misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

海外ドラマ Amazon経由でSTARTZPLAY『ふつうの人々 / Normal People』を見てみた。

年末年始はどこにも出かけず、自宅にこもっていました。正月は、長男は1日だけ、次男は帰省しませんでした。
暇を持て余し、気になっていたSTARZPLAYが昨年12月からAmazon Prime Video経由で見れるようになったので、見てみることに。初回時7日間は無料で、その後はオプション料金(月額600円)がかかります。
特にこれがみたいというタイトルがあったわけではなかったので、まずはIMDbで評価が高い『ふつうの人々』を見始め、途中でフェードアウトしそうになるも全話(30分12話)見ました。
BBC3とHuluの共同制作ということですが、見れるのはHuluではなくSTARZPLAY なんですねー!STARZPLAYの魅力はそこでしか見れない海外ドラマが他にもたくさんあることです。興味のある人はまずは無料で試してみてはどうでしょう。


以下ネタバレ含みます。
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Amazon.co.jp: ノーマル・ピープル シーズン1 (字幕版)を観る | Prime Video

アイルランドの作家、サリー・ルーニーの2018年の同名小説をべースにしたドラマ。アイルランド西部の田舎町の高校でクラスメートとして出会った二人、マリアンとコネルの高校3年からトリニティ・カレッジの大学生活までをたどります。

マリアンは母親が弁護士で立派な家に住んでいますが、お世辞にも温かい家庭とはいえず、家では勉強・読書をし、一人で食事をとっています。
コネルの母親はマリアンの家で家政婦の仕事をしています。コネルは母親が仕事が終わる頃、マリアン宅へ車で迎えに行った際、何度かマリアンと話しをするうちに二人は少しずつお互いを意識するようになります。

コネルはスポーツマンで人気者なのに対して、マリアンは可愛いけれど、難しい性格で学校では孤立しています。そんな二人が付き合うようになるも、コネルは仲間に詮索されるのを心配し、二人の関係を秘密にしようと言います。ここで、何とまぁ利己的な、、と思うのですが、その後、彼はまたもやらかしてしまうことに。友人たちの手前、学校のプロムの相手として別の女子生徒を誘ってしまうのです。はい、マリアンはひどく傷つきます。

その後、二人は同じ大学へ進学するのですが、お金持ちのマリアンはアイラインを上手に引きクールな女子学生に変身した一方で、田舎から都会に上京したコネルは大学に馴染めずにいます。ここでちょっとした逆転劇が演じられるわけです。裕福な同級生に囲まれる中、コネルは家賃を払うのに苦労し、自分が部外者であると感じます。

マリアンはセレブな男子学生と付き合っていましたが、学内でコネルと再会したことで、結局コネルの元に戻ります。二人は(別の恋人がいたときでさえ)お互いが特別な存在だと感じ、再開と別れのサイクルに入ります。


ミレニアル世代向けのドラマでしょうか。肉体的親密なシーンは、二人の非常にプライベートな時間を除き見ているような気分に。動画配信サービスで他人の朝のルーチンを見ている分はいいけれど、これはなかなかねー。しかし、これなくしてこのドラマは成り立たないし、ここまで人気が出なかっただろうと思う。

マリアンとコネル以外は「その他登場人物」としてかなりラフに描かれていて、ほとんど印象に残らない。存在感があったのはコネルの母親くらい?このドラマに、彼らに影響を与えるような、成熟した大人の男は登場しない。
マリアンの母や兄があんな風になってしまった背景は、いくつかヒントはあったけれど、実際はよくわからなかった。もう少しだけ深堀りしても良かった気がする。

しかし、ドラマのエンディングは良かった。マリアンとコネルが感情に流されず、行くべき道を選択したことはめでたし、めでたし。これは次シーズンへの前振りなのかもしれないが。
マリアンが「美しい文章」と評したコネルの小説がドラマでは紹介されることがなく、どんな作風なのかわからなかったのはちょっと残念。彼は一体どんなことを書いていたのだろう。


サリー・ルーニーの別の本『Conversation with friends』もBBCでドラマ化が控えているようです。
STARZPLAYでは他にも『ギャング・オブ・ロンドン』や『ダブリン殺人課』を見ました。また次回に書きたいと思います。