misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

2021年3月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説のこと

2月に続き、3月に見たドラマなどを忘れないよう書こうと思う。3月は見たいドラマが少なくて、映画やドキュメンタリーを観ることが多かった。どこにも行かず、友人と飲むこともなく、会社と自宅の往復という生活にも慣れてきた。ほしいものはほぼオンラインで入手できるが、つい不要なものまで買っていしまい反省も。

海外ドラマ

Vienna Blood/ヴィエナ・ブラッド(Hulu)

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Hulu(フールー): 人気映画、ドラマ、アニメが見放題!【お試し無料】
1906年のウィーンを舞台にしたイギリスBBC2によるのミステリードラマ。3つのパートがあり、1パートは前半と後半に分かれているので全6話となっている。
フロイトに傾倒する研修医マックスが、ウィーン警察の警部とタッグを組み、殺人事件の捜査に挑む。脚本は英ドラ『SHERLOCK』などのヒット作も手がけているスティーヴ・トンプソン。マックス役のマシュー・ビアードがカンバーバッチのように人気が出るかどうかは?だけれど・・。殺人事件は起きるも、ライトな仕上がりで、疲れたときでも気軽に見れるのがいい。シーズン2もぜひ観たい。

リンカーン 殺人鬼ボーン・コレクターを追え!(WOWOW

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ジェフリー・ディーバーの小説リンカーン・ライム シリーズのドラマ化。これは別の日記で書きたいと思う。

LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 シーズン21(FOX/Hulu)

先月から引き続き、週一で鑑賞。第12話『警官の自殺』でエド・タッカーが登場。タッカーの引退パーティにベンソンが参加するというもの。悲しい結末に驚いたが、久しぶりにロバート・ジョン・バークが見れて嬉しかった。

映画

映画館には久しく行っていないので、動画配信サイトで鑑賞。適当にサーフィンしながら選んでいるので、古い映画も含みます。

COLD WAR あの歌、2つの心(Amazon)2018

COLD WAR あの歌、2つの心(字幕版)

COLD WAR あの歌、2つの心(字幕版)

  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: Prime Video
舞台はポーランド。粒子の粗い淡々とした映像が流れる最初のシーケンスを観てドキュメンタリーかと思っていたら、恋愛映画だった。1949年、歌手をめざして音楽舞踏学校のオーディションを受けた若きズーラがピアニスト、ウィクトルと出会い、2人は次第に恋に落ちる。
スターリン主義政権に悩まされているウィクトルは、自由を求め亡命。その後、15年以上に渡って二人のロマンスが描かれる。二人は(ありがちな)くっついたり離れたりを繰り返すのだけれど、白黒のスナップショットは美しく、演奏される音楽がなにもかも素晴らしい。ズーラが歌う曲がいつまでも心に残る。
監督パベウ・パブリコフスキの両親の物語がベースになっているというのだから、驚き!

ゴールデン・リバー(Netflix)2018

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映画『ゴールデン・リバー』公式サイト
何げなく見始めたら、演技派俳優4人が勢ぞろい!これはもう見るしかないでしょう。
1851年のオレゴン州。名うての殺し屋シスターズ兄弟。
兄イーライ(ジョン・C・ライリー)と弟チャーリー(ホアキン・フェニックス)は似ても似つかないキャスティングだが、設定では同じ両親から生まれた正真正銘の兄弟ということになっている。二人とも大の大人であることに間違いはないが、殺し屋の腕がいいことを除けばやることなすこと全て子どものよう。
ゴールドラッシュに沸く1851年。兄弟は黄金を探す化学式を発見したという化学者(リズ・アーメッド)を追う。先発の連絡係(ジェイク・ギレンホール)は殺すはずの化学者と意気投合。その後、4人は合流し、いつしか友情が芽生えていく。何度でも観たい。

私は、マリア・カラスAmazon)2018

私は、マリア・カラス(字幕版)

私は、マリア・カラス(字幕版)

  • 発売日: 2019/08/02
  • メディア: Prime Video
マリア・カラスのドキュメンタリー自伝映画。M・カラスの貴重な舞台映像で美しい歌声を堪能した。その才能とエクゾチックな美貌で皆を虜にしたが、スター故の苦悩と孤独。早すぎる死を残念に思った。

ジャコメッティ 最後の肖像(Hulu)2018

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1964年、パリへの短い旅行中に、アメリカの作家ジェームズ・ロードはの友人である世界的に有名な芸術家アルベルト・ジャコメッティから肖像画のモデルを依頼される。ロードはジャコメッティの頼みを喜んで引き受ける(そうでしょうよ)が、すぐに終わると思われた肖像画の制作作業は、終わりが見えなくなる。実話をベースにした映画。

ロードは真っ白なシャツにネクタイを締め、誂えたスーツを着て、ウキウキ気分でジャコメッティのスタジオに向かう。しかし、ジャコメッティはロードが訪れても一向に描く気配がない。わたしならこの時点でキレそうだが、相手はアーティストである。ガマン、ガマン。
ようやく描き始めたと思ったら、ジャコメッティはロード(アーミー・ハマー)の顔を凝視し、「冷酷な顔だ、凶悪犯に見える」などと嘯く。「どこが?」と突っ込みたくなるが、当の本人ロードは、何を言われても「サンキュー」と返す。見よ、この自信よ!

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しかし、アーティストの自己不信は止まらない。納得いくものが描けない。「ファッック!」と何度も吠え、キャンバスの前で頭を抱えては苦悩する。「またなのね」「またそれなのね」と見ているほう(わたしです)も呆れて、もう笑うしかなくなってしまう。

本物の絵はこちらで見ることができます。
Christies - Alberto Giacomettis Portrait of James Lord | Christie's

ジュゼップ (Josep)(Amazon)2020

ジュゼップ (Josep)

ジュゼップ (Josep)

  • メディア: Prime Video
サムネイルの絵に惹かれて鑑賞。
1910年にバルセロナで生まれ、95年にニューヨークで没した実在の画家ジュゼップ・バルトリの人生を描いた長編アニメーション。非常に好み。

ジョーンの秘密(Amazon)2020

ジョーンの秘密(字幕版)

ジョーンの秘密(字幕版)

  • 発売日: 2020/12/16
  • メディア: Prime Video
イギリス史上最も意外なスパイとされたメリタ・ノーウッドの話しを実話を基に映画化。
80代のジョアン・スタンリーは郊外で静かな生活を送っている。ある日、英国シークレットサービスが家にやってきて反逆の罪で彼女を逮捕する。しかし、彼女は本当にそれらの犯罪を犯し、1930年代にKGBスパイとしてロシア人に英国の秘密を明かしたのか?
フラッシュバック・シーンで、若くて初心なジョアンは友人のいとこであるロシア系ユダヤ人のレオと出会い、政治的にも性的にもこのマルクス主義者に夢中になっていく。これがねー、ジョアンを誘惑するレオを演じているのがトム・ヒューズなのだ。彼以外は考えられないはまり役ではないか。

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映画『ジョーンの秘密』公式サイト

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(WOWOW)2020

作者の署名なき一枚の肖像画にふと目を奪われた老美術商が、人生最後の大勝負に打って出ることに。フィンランド映画

スキャンダル(WOWOW)2019

アメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動をシャーリーズ・セロンニコール・キッドマンマーゴット・ロビーの豪華共演で映画化。シャーリーズ・セロンってこんな顔だったっけ?と思って見ていたが、特殊メイクだと後で知る。
事実ベースだからか仕方ないのかかなり退屈だった。どういう人を対象に作った映画なのか。そして、あのエンディングだ。苦々しい気持ちで終了ー。見どころはカズ・ヒロのメイクだけか?

小説

ラスト・トライアル

アラバマ大学ロースクールの老教授トムを主人公にした『ザ・プロフェッサー』『黒と白のはざま』に続く第3弾。
ミステリーという点でも十分楽しめるが、このシリーズはやはり人間ドラマに重点を置いていると思う。続く4作目があるらしいので、楽しみに待ちたい。

平凡すぎる犠牲者

この本を読むために、前作『見習い警官殺し』を読み、今月はシリーズ2作目のこちらを。相変わらずのベックストレーム警部の下品さに食傷気味に。とか言いながら、続編が出たら読むよねー?

ランナウェイ: RUN AWAY

ランナウェイ: RUN AWAY (小学館文庫)

ランナウェイ: RUN AWAY (小学館文庫)

ハーラン・コーベン原作のドラマ(『SAFE 埋もれた秘密』や『その森に』など)は見ているが、小説を読むのは初。
父親が薬漬けになった娘を追う物語としてスタートし、その結末は意外なものだった。これもドラマになるでしょうか。

その他

先々月、目が疲れるので、Audible会員になったと書いたが、今では毎日聴いている。
歴史が苦手なので、歴史ものを聴いたり、ミステリーでは古典、アガサ・クリスティーや、私が海外ミステリーを好きになるきっかけになったフィリップ・マーロウ・シリーズなど。紙で買うよりは値段が高いが、先にまとめてコインを買っておきコインで購入するといい。

また、海外旅行に行けないので、以下のような本も購入。これが素敵なので紹介したい。
ウェス・アンダーソンの風景

ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな風景を楽しむコミュニティが、写真本を出版。左右対称でパステルカラーの印象が強いが、日本の写真もいくつか掲載されている。その中でも「東京のタクシー」と「JR」のページがいい。2つとも日本のアイコン的存在なのだと思う。各写真には文章が添えられており「JR」では「指差喚呼」について書かれている。

2021年2月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説のこと

1月に続き、2月に見たドラマなどを忘れないよう書こうと思う。今月は見たいと思うようなドラマが少なく、映画を観ることのほうが多かった。

海外ドラマ

LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 シーズン21(FOX、Hulu)

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https://www.hulu.jp/law-and-order-special-victims-unit
今、毎週見ているシリーズ。6話目を見ている途中、『プリズン・ブレイク』のウェントワース・ミラーを見つけ、声をあげてしまった。様々な俳優がゲスト出演することでも有名なシリーズだが、W・ミラーは嬉しい。今なお放つハンサム・オーラにひととき酔う。新しくSVUに仲間入りした刑事カトリーナ・タミンや主任クリスチャン・ガーランド、検事補になったカリシ、すべてがいいー!

ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち~(WOWOW

少し前にここに書きました。今月一楽しかったドラマ。

アブセンシア3~FBIの疑心~(WOWOW

「監禁されて6年後に救助された女性捜査官エミリーが活躍する、犯罪サスペンスドラマ」のシーズン3。最初のシーズンの感想をここに書きました。
前シーズンの結末はジョークかと思ったりもしたけれど、そうではなかったらしい。FBIに勤めている友人がいなくてもわかるような非現実的な脚本、予測可能なサスペンス。エミリーとニック(元夫)を立てるために、他の人物は無能という設定はもはや古過ぎるのでは。昔の昼メロみたいな気がして、途中で脱落。

映画

映画館には久しく行っていないので、動画配信サイトで鑑賞。適当にサーフィンしながら選んでいるので、古い映画も含みます。

この茫漠たる荒野で(Netflix)2020

www.youtube.comトム・ハンクス主演、南北戦争後のアメリカを舞台にした西部劇。
退役軍人キッドは News Readerで、町から町へと移動し、地元の人々にニュースを読み、報酬を得ている。旅の途中、キッドはジョハンナという10歳の少女と出会う。6年前に両親は殺され、ネイティブ・アメリカンに育てられたジョハンナは、英語もわからず見知らぬ外の世界に困惑していた。見かねたキッドは、彼女を親族のもとへ送り届ける役目を引き受ける。2人は厳しい自然や人間たちによってもたらされる試練に直面しながらも、荒野を進んでいく。
T・ハンクスならでは味わい深い演技、月並みだけれども大自然の厳しさと素晴らしさ。旅行に行けない昨今、せめてロード・ムービーで世界を楽しみたい。

ハングリー・ハーツ(Hulu)2014

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2014年公開の映画。ジュードとミナが出会うオープニング・シーンは、まるでラブコメのよう。結婚式のシーンに時間を使い、『ディア・ハンター』を想起させるも、そのタイミングでまさかのハンターが登場。これはミナの夢の中での話しということになるのだが。子を授かったことで、今までは見過ごしてきたことが気になってしまうミナは、流通している食物は毒として、息子には自家栽培した野菜を使った最小限の食事しか与えなくなってしまう。ミナのパラノイアに対し、何とか立ち向かおうとするジュードだったが・・。
リアリティのあるストーリーが怖いし痛い。『スター・ウォーズ』にまだ出る前の若いアダム・ドライバーの成熟した演技を堪能できたのは良かった。この映画の5年後のNetflix『マリッジ・ストーリー』(2019)のA・ドライバーもまたいい!

天国でまた会おう(Hulu・Amazon)2017

天国でまた会おう(字幕版)

天国でまた会おう(字幕版)

  • 発売日: 2019/08/02
  • メディア: Prime Video
『その女アレックス』を書いたピエール・ルメートルの小説の映画化。2015年に読んだときの感想はここに。
映画のサムネイルの写真だけでは見ようと思わなかったが、あの本の映画化だと気付き、見てみることに。戦後のパリを舞台にした人間ドラマで、テーマは重いがクスっと笑えるようなエスプリの利かせ方はやはりおフランスならでは、か。タイトルの意味するところがわかる展開は、原作と映画で異なっているが、どちからというと映画のほうが好み。

マイ・ブックショップ(Amazon)2019

マイ・ブックショップ(字幕版)

マイ・ブックショップ(字幕版)

  • 発売日: 2019/09/16
  • メディア: Prime Video
イギリスの美しい田舎町を期待して鑑賞。
1959年、イギリスの海辺の小さな町で、戦争未亡人のフローレンスは町に一軒もなかった本屋をオープンさせる。しかし保守的な町ではそれを快く思わない人も少なくなかった。ということで、地元の有力者ガマート夫人から嫌がらせを受けるというもの。映画の結末に驚いた。それ問題ありでしょう!という気持ちが残り、消化不良に。

オペレーション・フィナーレ(Netflix)2018

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史実に基づくドラマ。1960年、イスラエル諜報特務庁の諜報員たちは悪名高いナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンを捕らえるため、アルゼンチンへ向かう。
映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』でゴーギャンを演じたオスカー・アイザックが正統派なイメージで好演。アイヒマンの「命令に従っただけ。なぜ国を代表して罪に問われるのか」という言葉が残る。

ザ・ゴールドフィンチ(Netflix)2019

原作はピューリツァー賞受賞の小説で、アンセル・エルゴートニコール・キッドマンが競演ということで話題になったが、酷評されて失敗に終わったとされる映画。冗長で散漫と感じたが、自宅でゆっくり見る分にはいいのでは?

小説

つけ狙う者

前作から、その後が気になっていたヨーナ・リンナシリーズ最新刊。
今回はシリーズ1作目に(そして映画化にも)登場した精神科医エリックに焦点があたる。エリックは、自宅に帰ると妻が殺されていた夫の精神状態を診るため警察に協力することに。
わたしは読みながら、エリックに「なぜそれを先延ばしにする?早く警察に報告しなくちゃ」と何度も忠告したくなり、少々イライラしながら読み進めた。とは言いつつも、最後まで読ませるストーリーになっている。

最後の巡礼者

最後の巡礼者 (上) (竹書房文庫)

最後の巡礼者 (上) (竹書房文庫)

ノルウェーのミステリ大賞「リヴァートン賞」、「マウリッツ・ハンセン新人賞」、北欧でもっとも権威のあるミステリ文学賞「ガラスの鍵賞」の三冠を達成した小説。
2003年、老人の死体が自宅で発見された。その2週間前に発掘された、戦時中に殺されたとみられる三体の白骨死体に関連性を見出したトミー・バーグマン刑事は事件の真相を掴むため執拗に捜査を進める。物語は現在(2003年)と1939年~のイギリス籍ノルウェー人アグネス・ガーナーによるスパイ活動の様子が並行して進む。後半には先が読めてしまったが、バーグマン・シリーズの次作が翻訳されればまた読みたい。

見習い警官殺し

スウェーデン・ミステリの『許されざる者』の著者によるシリーズもの第一弾。最近出版されたシリーズ2番目『平凡すぎる犠牲者』を読む前にまずはこちらを読んだ。ベックストレーム警部、まさか、あなたが主人公?ゲスで無能過ぎませんか?けれども、次作を読まねば。

2021年1月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説のこと

もともとこのブログは自分の備忘録として開始したんだっけ、ということで、1月に見たドラマなどを忘れないよう書こうと思う。

海外ドラマ

別日記に書いたけれども、今年はじめにAmazon経由でSTARZPLAYを見てみた。

ふつうの人々(STARZPLAY)

日記にも感想を書いたけれど、Imdbなどで高評価のアイルランドが舞台のドラマ。わたしはターゲットの年齢層から大きく外れていたようだったが、興味深く鑑賞した。

ギャング・オブ・ロンドン(STARZPLAY)

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20年にわたりロンドンで最も強い力を持つ犯罪者として君臨してきたフィン・ウォレスの死をきっかけに巻き起こる混乱を描く。
ヴァイオレンス全開、血みどろの殺戮、殺すか殺されるかの犯罪スリラー・シリーズで、映像は暗くてスタイリッシュ。今後の展開が気になり、早くシーズン2が見たい。

ダブリン殺人課(STARZPLAY)

エドガー賞をはじめ数々の文学賞を受賞し注目を浴びたタナ・フレンチのドラマ化。
デビュー作『悪意の森』と『道化の館』の2つの小説を合体したストーリーになっており、少々複雑で長いと感じた。フーダニットの部分よりも、主人公の男性刑事の過去とキャラのインパクトが強くて、そちらに目がいってしまう。とはいえ、陰湿なクライム・ドラマ好きとしては次シーズンが出たらまた見たいと思う。
2月7日からAXNミステリーでも放送予定。
ダブリン 悪意の森 | AXNミステリー

刑事モース~オックスフォード事件簿~シーズン7(WOWOW

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シーズン7(WOWOWではcase28~30)は3つのエピソードに跨るストーリーになっていたので、気を緩ませることなく観る必要があった。途中でうたた寝でもしようものなら、よくわからないことになってしまう。
今シーズンは、モースが休暇をとって行ったベネチアで出会った美しい女性とベッドインするところからスタート。まぁそんな出会いがオープニングになっているので、きっとこの女性には何かあるに違いないと思っていたら、案の定、モースの学生時代の友人の妻だった。そして、その夫婦には秘密があったという落ちに。わかりやすい。
モースはつくづく空気が読めないということが露呈したシーズンでもあった。

Lupin/ルパン (Netflix

この1つ前の日記に書いたけれど、まだ1月であっても、今年最高のドラマの1つになることは間違いない、そんな風に思える期待のドラマ。

映画

映画館には久しく行っていないので、動画配信サイトで鑑賞。適当にサーフィンしながら選んでいるので、古い映画も含みます。

15年後のラブソング(Amazon

15年後のラブソング(字幕版)

15年後のラブソング(字幕版)

  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: Prime Video
イギリスの人気作家ニック・ホーンビィの同名小説を実写映画化。長年一緒に暮らす腐れ縁の恋人ダンカンと平穏な毎日を送っていたアニーは、ある日、ダンカンが心酔するミュージシャンで、90年代に表舞台から姿を消した伝説のロックスターのタッカー・クロウからメールを受け取る。そして、タッカーが実際目の前に現れて、、。
アニーは米ドラマ『ダメージ』のローズ・バーン、タッカー・クロウはイーサン・ホークが演じている。髪ボサボサで冴えない中年男も、イーサン・ホークがやれば魅力的に?他の男はもう勝ち目がなくなってしまうよねー!と思いながら見た。
アニーが住んでいる家のインテリアがセンス良くて溜息もの。ダンカンの部屋も味があっていい。あぁ、こんな家に住みたい。

グッド・ネイバー(Amazon

グッド・ネイバー (字幕版)

グッド・ネイバー (字幕版)

  • メディア: Prime Video
何も期待しないで観たが、見終わった後、余韻が残った。翌日になっても、映画のシーンを思い出してはジーンと胸が熱くなるほどに。
幽霊の存在を信じ込ませようとドッキリを一人暮らしの老人にしかける若者二人。どんなドッキリにも驚かない老人には実は秘密があった的なストーリーかと思っていたが、違った。ウソの通報で老人の家を訪問した警官に「本当に女性の悲鳴が聞こえたのか」と確認する彼の姿が何度も浮かんでしまう。
ジェームズ・カーンは孤独で頑固な老人役にハマっていた。彼の妻をローラ・イネスが演じていて、『ER緊急救命室』を懐かしく思い出した。

ファミリー・クライム –ある家族の過ち–(Netflix

アルゼンチン発の実話を元にしたサスペンス映画。
豪邸に住む夫婦の一人息子が元妻をレイプしたとして告訴された。母アリシアはなんとしても息子を無罪にしたいと奔走する。しかし、後に受け入れがたい真実を知り、ある決断をする、というお話し。
調停で息子を訴えた元嫁の訴えを聞いて、さっさと息子を見限る父親に対して、母親は諦めきれないという気持ち、わからないではない。けれど、それも限界があるというもの。はじめは裕福なアリシアに対し、何の感情も持ち合わせていなかったが、彼女の人柄を知るにつれて好感が持てるように。

小説

ザリガニの鳴くところ

昨年読もうと思いながらも、なんとなく敬遠していた小説。2019年にアメリカで最も売れた本なのだそう。
今月に入り、Amazon の Audible の対象本になっているのをみつけ、すぐに購入した。最近は目が疲れて辛いので、Audibleを体験したかったのだ。
これは小説も素晴らしいが、ナレーションの池澤春菜さんが上手い!調べてみると声優さんなんですねー。
作品自体はミステリーとして読むと、腑に落ちない点もあるが、10歳から一人で生きなければならなかった「湿地の少女」カイアの成長物語として読むと感動。

レンブラントをとり返せ -ロンドン警視庁美術骨董捜査班-

表紙のデザインがレトロ過ぎて、購買意欲が削がれたりすることはないかしらと、どうでもいい心配をよそに、物語はチャンドラーならでの面白さ!
御年80歳で新シリーズとはスゴイ、わたしもまだいろんなものを諦めなくてもいいのね、などと勇気がもらえた。続編もすぐに出るということなので、楽しみ。

2020 マイベスト 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説

昨年に続いて、2020マイベストを書きたいと思う。

2020海外ドラマベスト



1.『クイーンズ・ギャンビット』アメリカ)Netflix
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今年はこれしかないでしょう。ここにも書いたが、脚本が秀逸。冷戦期のチェスの天才少女が大人になり、チェス・クィーンになってゆく姿を描く。チェスが知らなくても大丈夫、見ていない人はぜひ見てみて。

2.『カリフェイト』スウェーデンNetflix
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衝撃的という意味ではこれが一番だった。スウェーデンで暮らす難民やイスラム教徒の若者を言葉巧みにテロ集団ISISに勧誘していく物語と、シリアへ渡りISISメンバーの妻になった女性が夫に隠れて母国スウェーデンに戻る方法を模索する物語が並行して描かれる。ドキュメンタリーのようなリアルさに目が離せなくなった。

3・『ラスト・キングダム』シーズン4(イギリス)Netflix
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Netflixで最も過小評価されているドラマ(と思う)。今年シーズン4が公開されて、ますます面白くなってきた。チーム・ウートレッドの今後が楽しみに。

4・『Giri/Haji』(イギリス)Netflix
主人公は刑事役の平岳大、その弟に窪塚洋介、ヤクザの親分に本木雅弘という、なんとも味のあるキャスティングで制作されたBBCのリミテッド・シリーズ。死んだと思っていた弟が、ロンドンで暴力団の抗争に関わっていると知らされた健三は、兄弟の「義理」からロンドンへ飛び、捜査に乗り出すことに。

5・『ブリーズ ~光と影~』(インド)Amazon
インドドラマ『ブリーズ』のシーズン2。前シーズンは、ルールもモラルもない一昔前の刑事ドラマという感じだったが、シーズン2はまたちょっと趣向を凝らした物語になっている。6歳の少女が誘拐され、犯人は父親に驚くべき要求をしてくるというもの。途中で犯人がわかってしまうが、それはあまりにも意外な人物だった。

6・『THE HEAD』(スペイン・スウェーデン)Hulu
ポラリスVI南極科学研究基地では、10名の越冬隊のみが残って南極を覆う極夜を耐え忍び、研究を6ヶ月間続けるはずだったが、冬が明ける3週間前に彼らとの連絡が途絶える。心配になり駆けつけたヨハン率いる救助チームは恐ろしい光景を目にする。日本でも話題になったHuluオリジナルのミステリー・ドラマ。

7.『ザ・ストレンジャー』(イギリス)Netflix
ハーラン・コーベンの小説を基にしたリミテッドシリーズ。妻の秘密を見知らぬ女性から聞かされたことで、郊外に住む一見すると幸せそうな家族の生活にひびが入っていく。

映画(今年わたしが見たものなので、公開が今年でない作品も含んでいます)



1.『これが私の人生設計』Amazon
2016年の作品をAmazon Primeで視聴。イタリア映画なので、知っている役者は皆無だが、とにかく傑作。世界的に活躍していた有能な女性建築家が母国イタリアに戻り、男社会の壁にぶつかりながら奮闘するコメディー。

2.『キーパーある兵士の奇跡』
イギリスの国民的英雄となった元ナチス兵のサッカー選手バート・トラウトマンの実話を基に描いたヒューマンドラマ。逆境を乗り越えていく主人公の姿に勇気づけられた。

3.『家族を想うとき』
ケン・ローチの映画。泣いた。

4.『ジョナサン ふたつの顔の男』Amazon
2018年公開の映画をAmazon(吹き替え版しかなかった)で視聴。正反対の2つの人格を持つ青年を演じたサスペンス・スリラー。

5.『ダウントンアビー』
全6シーズン放送されたドラマ版の最終回から2年後のクローリー家が描かれる。BGMを聴いただけで、何とも懐かしい気持ちがこみ上げてきた。息の合ったキャストが最高。

6.『グッドライアー 偽りのゲーム』
どんでん返しに拍手。

海外ミステリー小説



1.『たとえ天が堕ちようとも』アレン・エスケンス前作『償いの雪が降る』に登場したの刑事マックス・ルパートと弁護士ボーディ・サンデンによるリーガル・ミステリー。前作の主人公ジョーは登場こそしないが、恋人ライラの口から、彼が社会人になっていること、弟のジェレミーもいっしょにいることがわかり良かった。続編も楽しみに。

2.『笑う死体』ノックス ジョセフ

日の当たる場所には出られないマンチェスター市警エイダン・ウエィツのシリーズ第2弾。前作には明かされなかったエイダンの忌まわしい過去に驚愕。ドラマ化されるのだとか。

3.『三分間の空隙』アンデシュ ルースルンド , ベリエ ヘルストレム

『三秒間の死角』の続編で、前作を凌ぐスケール、アクションになっている。お馴染みのグレーンス警部が重要な役どころで登場する。次は「三時間」か?待ち遠しい。

3.『グッド・ドーター』カリン スローター

母親を目の前で殺され、暴力をうけた姉妹がやがて別れ、28年ぶりに事件の真実を見いだす再生の物語。スローターの本は残酷でどこまでも痛い。痛いけれど読まずにはいられない。

4.『ネヴァー・ゲーム』ジェフリー・ディーヴァー

懸賞金ハンターのコルター・ショウの活躍を描く、ディーヴァーの新シリーズ。冒頭から心を鷲掴みにされた。

5.『その裁きは死』アンソニーホロヴィッツ

鉄板の面白さ、美しく伏線が回収されていく様に感動。二人の会話を今回もおおいに楽しんだ。

6.『ストーンサークルの殺人』M W クレイヴン

年配男性がストーン・サークルで殺される連続殺人事件が起きた。事件は凄惨だが、捜査が進むにつれ国家犯罪対策庁のワシントン・ポーと天才分析官ティリー・ブラッドショーの友情が清涼剤に。

7.『黒と白のはざま ザ・プロフェッサー』ロバート・ベイリー
親友の冤罪を晴らすべく、ロースクールの元教授トムと教え子リックが法廷に立つ。前作でトムをバックアップしたボーセフィス(ボー)の過去が明らかに。

8.『発火点』C・J・ボックス
猟区管理官ジョー・ピケットのシリーズ最新刊。大自然を舞台に展開される冒険サスペンス。

9.『老いた男』トマス ペリー
任務中にアメリカ政府と対立した工作員が30年を経て、襲撃されたことで平穏な生活が一変する。一気読みした。


昨年のベストはこちら。
2019年海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 ベスト10 - misasa104の海外ドラマ日記

2019年海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説 ベスト10

気が付けばもう年末ですねー。右手がマウス腱鞘炎で痛く、PCに向かう気になれなかったんですけれど、今年最後に、2019年マイベスト10を書きたいと思います。

海外ドラマベスト10



1.『ライン・オブ・デューティ / Line Of Duty』シーズン5
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待ちに待ったLoD、今シーズンも多いに楽しんだ。ドラマの音楽をきいただけでもワクワク感がとまらない。S1から続くH疑惑もひとまずは決着か。今シーズンに新しく登場したキャラのキャスティングも完璧。特にスティーブン・グラハムが秀逸で存在感をくまなく発揮している。彼の新作ドラマ『The Virtues』が今から楽しみ。

2.『マインドハンター / Mind Hunter』シーズン2
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こちらも私のお気に入りドラマの第2弾。今シーズンはホールデンの(いろんな意味で)天然さがさく裂。そんな彼を周りの大人たちがサポートすることに。アメリカで起きた「アトランタ児童殺人事件」をベースにしたストーリーが展開されるのだが、ホールデンがこの事件に関わることになるきっかけになったエピソードがまたいい。

3.『アンビリーバブル たった1つの真実 / Unbelievable』
実話ベースの女性刑事のバディもの。勤勉で優秀な等身大の女性を描いていて好感度大。キャスティングがもろ好みでベスト3に。

4.『チェルノブイリ / Chernobyl』
誰もが知っている大惨事のドラマ化。事件が起きたとき、人々はどうしていたのか。今まで知らなかった事実が明らかになる。綿密な取材に基づいて一部始終を描き上げたという。圧倒的な緊迫感が伝わり、ひとときも目が離せない。

5.『ヒューマンズ / Humans』 シーズン3
まさか今シーズンで終わるとは知らずに見ていたので、最後の展開には驚かされた。もっと続けてほしかった気もするが、ここで終えるのが正解なのかも。

6.シカゴ・シリーズ
『シカゴ・ファイア』シーズン6、『シカゴ P.D.』シーズン5、そして今NHKで放送中の『シカゴ・メッド』シーズン2を視聴中。ディック・ウルフの元、シリーズは順調なよう。P.D.がどこに進もうとしているのかが気になる。

7.『ホットゾーン』
ベストセラーの同タイトルのノンフィクション本をドラマ化したもの。ジュリアナ・マーグリーズが主演。エボラウイルスが疑われる事件で、人間への感染を防ぐべく奮闘する様子が描かれる。緊張感溢れるストーリーに引き込まれた。

8.『レジデント 型破りな天才研修医』シーズン2
自閉症の青年が医者になり困難を克服してゆくもの、ガンを患うも病院の改革にまい進するものなど、今年見た医療ドラマは5本。その中でこのドラマが良かった。メインキャラのレジデントと看護師は絵に描いたような美男・美女で二人がイチャつくシーンが毎回挿入されるあたりがいかにもB級っぽいけれど、他の医師たちのキャラが魅力的。前シーズンより面白くなってきたのものいい。

9.『True Detictive』シーズン3
シーズン1で高評価されたものの、シーズン2で酷評を受けたこのシリーズ。シーズン3は一体どうなることやら、と思って見てみた。だいぶ、S2の責めが堪えたとみえる。S3はS1路線に戻ったようだ。事件の結末も良かった。

10.『Unit 42: ブリュッセル サイバー犯罪対策課』
ブリュッセルのドラマということで物珍しさが手伝って見始めた。妻を亡くした刑事が率いることになったサイバー犯罪対策課の活躍を描く。閉鎖になったオフィスビルに住んでいる元ハッカーのビリーの過去が気になる。次シーズンも見たい。


映画ベスト10



公開されたものだけでなく、Amazonで見たものも含まれているので、公開日が今年でないものも含まれています。

1.『イエスタデイ』
イギリスのファンタジー・コメディ映画。最初から最後まで全部が楽しい。当たり前だけど、やっぱりビートルズは良い。映画を観ながら、彼らの曲をよく聴いた学生時代のことを思い出し、ノスタルジックに酔いしれた。

2.『ジョーカー』
ホアキン・フェニックスは怪物だと思っていたけれど、やはりそうであった。うーん、すごい!とにかく凄すぎて怖い。もう2度と見れないと思う。

3.『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』
エイミー・シューマー主演のコメディ映画。ある日頭をぶつけで鏡を見ると自分が絶世の美女に変身していた(と見えていたのは自分だけ)。彼女は自信に満ち溢れ、公私ともに成功していく。夜に娘と見て、爆笑し過ぎて眠れなくなるいう、、日中の視聴がおすすめ。

4.『蜘蛛の巣を払う女
前作のルーニー・マーラーのインパクトが強かったせいもあり、クレア・フォイのリスベット・サランデルはどうかなと思う。それでも、サスペンス映画としてはいい出来栄えで楽しめた。原作がぎゅっと濃縮されていて良かった。

5.『彼が愛したケーキ職人』

彼が愛したケーキ職人(字幕版)

彼が愛したケーキ職人(字幕版)

  • 発売日: 2019/06/14
  • メディア: Prime Video
ベルリンでカフェを営むトーマスは、たびたびイスラエルから出張でやってくる客オーレンと急接近する。しかし、ある時から連絡が途絶えてしまう。オーレンはエルサレムで事故に遭い亡くなっていたのだ。トーマスは彼の故郷へ向かい、オーレンの妻が営むカフェを手伝うようになる。いつまでも余韻が残った作品。

6.『誰のせいでもない』

誰のせいでもない(字幕版)

誰のせいでもない(字幕版)

  • 発売日: 2017/06/02
  • メディア: Prime Video
ジェームズ・フランコの魅力が存分に堪能できる映画。途中でシャルロット・ゲンズブールが登場すると、もしかして主人公と特別な関係を持ってしまうのでは?なんて思ってしまうがそうはならないので安心して。物語は意外にも淡々と進み、温かい気持ちになれる。

7.『心と体と』

心と体と(字幕版)

心と体と(字幕版)

  • 発売日: 2019/02/20
  • メディア: Prime Video
2017年のベルリンで金熊を受賞したハンガリー映画。食肉処理場に代理職員として赴任してきたマーリアはASDで他人とコミュニケーションがうまくできない。職場でのある事件がきっかけとなり、年上の上司と同じ夢(寝ているときに見る「夢」のほう)を見ていることを知り、二人は急接近する。映像の切り取り方が時にヒリヒリする。

8.『ラブレス
ロシア映画。離婚協議中の両親はどちらも12歳になる一人息子を引き取りたくないという。両親の口論の聞いていたアレクセイはあくる朝、行方不明になってしまう。見終わったあとのやるせない気持ちがいつまでも続く。

9.『マイ・プレシャス・リスト

マイ・プレシャス・リスト(字幕版)

マイ・プレシャス・リスト(字幕版)

  • 発売日: 2019/05/22
  • メディア: Prime Video
ハーバード大学飛び級で卒業した天才だが、友達も仕事も持たず、読書ばかりしているキャリー。見かねたセラピストが6つの課題を出すと、それをクリアしようと奮闘する。キャリーが住むアパートのインテリアや服装が可愛いので、それだけ見ていても楽しい。

10.『アマンダと僕』
フランスのヒューマン・ドラマ。パリに暮らす24歳のダヴィッドは、突然の悲劇で姉を失う。そして、姉の7歳になる娘アマンダの親代わりという重荷を背負うことになる。二人で見に行ったウィンブルドンのシーンが印象深い。


海外ミステリー小説ベスト10



1.『テーマは殺人事件』アンソニーホロヴィッツ これはもうダントツで面白かった。ホロヴィッツ節に何度も唸ったり笑ったりした。苦行の通勤時間もこの本のおかげで楽しみになったほど。最後にはすべての伏線が回収されてすっきり。海外ドラマの話題も多いので、ドラマファンの人も読んでみて。この凸凹コンビはシリーズ化するらしいので、今から楽しみ。

2.『レパード 闇にひそむ獣』ジョー・ネスボ

久々のハリー・ホーレのシリーズを満喫した。実はシリーズとは気づかずに手にとったのだが、読みながら徐々にハリーの過去を思い出し、上巻が読み終えるころにはページをめくる手が止まらくなった。さすがネスボ。

3.『カッティング・エッジ』ジェフリー ディーヴァー
科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ。このシリーズは必ず買うことにしている。最近のシリーズではベストではないだろうか。いよいよドラマになるということで楽しみ。ライム演ずるのはラッセル・ホーンズビー(『グリム』のハンク)らしい。その他のお馴染みの登場人物が誰なのか気になるところ。

4.『償いの雪が降る』アレン・エスケンス
大学生のジョーは授業の課題で、介護施設にいる末期がん患者のカールの伝記を書くことにする。彼は30年前に少女暴行殺人で有罪となったが、、ジョーはそのことに疑いと持つようになる。ミステリーには珍しく(?)読んだあと温かい気持ちになれる。

5.『名探偵の密室 』 クリス マクジョージ
閉じこめられた探偵が、密室の中にいる5人の中から犯人を当てろと言われる。面白いシチュエーションでの犯人捜しが始まる。

6.『拳銃使いの少女』ジョーダン ハーパー
アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)新人賞受賞作品。本を読んでいるけれど、まるでドラマを見ているような錯覚を覚える。と思ったら、映画化が決まっているのだとか。納得。

7.『アイル・ビー・ゴーン』エイドリアン マッキンティ
本編もよいのだが、島田荘司による後書き(解説)がまた面白い。

8.『死者の国』ジャン=クリストフ グランジ
ポケミスだけど、ずっしり重い、そして長い。猟奇的で陰惨な事件を調査するパリ警視庁警視のコルソ。犯人像が二転三転し、振り回される。

9.『危険な弁護士』ジョン グリシャム
王道のリーガル・サスペンスが得意なグリシャム先生らしくない作品。こんな小説も書くのねと思いつつ読み進めると、これもまたいい。外れ無しなのだ。

10.『サイコセラピスト』アレックス マイクリーディーズ
最後になるまで、落ちに気づかず、やられたーという感じ。読みやすくて一気読み。


番外編:
『運命のコイン』ジェフリー・アーチャー
久々にアーチャー作品を堪能した。もう高齢だと思うけれど、まだまだ現役で活躍されているとは嬉しい。

1068年のソ連で、父親をKGBに殺された青年アレクサンドルは母親エレーナと共に国を捨てる決意をする。コインの表が出たらアメリカ、裏ならイギリスへ。物語はアメリカに行った場合とイギリスに行った場合のアレクサンドルが平行して描かれる。ワクワクしながら読んだ。これこそ、ドラマ化してほしい。

映画『スター・トレック BEYOND』

大好きなシリーズです。とは言っても、このシリーズの歴史は長いですが、私が本格的に見たのは、J・J・エイブラムスの『スタートレック』からです。

私が若い時、同僚にスタートレックファンの斎藤さんという人がいて、彼はこのシリーズが大好きで、大変リスペクトしていました。今、彼がどうしているかはわからないのですが、この新シリーズを見て喜んでいることは間違いないと思います。

 

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http://www.startrek-movie.jp/

今回の作品は、リブート版の第3弾です。クリス・パインのカーク船長、ザカリー・クイントのスポックがすっかり板についたという感じです。

 

今回は、かなり最初のほうから、クライマックのような迫力とめまぐるしい危機感で、私は強張って見ていました。なので、そのあとのスコット(サイモン・ペッグ)のコミカルなシーンに癒されことは言うまでもありません。

 

悪役を誰が演じているのか、最初はわかりませんでした。いかにも悪役という姿で登場します。顔はわからないけれど、どこか聞き覚えのある声、誰かしらと思っていたら、この1つ前に書いた『ルーサー』のイドリス・エルバだったんですね。悪役の持つ哀愁の表現が彼らしい。悪役ながら素晴らしかったです。

今回はアクションだけでなく、ドラマチックな脚本になっていました。信頼や友情といったものが色濃く描かれていて、クルーが家族になったようでした。

 

最初のスポックであるレナード・ニモイ、若くして事故で亡くなったアントン・イェルチンへの追悼で感傷的になりました。特にニモイを悼む演出には誰もが心打たれたのではないでしょうか。スタトレ新参者の私でさえ、ウルッときました。

また、アントン演じるチェコフにずいぶんとスポットが当たっていました。これはあとから編集し直したんでしょうか。作品の中では、元気で活躍していて感慨深かったです。

映画『エクス・マキナ』

日本では公開されないのかと諦めていたのですが、無事にロードショーになりました。上映している劇場は少ないです。以下ネタバレ含みます。

 

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http://www.exmachina-movie.jp/

同作の主人公は、世界最大のインターネット会社「ブルーブック」でプログラマーとして働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)。めったに姿を現さないCEOネイサン(オスカー・アイザック)が所有する人里離れた別荘に1週間滞在することになります。そこで、女性の姿をしたロボット「エヴァ」(アリシア・ヴィキャンデル)に搭載された人工知能のテストに協力することを求められるというお話しです。

 

ケイレブは社内のくじ引きに当たり、喜んで別荘に向かいますが、実際にはチューリング・テストをするための人員として、ネイサンによって注意深く選ばれています。アラン・チューリングの映画『イミテーション・ゲーム』がまだ記憶に新しいですね。

彼女(AI)が複雑な知性を示すかどうか見るために、ケイレブはセットされたわけです。彼を困難にさせる1番の要因となったのは、エヴァが美しく設計されているということです。確かに彼女は完璧なまでに美しく神秘的です。ケイレブとエヴァとのやりとり(駆け引き)はかなり興味深いです。

 

ぼさぼさのブルックリンスタイルのひげを生やしたネイサンは、通常は体を鍛えているか、ビールをがぶ飲みしているかしていて、その天才ぶりを隠ぺいしています。

彼の別荘はは金メッキした檻です。完璧に設計されていて、ケイレブが渡されたキーカードは、彼を部屋の半分から締め出しておくよう操作されます。

ネイサンはケイレブを歓迎し、一見心を開いているように見えます。しかし、より暗い何かが彼の表面下で泡立っています。アイザックは肉体主義と気味の悪い脅威をネイサンに与えます。

 

前にも書いたかもしれませんが、不思議な世界に迷い込んでしまう人はドーナル・グリーソンをおいて他にはいないでしょう。そう確信した映画でもありました。彼とオスカー・アイザックは、どちらもこの後『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に出演しています。そして、この映画とは全く異なるキャラクターを演じているんですよね。

 

参考Wiki
青色本・茶色本 - Wikipedia
チューリング・テスト - Wikipedia