misasa104の海外ドラマ日記

海外ドラマ(ごくたまに海外ミステリ小説)について忘れないように書いています。

2021年4月 海外ドラマ、映画、海外ミステリー小説のこと

どこまで続くかわからないですが、4月に観たドラマ、映画、読んだ小説のことを今月も書きたいと思います。4月は本当に久しぶりに、近所の映画館に足を運びました。観たのはアカデミー賞3冠の『ノマドランド』で、やはり大きなスクリーンはいいなぁとしみじみ思いました。

海外ドラマ

気付いたら、ほぼWOWOWばかりになっている。最近はNetflixで観たいドラマが見つからない。料金改正で値段は上がったのに見るものがないとは(;ω;)

エージェント・ハミルトン~裏切りのミッション~(WOWOW

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スウェーデン発の人気スパイ小説のドラマ化。ハミルトンは過去に映画化もされている。
ドラマはストックホルムで起きた爆破テロ事件が幕開けとなる。その日、ハミルトンはあるミッションのため、アメリカから戻ってきていた。彼の行動は謎が多いものの、アクションは見応え十分で、緊迫感があってグイグイ引き込まれた。けれど、最後まで見終わった後でも、結局CIAは何がしたかったのかよくわからなかった。うーん、次シーズンを見ればわかるのかしら?

The Bay ~空白の一夜~(WOWOW

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ITVのクライムサスペンス・シリーズ。どこか既視感あるなぁと思ったら、そう『ブロードチャーチ』ですかね?
海辺の町で双子の高校生が失踪。事件を担当する刑事リサ・アームストロングが容疑者と抱えた秘密とは?捜査の行方は?
イギリスらしいよくできたサスペンスで、一気に鑑賞した。ーけれど、主人公リサには共感はできなかったし、母親が忙しく働いているからってあの子どもたちはどうなの?と思わざるを得なかった。双子に起きたことは受け入れることができたとしても、リサの子どもたちをいわゆる"普通の子"としては受け入れ難い。子育てが一層大変なことになっているような気がして滅入ってしまった。

FBI2:特別捜査班(WOWOW

ディック・ウルフのNY FBI支局を舞台にしたドラマの第2シーズンがスタート。シーズン1は捜査官マギーと”OA"の二人がメインだったが、2になるとアナリストだったイゾベルが捜査官になり、その相棒として新レギュラーが追加された。そして、その他の人たちも少しだけスポットが当たるように。今までは本部のオフィスでPCに向かっている調査官みたいな人がそこそこいても、言葉を発することもなくただの背景でしかなかったけれど、今シーズンになってからは彼らの出番も少しずつ増えてきた。ストーリーの幅も広がるだろうか。

FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~(WOWOW

上の『FBI:特別捜査班』のシーズン1で初登場した、凶悪な逃亡犯を追う捜査官チームがスピンオフの新シリーズとなった。
本家より、チーム一体感があって好きかな。

LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 シーズン21(FOX/Hulu)

こちらも引き続き鑑賞。

映画

ノマドランド』を映画館で鑑賞した以外は動画配信で観たものです。適当にサーフィンしながら選んでいるので、古い映画も含みます。

ザ・ライダー(Amazon/Neftlix)2017

ここに書きました。

ノマドランド 2021

ここに書きました。

ノクターナル・アニマルズ(Amzon/Netflix)2017

2017年に小説を読み、その後映画化されたのは知っていたけれど、小説の中の小説があまりにも暴力的で怖くて映画を見れなかった。最近になってトム・フォードが監督をしていたことを知って興味が湧き、恐る恐る見てみることにした。やはり、映像になるともっと怖い!でも見てしまったら、もう離れられない。一時とて目を離すことができなくなってしまう。

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アートディーラーとして成功を収めているものの、夫との関係がうまくいっていないスーザン。ある日、そんな彼女のもとに、元夫エドワードから小説の原稿が送られてくる。小説のタイトルは「ノクターナル・アニマルズ」つまり「夜の獣たち」。
映画は現実セカイと、小説のセカイが平行して描かれる。元夫(エドワード)と小説の中に登場する夫(トニー)を一人二役で演じるのはジェイク・ギレンホール。言わずもがな、その演技力の高さに目を見張る。

スーザンは小説「夜の獣たち」の主人公トニーの妻に自分を投影させる。小説でトニーの娘に危害が及ぶと、スーザンは自分の娘に電話をして無事を確かめるくらいに。
もちろんトニーはエトワードなのでしょう。
では夜行性の獣とは誰か?えーと、ここに眠ることができない人がいるではないか。スーザンは不眠症で、医者に観てもらうよう、友人に言われていたのでは?

最初の結婚生活中に、後に二番目の夫になる母親お墨付きの男性に付き添ってもらい、密かにエドワードとの子を中絶し、あっさりエドワードを捨てたスーザン。母親のような物質主義者になりたくないと言いつつ、結局母親と同じ道を行くスーザン。獣は、スーザンのことだったのでは?

それにしてもー。あのオープニングは、本当にトム・フォード?と不快な気持ちで観た。あれは虚飾に満ちた生活を送るスーザンを蔑む表現だったのかもしれないという気もするが。

スーザンが小説を読み終えた後、元夫に再会するために選んだ店は高級和食店、服はこれ見よがしの官能的なドレスだった。エドワードはこの勘違い女をどこかでこっそり見ていて、さっさと見限ったのではなかろうか。
ところで、スーザンの現夫、(破産寸前だが)リッチでスタイリッシュ、イケメン浮気夫を演じるのはアーミー・ハマー。ピッタリ過ぎて笑う。

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(Amazon/Netflix)2015

上の映画を観て、J・ギレンホールが主演しているほかの映画も見たくなり、こちらを鑑賞。こっちは『ノクターナル・アニマルズ』とは違ってゲラゲラ笑いながら観た。
タイトルだけみると、恋愛映画を想像してしまうけれど、実際には違う。妻が事故で帰らぬ人となったが泣けない、妻が運び込まれた病院の自販機でチョコバーが引っ掛かって出てこないほうが気になって仕方ない男を、ギレンホールが演じている。

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道Amazon/Netflix)2005

個性派俳優といって、真っ先に思い浮かぶホアキン・フェニックス。2019年『ジョーカー』での圧巻の演技は、わたしにとってトラウマになるくらい衝撃的だった。
こちら『ウォーク・ザ・ライン』は歌手ジョニー・キャッシュの生涯を描いたラブロマンスで、今から16年前、ホアキンが31歳のときに出演。後にキャッシュの妻となるジューン役には当時ラブコメの女王リース・ウィザースプーン。作中の歌は全て2人の生声であり、演技とともに美声が大絶賛されたらしい。演技に加えて歌もできるんかい!と突っ込みを入れつつ鑑賞。

作中、ジョニー・キャッシュが兄の早死について話すシーンは、J・フェニックス自身の悲劇と重なってしまい、いたたまれない気持ちに。
有名なアーティストを描いた数多の映画で、悲惨な生い立ち、成功からの挫折、そして薬物依存という流れは今までもあったけれど、二人はそれを乗り越えてその後35年連れ添ったというのだから、素晴らしい。

マザーレス・ブルックリン(Amazon/Neftlix)2020

エドワード・ノートンが約19年ぶりの監督業に挑んだ作品で、1950年代のNYを舞台に私立探偵が殺人事件の真相を追うアメリカン・ノワール。障害を抱えながらも驚異的な記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログ(ノートン)の活躍を描く。
予告でブルース・ウィリスが出てきたので、彼が主役かと思っていたらそうじゃなかった。ノートンはもちろんのこと、脇を固める俳優陣もいい!

ザ・バニシング -消失-(Amazon)2019

公開年が2019となっていたので、割と最近作られた映画と思い込んでいたら、実際には1988年に制作されたものだった。日本では長らく劇場未公開だったが、2019年に公開されたのだそう。
そういえば、スタンリー・キューブリックが「最も恐ろしい」映画と絶賛し、話題になったのがこれだったか・・。
フランスへ車で小旅行に出かけたオランダ人カップル。立ち寄ったドライブインで、彼女がこつ然と姿を消してしまう。レックスは必死で彼女を探すが見つからない。そうして3年が過ぎた頃、犯人がレックスに接触してくる。その目的は?
エンディングに驚愕したが、今考えてみると真相を知らずに苦しみながら生きていくよりも、真実を知りたいと願ったレックスを誰が責められようか、とも思う。

マダムのおかしな晩餐会(Amazon)2018

パリに越してきた裕福なアメリカ人夫婦のアンとボブ。セレブな友人たちを招いてパーティーを開こうとするが、急遽長男が参加し出席者が不吉な13人に!大慌てでスペイン人メイドのマリアを晩餐会の席に座らせたことから、他の客はマリアをセレブだと誤解し、ロマンスへと発展してゆく。
ヨーロッパらしいコメディで笑った。「結末がどうなったのかは、観客の想像にお任せしまーす」というエンディングだったが、わたしはハッピーエンドしか浮かばなかった。
間違いないでしょう(^_^)

ガーンジー島の読書会の秘密(Netflix/Amazon)2019

1946年、作家のジュリエット・アシュトンの元に一通の手紙が届いた。手紙の主、ドーシー・アダムスは "ガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会" の一員であることが書かれていた。ジュリエットは読書会を取材するため、島を訪れ、メンバーと交流するうちに、彼らが重大な秘密を隠していることに気付く。
『ダウントンアビー』の面々が見れて、それだけでちょっと嬉しい気持ちに、、そしてドーシー役のオランダ人俳優ミキール・ハースマン(GOTにも出ていた)が、素朴な雰囲気に合っていて何ともステキ!ミーハーですが、物語のほうもステキな内容です。

キリングフィールド 極限戦線(WOWOW)2019

2008年ジョージア(グリジア)でのロシアの軍事介入中に発生した実際の出来事がベースになっている映画。両国の間で停戦合意が成立する中、ジョージアの農村シンディシにおいて、戦車を率いてなおも侵攻を続けるロシアの大軍に対し、必死に立ち向かうジョージアの兵士や地元住民たちの抵抗するさまを描く。
戦争ならではドンパチするシーケンスもあるけれど、焦点は負傷したグルジア人兵士を救助するために命を危険にさらした村人だった。本国では大ヒットを記録したそう。

イーダ(WOWOW)2013

先月鑑賞した『COLD WAR あの歌、2つの心』が良かったので、P・パヴリコフスキ監督の名前と才能を広く世界に知らしめることになったこちらの映画を観てみることに。
1960年代初頭のポーランド修道院で孤児として育てられたアンナは、実は叔母がいることを知らされる。そこで正式な修道女になる前に叔母に会うことにするのだが、彼女から自分の名前は「イーダ」でユダヤ人だと教わる。そして両親の最期を知るために、叔母と4日間の旅に出るというもの。『COLD WAR』同様、モノクロ映像で淡々と描かれているけれど、その内容は戦慄的だ。全容を知ったイーダの諦観したような姿が目に焼き付く。

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(Amazon/WOWOW)2020

自然を愛する夫婦が究極のオーガニック農場を作り上げるまでの8年間を追ったドキュメンタリー。映画製作者、監督として25年の経歴を持つジョン・チェスターが、自身と妻、そして愛犬の姿をカメラに収めた貴重な記録。共生やバランスについて考えさせられたし、自然の素晴らしさに素直に感動した。

the taste of nature 世界で一番おいしいチョコレートの作り方(Amazon)2021

サードウェーブのことも、ビーントゥバーのこともまったく知らなかったので、はじめて知ることが多かった。また10年後にどうなったのか続編を作ってほしい。

小説

父を撃った12の銃弾:ハンナ・ティンティ

最初に本を手にとったときには、「長そうだな、面白いかな」という気持ちだったけれど、読み始めたらあっという間だった。今のところ、今年ベストだと思う。

オクトーバー・リスト:ジェフリー・ディーヴァー

ディーヴァーのミステリー。最初の章がラストで、物語は読み進んでいくうちに、時間軸をさかのぼり、知らなかった「事実」が次々に明かされてゆく。面白くないわけがない。

オリジン:ダン・ブラウン(Audible)

Audibleを利用しているが、やはり海外ミステリー小説のラインナップは少ない。
やっと探して、ダン・ブラウンの本を聴くことにした。全部で4パートに分かれているのだけれど、1パートが終わった段階で残りの3パートを一気に購入しDLした。面白くて夢中になって聴いた。毎度思うのだけれど、ナレーションが素晴らしいの。


思いのほか、長くなってしまった。最後まで読んでくれた人がいたら嬉しいです。