち、はい、わかります。

ウートレッドとスケイドは人里離れた川に入り、最初こそウートレッドは愛情を注いでいるように見えましたが、結局スケイドを溺死させ、自分にかけた呪いを打ち砕きます。

部下と共にウェセックスに戻ったウートレッドは、病が進行し残り時間が少なくなっているアルフレッド王と密会する。彼らは二人きりで会話し、お互いが尊敬していることを認める。王としてのアルフレッドの最後の行動は、ウートレッドを許し、彼を自由人にするという念書を書くことだった。そしてその夜、王は亡くなる。
#苛立たしいくらいに敬虔で容赦のないアルフレッド王のことを好きになることはできなかったですが、最後には心を開き、ウートレッドと向き合ったのは良かったです。彼は新しい王エドワードのことを託すことができるのは一人しかいないとわかっていたのでしょう。

このシーズンで、テューラは死んでしまい、また、忙しく動き回っていたエゼルウォルドもついに運が尽きてしまいました。アルフレッドも亡くなり、もしかしてTLKもファイナルか、、などと思いましたが、いやいや、まだまだ続きます。

それにしても、こうやって書いてみると、TLKはテンポが速いのを実感します。もたもたすることなく、ドンドン進んで行きますねー。ちょっとあらすじを書くつもりがずいぶんと長くなってしまいました。これでもかなり端折ったんですが・・。

シーズン4の感想



ウートレッドの生まれ故郷のベバンバーグがスコットランド人からの攻撃によって弱体化していることを聞くと、彼はベバンバーグに戻ることを決意します。そこに仲間と一緒に連れていくのは何とウートレッドの息子でした。いつの間に、こんなに大きくなったのでしょう。今シーズンはウートレッドの息子ヤング・ウートレッドと娘のスティオラが登場します。

しかし、いくら何でも少人数でベバンバーグを襲撃するのは無鉄砲だったように思います。なので、適地に乗り込むも、短時間で負け戦が決定。大ピンチのとき、ウートレッドが今まで憎んできた叔父のエルフリックが思いがけない人物に殺されます。そして、次にヤング・ウートレッドが標的になると、彼を庇ったベオカが討たれてしまいます。パニックの中、なんとかその場を逃げ切るも、大切な人を失ったウートレッドは失意のどん底に突き落とされます。
そんな彼に寄り添い、励まし救ったのは右腕のフィナンでした。あぁ、ここにきて、チーム・ウートレッドの素晴らしいことと言ったら。

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左から、オスファース(1st シーズンでウートレッドと親友だったレオフリッチの甥)、フィナン(元アイルランドの戦士で、奴隷時代にウートレッドと出会う)、シトリック(元はキャルタンの手下だったが、ウートレッドに仕えたいと希望)。
3人は心からウートレッドを尊敬し、4人の絆はより深いものに。
#どうぞ、誰も殺されませんように。

今シーズンは新しい若い王エドワードの言動を少々緊張しながら見ていました。彼の決断で物語は大きくターンしてしまうからです。前シーズンのときはそう思えませんでしたが、彼はリーダとしてなかなかの資質とセンスがありそうです。とはいえ、まだ若い。優柔不断になることもあります。
今シーズンのクライマックスで、デーン人がウィンチェスターを占領すると、30日間、なすすべもなく、しびれを切らしたエドワードは間違った決断を実行しそうになります。そのとき、われらのウートレッドが超人的パフォーマンスを見せ危機を脱します。

シーズンを重ねるほどに、変わっていったのはブリダです。彼女は暴力でサクソン人を破壊、破滅させたいと思っていました。特にウートレッドに対して盲目的に怒っていました。それはもう手をつけられないくらいに。
ウインチェスターでデーン人を率いていたシグトリグルはそんなブリダとは一線を画していました。彼はウートレッドを介して、王と和平交渉を成功させます。エドワード、エーテルフレド、そしてシグトリグルが平和を望み同じテーブルについたのは初めてのことです。これは新しい時代の到来を予感させる出来事でした。

この交渉をシグトリグルが初めから計画していたかどうかはわかりません。約1ヶ月の間、人質になっていたスティオラと過ごした時間が彼を変えたのかも、と想像するのは難くありません。彼女から聞く家族の話しや彼女に読ませたアルフレッドの年代記に、彼は何を思ったのでしょう。スティオラは彼にとって潜在的な情報源だったとも言えます。彼がウートレッドと話したとき、お互いに故郷を失ったという共通点について知っていたのも納得です。

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そして、彼は土地以外に人質も要求しました。それはウートレッドの娘スティオラです。ウートレッドはもちろんノーというつもりでした。ですが、スティオラと話してみると、彼女の希望でもあることがわかりました。ウートレッドは、スティオラがシグトリグルに恋をしていることに気づかなかったはずがありません。
#そのときの父親としてのウートレッドの表情の変化をお見逃しなく!

このドラマに中に、きっとお気に入りの登場人物がいるはずです。次シーズンが公開されたらすぐに見ようと思います。

相変わらず翻訳が雑なのがちょっと気になりますが、それ以外は今、一押しの海外ドラマです。

海外ドラマ Netflix 『DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ』

少し時間ができたので、Netflixフィンランドのドラマ『DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ』を見ました。以前、公開されたときにも、見てはいたんですが2話目の途中で、それきりになっていました。最近になって、最初から見始めたところ、またしても2・3話目あたりでフェードアウトしそうに、、それでも踏ん張って見続けたら、後半からはかなりハマりました。そして見終わった今、少々ロス気分になっています。シーズン2もあるようなので、楽しみに。

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オープニング映像を見ただけで、暗いドラマに違いないとわくわくして見始めたのはいいのですが、いかんせん、その後の進みが遅い。そう感じるのは、最近では1シリーズ6話くらいのドラマが多い中、これは12話もあるんですよね。また、キャストについてはまったくもって知らない俳優ばかりなので、キャラクタに親近感が湧くまで時間がかかりました。

タイトルにもなっている主人公は、夫を交通事故で亡くしたあと、仕事に復帰したシングル・マザーの刑事ソフィア・カルピ(ピヒラ・ヴィータラ)。そして、仕事のパートナーになるのは、金融犯罪部門から殺人部門に異動してきたルーキー、サカリ・ヌルミ(ラウリ・ティルカネン)です。

彼らの最初の事件は、海岸で丁寧に畳まれた女性服が発見されたことから始まります。初めは自殺が疑われますが、カルピはこれは事件だと直感します。案の定、ほどなくして建設現場から女性の遺体が発見されます。遺体の身元はアンナという女性で、風力発電を推し進めようとするゼネコンでコンサルタントをしていたことがわかります。


カルピは、新しく相棒となったヌルミに対し最初こそ、良い印象を持っていませんでしたが、そのあとは、彼の協力なくして犯人を見つけるのは難しいと認めます。2人の刑事が絆を築き始めると、いよいよドラマは面白くなっていきました。馴染みのあるプロットかもしれませんが、このショーを盛り上げるには十分効果的だったと思います。


最初のほうでは、自尊心が強くて少々KYのヌルミに対して、何の感情も沸かなかった私ですが、だんだんと応援したくなりました。なので、彼に危険が迫ると、カルピ同様に心配で居ても立っても居られない気持ちに。

肝心の事件については最後まで犯人がわかりませんでした。アンナの殺害を解決するには、神経質で直情的な夫をはじめ、秘密の過去、企業の腐敗、環境問題など、多くのパズルを解いていく必要がありました。


溜息が出るような北欧の美しい冬景色を堪能できます。フィンランド語の発音もだんだん聞き慣れてきます。「モイ」ってかわいい!だいぶ先になるかもしれないけれど、また行きたくなりました。

mina66.hatenablog.com

自宅で海外ドラマを見よう!

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、外出を控えるように言われていますねー。私はここしばらく、週末も土日のどちらかは出勤していたんですが、久しぶりに2連休です。今日は雪も降り、自宅でぬくぬくするにはちょうど良かったかも。

とはいえ、私は娘と先月22日から2度目のロンドンに行く予定でした。職場には何か月も前からネゴっていたのに、直前になり散々悩んだ挙句中止することにしました。それでANAで購入していたチケットを直前にキャンセル。二人合わせてキャンセル料は16万円くらい(涙)。ANAが国際線チケットを全額返金をするようになったのはその1週間後でした。ロンドンで観ようと早々に買っていた『ハミルトン』のチケットも無駄になりました(泣)。ホテルが無料キャンセルできたのがせめてもの救いでしょうか。しばらくは海外旅行に行けそうもないですね。

さて、こんなときこそ、お出かけはせずに海外ドラマを見ましょうよ!今年になって(ずいぶん更新していませんでした)から見た、おすすめドラマを紹介します。


Netflix『Giri / Haji』 イギリス
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英国で昨年秋に放送されたBBCのミニシリーズ。私はかなり前から、日本人キャストが出演するBBCドラマができるらしいと聞いていました。けれども、欧米ドラマに登場する「日本人」は実際には現地に住むアジア人だったり、外国人によるバイアスのかかったものだったりするので、誰がキャスティングされるのが気になっていました。そして、蓋を開けてみると主人公の刑事役は平岳大、その弟に窪塚洋介、ヤクザの組長に本木雅弘と、なかなか良いキャスティングではないか。物語はー

ロンドンで日本人が殺される事件が発生。その容疑者として、健三(平)の弟で行方不明になっている勇人が浮上します。そこで、健三は勇人を探すためにロンドンへ。行った先で出会う刑事のサラ(ケリー・マクドナルド)、男娼のロドニー(ウィル・シャープ)、ロンドンまで父の健三を追ってきた娘タキなど、魅力的な登場人物たちが絡み合い、物語は意外に方向に進みます。

クライムものかと思って見ていたんですが、どちらかというと人間ドラマという感じでかなり独創的?でした。正直言うとタイトルの「義理・恥」が何を指すのかよくわからなかった。まぁ、ヤクザのドラマということでこのタイトルなんでしょうか。日本語の台詞が多いのに、英国での視聴率は良く、評価も高かったようです。ウィル・シャープは今後注目されそう。マクドナルドは次シーズンの『ライン・オブ・デューティ』に出演することが決まっているので、今から楽しみです。


Netflix 『ザ・ストレンジャーイギリス
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こちらもイギリスドラマ。ハーラン・コーベンが原作です。

弁護士のアダム・プライス(リチャード・アーミテージ、MI-5 S7からのスパイ役、懐かしい!)は、教師の妻、2人の息子ときれいな庭のある大きな家に住んでいます。ある日、アダムが見知らぬ女性(つまり、ストレンジャー)から告げられたことで、夫婦間に亀裂が入っていきます。彼が疑惑を直接妻に聞くと、その翌日、彼女は「距離を置きたい」とメッセージを残し行方が分からなくなってしまいます。

メインと平行するサブプロットが多く(しかもメインとは無関係の)て少々散漫になるものの、全体としては楽しめました。シヴォーン・フィネラン(ダウントン・アビーやハッピー・バレー)が刑事役で出演しています。彼女らしいふんわりした存在感が好きです。


WOWOW 『ダークネス:ゾウズ・フー・キル』デンマーク
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WOWOWなので、誰にでもおすすめ、というわけにはいかないのですが、加入者なら前半が4/10、後半が4/17までオンデマンドで見ることができます。2012年?に放送された同タイトルのリブート版だそうです。刑事ヤンとプロファイラーのルイーセがタッグを組み、連続少女失踪事件の真相に迫るというもの。

結構早めの段階で犯人がわかってしまうので、そこから先どうなるのかと気になり、集中して見ました。多少既視感はあるものの、視聴者を離さない緊張感があります。今後もコンビで事件を解決していくのかなと思いますが、刑事としての才能に突出しているわけでもなく、見た目もまぁ普通な感じのヤンが、次回は魅力を発揮させてくれることを願います。


Netflix 『ザ・イングリッシュ・ゲーム 』イギリス
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1800年代後半、イギリスとスコットランドを舞台にしたミニシリーズで、アマチュアゲームから収益性の高いプロスポーツへと進化するイギリスサッカーの歴史をベースにしたドラマです。サッカーにあまり興味のない私ですが、『ダウントン・アビー』のクリエイターが作ったと聞いて見てみることに。

最初のほうは、ただただエドワード・ホルクロフトの魅力にうっとり(そこはかとなく漂う気品、色気にしびれます。『またの名をグレイス』もおすすめ!)していただけだったんですが、話しが進むとだんだん面白くなっていきました。。正しいことをするように駆り立てられる2人の善良な男性が、あるべき姿になるべく奮闘します。

全体的にダウントン・アビーを彷彿させるような人間ドラマで、安心して見ることができます。女性のファッションや髪型も素晴らしくて必見ですよ。


その他いろいろ

WOWOWで、2月下旬に『刑事モース~オックスフォード事件簿~』のシーズン6の第1・2話が放送されたのを見ました。制服警官になり髭をはやしたモースは見た目は別人のようでしたが、中身は変わっていませんでした。私は今回の2話を鑑賞して、改めてショーン・エヴァンスの俳優としての秀逸さを実感。このドラマがずっと高評価なのは、彼が主演だからではなかろうか、などと思っています。AmazonのシネフィルWOWOW プラスに加入すれはシーズン4まで視聴できるみたいです。

彼は今度BBC Oneが制作する『Vigil』に出演する予定になっています。主演は『女医フォスター』のサランヌ・ジョーンズ。舞台はスコットランドらしい(行きたかった!)。
www.bbc.co.uk

ショーン・エヴァンスが現代のショーにどのような役柄で登場するか楽しみ。

スコットランドといえば、AXNミステリーで放送していた『証拠は語る~誰が母を殺したのか?』という長い邦題(原題『Traces』)を見ていました。推理作家ヴァル・マクダーミドの原案をドラマ化したもので、『ライン・オブ・デューティ』以外でマーティン・コムストンが見れたのも良かったです。そうそう彼も『Vigil』に出演することになっています。